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湯川ダム

堤高50m
G/FN 1977年 長野県営

2009.6.17見学

ダムは地形が設計する。



湯川ダムは堤高50mに対して、堤頂長53mと言う非常に縦長のダムで、帝釈川ダム(高さ62.4m/長さ39.5m)に次ぐ、日本で二番目に縦長ダムである。

ダムの位置は、軽井沢が程近い信濃川水系の湯川、のどかな野菜畑の中を走り、林の道を下ると唐突に姿を現す。
地形的には高原の丘陵地帯といった場所なのだが、湯川の谷は深く、ダムの下流やダム湖畔は絶壁の岩盤で、縦長ダムと言うのも納得の地理条件である。

天端は一般の道路となっており、それなりに車通りがある。
深い谷の狭い敷地に、崖にしがみ付く様に管理棟があり、道をはさんで向かい側がパーキングスペースとなっている。
唐突に現れた湯川ダムに驚き、急いで狭いパーキングに滑りこんだので、縁石にデミオ号のアゴをガリッとやらかしてしまった。
現地では見落としてしまいはっきりしないが、このパーキングスペースは天端を部分的に拡張して設けられていた様だ、徹底的に省スペース設計。

残念ながらダムの正面側に道は無く、その縦長具合を直接目で見る事は出来ないが、真っ赤に塗装された、これまた異様に縦長のラジアルゲートがこのダムが只者で無い事を主張する。
このラジアルゲート、幅8.3m、高さは14mもある巨大なゲートである。
これだけ高さのあるゲートだと、ラジアルゲートでも天端の下に収める事は無理があり、ゲート全開状態では容赦なく天端の高さよりも上方へゲートがせり上がる構造となる。

ダム湖側の丸くラウンドした扶壁とは対照的に、下流側は無骨で巨大な扶壁がそびえ、ラジアルゲートを支える。

天端からは、その扶壁と巨大なゲートに阻まれ、堤体の下流面をほとんど見る事が出来ないが、堤体中心にホロージェットバルブを1つ隠し持っているらしい。

下流の両岸も険しく、四角い減勢池も両側からの岩盤に挟まれる様に造られている。
下流左岸の法面法枠が複雑な岩盤の上に施され面白い。

湯川ダム。
この地形にこのダムあり。狭い敷地に配慮した個性的なダムであった。
★★★





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内村ダム

堤高51.3m
G/FNW 1985年 長野県営

2009.6.17見学

メカちっくなクレスト部。



内村ダムは、長野県上田市の県営多目的ダムである。
堤高は50mを超え、周辺に沢山ある県営ダムでは高い部類に入る。

幅の広い自然越流式洪水吐の間には、スライドゲートと、自然越流式の形式違いのオリフィスがコンパクトに埋め込まれる。
この日はオリフィスの低い方であるスライドゲートから白い帯を流していた。

天端からスライドゲートまで降りる階段室の窓の配置や、ゲート前に露出する階段が建築物として独特のメカニカルな面白さがある。あの階段の所に行ってみたい。

ダム下にはパーキングと広場があり、減勢工の脇から堤体を見上げる事も出来るし、通常の水量であれば副ダムの下の川岸に降りる事も出来る。

右岸で少し折れる形の天端は徒歩で散策出来る。
非常用洪水吐がダム軸よりもダム湖側にオーバーハングしているので、天端からダム湖側の真下を見下ろすと、洪水吐の越琉部真上を目にする事が出来る。

内村ダム
★★


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水上ダム

堤高38m
G/FNW 2000年 長野県営

2009.06.10見学

優しい守護神。



水上ダムも、長野県北部に多い、FNWを目的とする県営コンクリートダムのひとつである。

このダムもやはりダム湖は小さく、下流集落の守護神といったキャラクターのダムである。

細いオリフィスの上に3門あるクレストゲートは、等間隔ではなくセンターの1門のみ幅が狭い。よく見ると両端よりも越流部が一段低い様だ。

洪水吐の両端からストレートに伸びる導流壁は、T字形減勢工を経て下流に水が流される。

あまり特徴の無い堤体であるが、減勢工の壁のエッジが面取りされ、優しい表情の一面もある。

水上ダム

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東条ダム

堤高28m
G/砂防 1971年 長野県営

2009.6.10見学

カッコいいぞ。貯水砂防



金原ダムから水上ダムへ向う道中、地図で見たら近くに東条ダムとあったので寄道してみました。

険しい峠道を下るとまず湖が見えて来ました。ダムの上流からのアプローチです。
広く深そうなダム湖は、この日、長野県営の小さな貯水池ばかり観て来た目にはとても新鮮です。

