無料ブログ作成サービス JUGEM
大島ダム
 堤高69.4m
G/AW 2001年 水資源機構

2009.2.7見学

意外とフォトジェニック。



大島ダムはすぐ近くの宇連ダムと同じく水資源機構のダムで、やはり豊川用水の水源の役目を担い、水は農業用水と工業用水に使われる。

竣工は2001年と新しく、まだ白い堤体が眩しい。

天端は立入可。アルミ材の欄干が優しい。
自然越流式の洪水吐きの堤体は右肩に取水棟を乗せる以外は何も無く、全体がすっきりとしている。

吐きの橋梁部分を支える扶壁が、天端より前後に大きく突き出ているのが特徴的。4枚ある扶壁のうち、右岸から2枚目だけなぜか垂直に切立っている。
午後の日差しが白い扶壁に天端の欄干の影を写しドラマチックだ。

天端から下を見下ろすと広い越流部の両橋に導流壁が大きくV字を描く。
左岸のフーチングが複雑なリズム感で天端と減勢工を繋いでいる。

設備的には非常にシンプルな堤体だが、ディティールに独特の面白みがあるダムである。

白いコンクリートが映える晴天時にお薦めしたいダムである。

大島ダム
★★

| あつだむ宣言!(清水篤) | ダム愛知県 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
宇連ダム
 堤高65m
G/AWI 1958年 水資源機構

2009.2.7見学

巡洋艦 宇連



宇連ダムは豊川用水の水源であり、ここで取水された水は東三河地域や渥美半島まで送られ、農業用水の他、工業用水、水道用水にも使われる。
 
ダムは重力式コンクリート、堤高は65mだが、なかなか迫力がある。
左岸の管理棟は玄関前にプランターや手作りのポップが飾られ、雑貨屋さんの店先の様で可愛い。
ダムカードを頂きにドアを開けると職員さんがにこやかに迎えてくれた。

クレストは中心のゲート部の天端通路が下流面にせり出した特徴ある形状で、軍艦の艦橋をイメージさせる。
丸山ダムのゲート部のレイアウトを前後で入れ替えた感じだ。
この形状であれば当然ローラーゲートだろうと思っていたら、意外にもラジアルゲートであった。
 
クレストにかなり大胆に鎮座する建物は取水塔である。以前は外階段があったのだろう、外壁に階段の名残があり面白い。

ダム正面の眺めは、車で下流に下りダム下の道から眺める事ができるが、敷地はフェンスに囲まれあまり近くへ行く事は出来なかった。
雨に濡れる部分と、濡れない部分のコンクリートの色の違いがはっきりしていて面白い。

宇連ダム
★★

| あつだむ宣言!(清水篤) | ダム愛知県 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
羽布ダム
 堤高62.5m
G/A 1962年 東海農政局

2009.2.7見学

静と動のコントラスト。



羽布ダムは愛知県豊田市の山中にあるかんがい用のダムである。

ダム湖の三河湖はバスフイッシングなどの釣りが盛んな様で、真冬の早朝にも関わ
らず待ち合わせだろうか、釣り客がパーキングで暇を持て余している。
湖畔には飲食店や売店もあり、多くの人に親しまれている様だ。

通行可の天端を歩く、天端はアルミ押出材の欄干と言う事もあり、ダムの上と言う
より、普通の橋の様でもある。
三河湖のパーキングが満車になると、この天端にもレジャー客の車が並ぶらしい。






低く唸るような水の音に下流面を覗くと、放流口から轟々と放流しており、冬の朝
日に水のアーチを輝かせている。


減勢工の横は自由に立ち入る事ができる様で、親子ずれがめずらしそうに水の噴射
を眺めている。

誘われるように僕も減勢工のほとりに降りてみる。

放流口から噴火の様に放流された水は、辺り一面に細かなミストを降らせている。
僕の吐く息は真白なのに不思議と寒く感じない。放流された湖水は外気温より暖か
いのかもしれない。

顔を上げ堤体を観た時、思わず声が出そうになった。

クレストゲートから流れて来た浸水が凍りつき、越流面の上から下にかけて美しい
氷のストライプを描きだしている。

轟々と噴射する水、凍り付いて静止する水。真冬の早朝だけの美しい対比の世界。

その蒼く美しい姿に見惚れていると、さらにもうひとつ、サプライズゲストが真冬
の減勢工に姿を現わした。

ダム湖側から昇る朝日は、天端よりも一段低いゲートピアから、僕のいる下流側に
一直線に差し込んできた。

そのまばゆい光は、ゲートピア内側をなぞる四角い光線となって、放流ミストをダ
イヤモンドダストのごとく輝かせるのだった。


見学には実は真冬こそ旬。羽布ダム。







★★★





| あつだむ宣言!(清水篤) | ダム愛知県 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
新豊根ダム
 堤高116.5m
A/FP 1972年 電源開発