やがて湖畔の路肩に、大きく「東条ダム」と刻まれた立派な記念碑が見えて来ました。
下調べに閲覧したダム便覧には無いダム名です。なんだかわくわくします。

記念碑を過ぎるといよいよ堤体が見えて来ました。

わー、高い、そして薄いっ。
堤高は28m、とっても立派。
やたらとシャープなコンクリートの造形が恰好良い。

両側ほぼ垂直に切立った堤体にはシンプルな鋼管の手摺り。
僕は高い所が苦手なので、こういうのは、見るだけでもうお尻がそわそわしてきます。

明らかに砂防堰堤の形状ですが、こんなに水をなみなみと湛えているものは見た事が無かったので驚きです。発電ダムの様な水位。
しかも、只の砂防堰堤では無い様で、右岸近くの下流面には取水管の様なものも生えています。

峠道を下流側へ進むと真正面から堤体を見る事が出来ます。
中心の水通しから薄く水が流れ落ち、色付いたコンクリートは働き者の表情です。

お隣の群馬県には改修工事を施して正式なダムとなった砂防堰堤があるらしい。(坂本ダム)

よもやと思い、帰宅後、ダム愛好家の方々に意見を伺うと、残念ながらこの東条ダムは通常の砂防堰堤であるそうだ。

東条ダム
★★

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金原ダム

堤高36.5m
R/FNW 1999年 長野県営

2009.6.10見学

リトル・ロック。



金原ダムは1999年竣工の県営ダムである。
長野県北部は県営コンクリートダム過密地域で、そのほとんどがFNWの3つを目的としている。
その中で、金原ダムはロックフィル形式を採用し異彩を放っている。

堤頂部はきれいにアスファルト舗装されるが、車両は通行できない。

浸透性の良い地質に作られたダムであり、全面に遮水処理を施してロック材が敷き詰められた特徴のあるダム湖はとても小さく、湖と呼ぶより、池と言った方がイメージに近い。
また、その結果ダム湖の形は人工的な単純形状でもあり、岸際もゆるやか。いっその事ニジマスを放流して管理釣り場にしても良さそうな感じ(釣り好きの勝手な見解)。

インレットがとても細く、目的の洪水調節を発揮する状態があるのか不思議に思ったが、火山性の地質のメカニズムは通常の土壌とは異なるのかもしれない。

右岸には管理所や非常用洪水吐があり、インクラインも備わる。(この貯水池では巡視艇の出番は少ないだろうけど)

堤頂部から下流を見渡すと、貯水池に敷き詰めた石材の残りだろうか、沢山のロック材が野積みされている。(金原ダムで使われた材料は、ほとんど現地で調達したものだそうだ)

金原ダム
★★



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菅平ダム

堤高41.8m
G/AWP 1968年 長野県営

2009.6.10見学

スリット入りジャンプ。



国道408号 大笹街道沿いにある菅平ダムはFNWが多い周辺のダムの中にあって、少し変わったキャラクターの県営の利水ダムである。

バケットカーブが美しいシンプルな堤体は、ゲートピアの無い低く構えたラジアルゲートが2門備わる。右岸側の1門にはフラッシュボード付きだ。

直線的な導流壁の下には大胆にスリットが刻まれるジャンプ式洪水吐を持っている。

何処となく自治体ダムではなく、電力会社のダム風に見えるのだが、何処がどうでそう感じるかは良く解らない。んーダムって難しい。

菅平ダム
★★

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豊丘ダム

堤高81m
G/FNW 1994年 長野県営

2009.6.10見学

オーダー間違いの満漢全席。



長野市の北東、須坂市の百々川の支流、灰野川を上ると豊丘ダムがある。
途中にある巨大な堰堤は灰野ダムと呼ばれる砂防堰堤である。

百々川は硫黄分を多く含み酸性の水は農業に向かないものであると言う。
豊丘ダムは百々川の支流でありながら酸性度が低い灰野川の利水と、下流の洪水調節を目的として建設されたダムである。

ダムに到着し驚くのは、その立派な堤体の姿もあるのだが、まず目に飛び込むのは両岸の法面のコンクリートの高さである。特に左岸のコンクリート法面はあきれるほどの高さがある。



岩盤一面に打たれたコンクリートは、はるか山の頂上まで続く。
豊丘ダムは高さ81mと低いダムではないが、ダムの高さを超えそうなゴツゴツしたコンクリートの壁が、ダムサイトから天に向ってそびえる情景は、只々唖然とするばかりだ。
また、その工法も法枠あり、型枠あり、吹き付けありで、法面工法の見本市の様だ。

ダム本体は広い自然越流式の立派なもので、導流壁が越流部の範囲のみカバーするデザインが独特である。

地域に開かれたダムとして設計されたこのダムは、天端にいくつもの展望台が造られている。

ダム湖は昇竜湖と命名され、その名に相応しいコバルトブルーの水を湛える。
これだけ青い湖水は、群馬の四万川ダムには及ばないものの、他には無い神秘的な景観を魅せている。



ダム名が刻まれた石碑が天端の高欄にビルトインされている。

右岸に鎮座する土蔵風の倉庫はインクライン上に建てられた船庫である。
この須坂市は「蔵のまち」として地域おこしを行っているらしいが、ダム施設としては、少し唐突に感じるのは僕だけだろうか。

管理所前は石畳の広場になっていて、ベンチが据えられ、ブロンズの裸婦像が飾られる。



いやいや近づいて良く観ると裸婦像では無い。ビキニの水着を着ている・・・・。
なんと実直な芸術家の作品だろう。裸婦像としては、モデルが着ていた水着は省略しても良かったのでは???。

パーキングや、ダムへ至る峠の見晴台には、音声案内付き、電飾案内付きのダム施設案内図が設置されるが、駐車場や公衆トイレの場所を電球で光らせて案内してくれる事に意味を見出せるかは価値観の違いだろう。

地域に開かれたダムとして、充実した設備の豊丘ダムであるが、ダムへ行くには、直ぐ下流にある採石場の前を土埃にまみれ、大型ダンプにびびりながら通らねばならない。(道の両側に採石場の施設がある為、砕石現場の中を通る感覚なのである)
せっかく作られたダム下の公園も、採石場の都合で現在は立入れない模様だ。
ちなみに天端の立派な展望台からは砕石場が良く見える・・・。

個人的な好き勝手な意見だが、ダム本体が立派ですばらしい堤体であるだけに、一般見学者向けの設備が過剰であったり、統一感に欠ける部分が見受けられ、少し残念に思えた。
採石場の前を通らねばならないのも、ファミリーでのレジャー地としては敬遠されるだろう。

豊丘ダム。ダム愛好家としてこのダムが何処か釈然としないのは、例の実直な裸婦像が、丁寧にパンツの横紐まで再現されていたからだけでは無さそうだ。
★★

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北山ダム

堤高43m
G/FNW 1999年 長野県営

2009.6.10見学

プチ・宮ヶ瀬。



北山ダムは千曲市の西、麻積村の山中にある県営のコンクリートダムである。

ダム下には小さな広場もあり、真近でダムを見上げる事も出来る。

放流設備の門数も異なり、全く違うはずの宮ヶ瀬ダムに何処か似ているのは、下が絞られた導流壁のデザインによるものだろうか?。

堤体全体の雰囲気は細いスリットの様なオリフィスのイメージ通り、どこか繊細で神経質そうに見える。年月が経ち、コンクリートに味わいが出てくると、貫禄も生まれるかもしれない。今後に期待。