2009.1.31見学

ロボ新豊根



新豊根ダムは佐久間ダムの西に位置する電源開発のダムで、佐久間ダムを下池とする揚水発電の他に洪水調節を目的を持つ多目的ダムである。
佐久間ダムの湖畔にある発電所に向けて、取水口はダムサイトではなく、ダム本体とは離れた所にある。

佐久間ダムからアクセスする場合、最短ルートである県道429号線が災害の為通行止めの為、かなりの距離を迂回し、ダム湖の上流からアクセスする事になる。

この新豊根ダムは左右で曲率が異なる、非対称放物線ドーム型アーチ式コンクリートダムであると言うが、ダムサイトから眺める分にはよく解らない。
堤体の放物線はパーキングや管理棟がある左岸側に比べ、反対の右岸側が緩やかであるという。
 
クレストゲートはアーチダムによくあるラジアルではなくローラーゲートを2門持つ。すっきりとした天端にゲートピアが2門にょきりと生える姿はどこか愛嬌がある。寄り目のワタリガニにも見える。
 
下流面中心部、堤体のおへそ辺りにあるコンジットは1門だけである。
よって、ダム湖側のコースターゲートもダム中心から下へ降ろす事になる為、この辺りの要素がクレストゲートがラジアルではない原因のひとつなのかもしれない。

左岸の管理棟から屋根付きの通路が伸び、やはり屋根付きのキャットウォークに繫がり、コンジットゲートにたどり着く。他の部分のキャットウォークには屋根が無く、屋根は飾りではなく、頻繁に使う実用目的である事が伺える。堤体内の監査廊はどうなっているのだろう。
 
天端は徒歩進入可、ラジアルゲートの出っ張りが無いから、天端の真ん中からでも視界を遮るものがなく視界良好だ。
下を観ると、がっしりとした減勢工と副ダムが見える。副ダムも本体に合わせてアーチ形状をしている。そこから下流の河川は普段枯れ川の様だ。

僕がこのダムで気になって仕方ないのは、ダムのマスコットキャラクター「とよねロボ」である。
ダムのマスコットは通常、コイやヤマメなどの魚か、草花の妖精か、変化球的にカッパなどが多いが、新豊根ダムは何故かロボである。
しかも非対称放物線アーチを表現し、丁寧にロボのボディは左右アンバランス・・・。
それって、ロボ的には設計ミスでは?。
普通、ゆるキャラって丸っこくて可愛いものだが、とよねロボは、ちっとも丸くも可愛くもない。なのにどこかゆるゆるってのは、案外スゴイかもしれない。

新豊根ダム
★★★
| あつだむ宣言!(清水篤) | ダム愛知県 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
富永ダム
 堤高32.5m
G/P 1980年 中部電力

2008.11.24見学

有峰1/4



富永ダムは世界的に珍しいという二段式純揚水発電の中間池の役割を持つダムである。

国道153号沿いの奥矢作第一発電所から近く、国道からダムへの脇道は狭くなるが、直ぐに貯水池に行きあたる。

森の中にひっそりとあるダムであるが、地形がなだらかな為、険しい感じはない。森には古い旧道跡が残っている。

幅の狭い天端は徒歩のみ通行可である。
この富永ダムも上池の黒田ダムの様に左岸側で折れた形になっている。。

ダム湖の目的が揚水発電の調整池であり、集水範囲が狭く大雨でも急激な流入は想定されていないのだろうか、減勢工は極端に低く、減勢池も浅い。
減勢池からの流出部が絞り込まれたシンメトリーの形状は、庭園のプールにも見える。
春先には格好のカエル達のコロニーになりそうだ。

狭い天端、簡素なクレストの洪水吐き、プールみたいな減勢池、ダムの各要所がコンパクトで表情も温厚な為、どこかしらミニチュア感が漂う。
堤高が35mと言う事もあり、何処かの大富豪がダム好きがエスカレートして、所有する山林に有峰ダムをモチーフに1/4モデルを造ったら・・こんな堤体になるのかもしれない。

馬鹿げた妄想をしていたら、静かな森に雨が降り始めた。
聞こえるのは乾いたコンクリートに晩秋の冷たい雨が染みてゆく音だけだ

箱庭プチ感覚、富永ダム
★★
| あつだむ宣言!(清水篤) | ダム愛知県 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
黒田ダム
堤高45.2m
G/P 1980年 中部電力

2008.11.24見学

黒い獣



黒田ダムは世界的にもめずらしい二段式純揚水発電の上段のダムにあたる。
黒田ダム下の奥矢作第一発電所で富永ダムを下池とした揚水発電を、富永ダムは奥矢作第二発電所で矢作ダムを下池とする揚水発電を行う。