車で峠道をダムの上へ登る。
天端は自由に散策できるが、ダム湖を観てまず驚く。

堤高の割りに面積が驚くほど小さいのがまず一つ、そしてダムのすぐ後ろにもう一つ、堰堤が肩まで湖水に浸かっている。



現地の案内によれば、これは 大沢砂防ダム という高さ18mの砂防堰堤であるらしい。

僕の持っている地図帳には、北山ダムの地点に大沢ダムと書かれていて、北山ダムの別名かな?と思っていたのだが、どうやらこの砂防堰堤の事である様だ。

砂防堰堤の完成は1971年、と、言う事は北山ダムは既存の砂防堰堤の正面に建設されたダムである様だ。
ダム湖の奥行きに対して、堤高が43mもある北山ダムは、ダム湖の水深が生命線である。
砂防堰堤は排砂をシャットアウトする重要な任務を任される事になったのだろう。

湖面には網端が浮くが、網端の上流より、分画された堤体側の方が広い気がするのは気のせい?

北山ダム
★★

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小仁熊ダム

堤高36.5m
G/FNW 2003年 長野県営

2009.6.10見学

コンクリート・ワークス。



小仁熊ダムは、そのダム名のインパクトに負けない個性的な堤体だ。

堤高は36.5mと高くは無いが、ぎゅっと凝縮した密度感を感じる。

自然越流式の洪水吐が見せる堤体の厚み感、フーチングのブロックを内包した分厚いどっしりとした導流壁、壁の高い減勢工は、右へねじ曲げられ副ダムへ。
さらにその下流もコンクリートで河床が貼られ、点々と天然石が配される。



右岸からダム下へ伸びるステンレス貼りの鋼管は施設維持用の発電だろうか。
下の建物も無機質なコンクリート打ちっ放しのスパルタンな構造だ。

両岸に法面法枠が広がる姿は、まさにコンクリートの要塞である。

コンクリートだから出来た造形。コンクリートが魅せる景観。
小仁熊ダム
★★★

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生坂ダム

堤高19.5m
G/P 1964年 東京電力

2009.5.27見学

犀川絶叫マシーン。



犀川を遡上しながら見学した東京電力発電ダム巡りも、いよいよ最後の生坂ダムである。

とりあえず正面を拝見するため下流の道を探してみる。
他のダムの様に見学に都合の良い橋などは無いが、車を空き地に停め、少し歩けばダム直下の河原へ降りる事が出来る。(途中、雨によるぬかるみあり注意)

下流の平ダムに近いローラーゲートは6門。
写真向って右手の2門はコンクリートの越流面が無く、その分ゲートに高さがあり、したがってゲートピアも他4門より高い。
よく観ると、低い方の4門もそれぞれ特徴があり面白い。

右岸には発電所。
発電所横の護岸と言うか、発電所の外壁と言うべきか、コンクリートの壁は傾斜が付けられ、巨大戦艦の横っ腹の様に見えて迫力がある。

ダムを眺めていたら、天端通路をワンボックスが通過してゆく。天端は開放されている様だ。

河原を後にダム本体右岸に到着。やはり車両も通行できる天端通路の様だ。
通路幅が狭い為、通行の注意を促す看板がある。

天端通路に車で進入すると、初っ端からクランクコースの洗礼。
おおっ狭いぞおっ。
そしてクランクを抜けて直線・・・・うーわ。めっちゃ狭いっ。
やばすぎるっ。冗談じゃねー。引き返そう。
わわわっわ。さっきのクランク、バックなんてできねーぞ。こらーっ。
独り生坂ダムの天端でじたばたするデミオ号。

えーい。こうなりゃ前進あるのみじゃー。
ドアミラーの先っちょと、天端の欄干、なんか見た事ない距離感。指一本分??。うへー(汗

っと、なんとか無事、向こう岸まで渡りきりましたー。(疲

でも、渡ってどうすんのよ。帰りはっ。(焦

生坂ダム。上流に国道へ戻れる道がありました。
★★(スリルは五つ星)

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