黒田ダムへは国道153号線沿いの奥矢作第一発電所からアクセスする。
発電所は巨大なサージタンクが目印になる。以前は展示施設を併設していたが現在は休館している。

発電所から山道を登るとほどなく黒田ダムのダムサイトに到着する。山間部と言うよりなだらかな丘陵地帯なのでアクセスは良好だ。

天端はゲートで閉ざされ立入禁止である。

ダムサイト左岸のよく整備された広場には、このダムで行われたダム嵩上げについての説明看板がある。
元々昭和9年完成の自流式の発電用ダムであったが、中部電力初の揚水発電用としてコンクリートを打ち足す嵩上げ工事を行い、10.2m高くなり貯水容量を倍増させたのだと言う。

ダムサイトからは堤体正面が望めないのでダム下へ向かう。

途中からダートになるが、さほど厳しい道ではない。
ダム正面から約200m下流の開けたスペースに、大型ダンプが数台駐車していた。お昼時だったので休憩中の様だ。
ダンプが発車しても邪魔にならない路肩に車を停めて徒歩でダムに向かう。

森の木々の上から真正面のクレストが見える。
ダム下は川を挟み両岸ともアクセスが出来る。僕はとりあえず右岸からダムに近ずく。

森の中をふかふかの落葉を踏み締めながら歩く。丘陵のながらかな地形はドイツの森の様だ、赤頭巾に出会うかもしれない。

クレストはラジアルゲート2門、左岸側で折れている堤体が特徴的である。
北陸電力の有峰ダムは当初計画より堤高を増した結果、変形した堤体となったが、黒田ダムの場合、嵩上げによるものかと最初は思ったが、関係は無い様に思える。

丘陵の森に潜む黒田ダムは、小振りに見えるクレストゲートと、黒く色付いたコンクリートがスペック以上に高いダムにも見せる、なかなか精悍な堤体であった。

黒田ダム
★★
| あつだむ宣言!(清水篤) | ダム愛知県 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
矢作第二ダム
 堤高38m
G/P 1970年 中部電力

2008.11.24見学

赤の秘密



矢作第二ダムは赤いゲート塗装が示す通り中部電力の発電用ダムである。

訪問時は4門のラジアルゲートの内1門から放流されていた。
ゲートの隅っこの水がざわざわするローラーゲートの放流に比べ、ラジアルゲートの放流は隅まで滑らかに越流部を滑っていく。
 
赤いゲートは中電の証(実はライトグレーも多い)だが、何故赤色なのか?。
赤い防錆塗料は他の色より安いと聞いた事もある。船の喫水線下の赤い塗料に近いのかもしれない。

そういえば地元愛知の大手私鉄である名古屋鉄道(名鉄)の車両は赤色だし、中日新聞もドラゴンズを所有するが、社のマークは赤色だったりする。
派手好きの名古屋人にとって赤色はごく基本のありふれた色なのかもしれない。

矢作第二ダム
★★
| あつだむ宣言!(清水篤) | ダム愛知県 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
矢作ダム
 堤高100m
A/FNAWIP 1970年 中部地方整備局

2008.11.24見学

青と赤。



矢作ダムは岐阜・名古屋エリアで最もメジャーなアーチダムである。
 
地形、地質や、ダムが多く建設された時期によるのか、岐阜県及び愛知県内はアーチダム枯渇エリアで、両県合わせてもアーチダムは、高根第一、川浦、新豊根、そして矢作の4基しか無い。

湖畔は両岸ともに湖周道路があり、どちらも通行に問題ないが、どちらかと言うと主要地方道である右岸(県道20)よりただの県道(県道356)である左岸の方が道が良かった様な気がする。

矢作ダムは堤高100mと、大変覚えやすいスペックを持つ。
竣工は1970年であり、初めて放物線アーチ形状が採用されたダムであるらしい。

コンジットは中日ドラゴンズのご当地らしく、爽やかなドラゴンズブルー(※注釈参照)で塗装されるが、クレストのラジアルゲートは濃いブルー、キャットウォークはグリーンかかった青で塗られる。
古い写真を観るとキャットウォークが赤っぽい色だったりするので、特に塗装色に意図は無いと思う。

天端は開放され車での通行も可能。 
天端から減勢池を見下ろして、お尻がかゆくなったら、右岸の県道20号を下り、途中で正面からダムを眺めても良し(写真)、ダム下に降りて直下から見上げるも良し、多方向からそびえ立つアーチを堪能できる。
 
正面から観たダムは、ダム下のすぐ近くに、なんてこと無い表情で民家や田畑が広がり、非日常風景である巨大アーチと、平穏な日常との対比が楽しめる。
偶然か、ダムのゲートと、民家の屋根やブルーシートなどが、赤と青の配色で面白い。

また、お勧めなのはダム下流左岸の変電所奥から見上げるアーチで、コンクリートの色合いは年季の入った風情があり、何処かコンクリートに覆われた、不気味で深い穴の底に、自分が囚われている様に思えてくる。

中京エリアの100m原器 矢作ダム
★★★★
 
※この地方では、朝の天気予報で天気予報士が青空をそう呼んだりする
| あつだむ宣言!(清水篤) | ダム愛知県 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |