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福沢桃介は、日本最初のダムマニアなのだ。

先日、木曽川は南木曽町にある、国指定重要文化財の「桃介橋」に行ってきました。

橋のたもとにある、電力王 福沢桃介についての展示施設「福沢桃介記念館」も、ついでに見学したのですが、これがとても興味をそそる、面白い所だったので少し紹介します。

福沢桃介が木曽川の電源開発に乗り出した時に建てた別荘で、大正8年に建てられました、大正13年に大井ダムが完成するまで、福沢桃介はこの別荘から建設現場まで通っていました。

2階部分は昭和35年に火災により焼失しましたが、平成9年に焼失部分が復元されています。もちろん、火災を免れた1階部分は大正8年の当時のままです。



入館料は300円、これは隣接する「山の資料館」の入館料が含まれています。

館内は、ガイドの方が付き添って、丁寧に説明して頂けます。
福沢桃介の生い立ちから、川上貞奴との出会い、この別荘での暮し・・・・。
結局、1時間半に渡りいろいろとお話して頂きました。
数々のエピソードに、映画1本丸々観たような感覚でしたが、これで300円とはなんともデフレスパイラル。
詳しい内容は是非実際に訪れて伺ってみて下さい。とてもお勧めです。

これはエントランス部分。
別荘なので贅を尽くした感じではなく、落ち着いた雰囲気。

NHK大河ドラマ「春の波涛」では、実際にこの建物内でロケが行なわれたそうです。



1階の廊下。
突き当たりが桃介の書斎。1階は全て洋室ですが、書斎は茶室を思わせる小部屋で畳敷きでした。
置かれてある桃介橋を描いた当時の油絵には当然ながら国道19号は描かれていません。

この部屋で、福沢桃介は木曽川の電源開発の夢を膨らませたのかもしれませんね。



各部屋には、福沢桃介や川上貞奴に関する展示の他に、読書発電所建設の写真や、大同電力の貴重な資料など、ダムマニア垂涎の展示が数多くあります。



福沢桃介に関する建物としては、この別荘の他に、本宅「二葉館」が名古屋市内で公開されています。

ガイドさんによれば、二葉館は、全ての部屋にそれぞれ違った意匠が施されており、
「それは、桃介が手掛けた多くの発電所のデザインが、一つとして同じ物が無い様に、各部屋が違った意匠が施されている」 のだそうだ。

これは、ダム愛好家として、思わずニヤリとしてしまうエピソード。

これは、この福沢桃介記念館のすぐ下流にある読書発電所。
国指定重要文化財の指定を受けています。



建設当時、ニューヨークでも最先端だったアールデコの影響が伺える、ゴッドファーザー大井ダム。



笠置ダム。
丸山ダムと大井ダム。二つのビッグネームに挟まれ、いまひとつ影の薄い笠置ダムですが、戦前のダムの中では間違いなく最も美しいダムのひとつ。

福沢桃介の美観へのこだわりは、単に構造物の表面に装飾を施したのではなく、装飾そのものに機能を組み込むに至る。



ここである事に気が付く。

電力王 福沢桃介は、自身が手掛けるコンクリートダムに対して、単なる「発電施設以上の価値」を見出して、それを追求していたのではないか。

つまり、福沢桃介は、我々と同じ「ダムマニア」だったのではないかと!!。

そう、福沢桃介は、日本最初のダムマニアなのである。
但し、既存のダムを巡り鑑賞する我々と、「作っちゃう」桃介氏とではマニアの次元が違いますけど。


さらに、それを裏付けるかのようなモノを記念館の外壁で発見。

記念館の一階部分。ここは大正8年の建設当時のままの場所。
コンクリートの柱の仕上げに注目。
なんと、洗い出しによってあえて骨材を露出させた意匠が施されている!。(見えない柱の裏側は、通常の打ちっ放しコンクリート面)

大正8年。コンクリートが住宅の建材として広く一般に使われるのはまだまだ先の時代。
既に福沢桃介は、コンクリートを美しく見せるテクニックを研究し、モノにしていたのだ。



福沢桃介は、初のダムマニアにして、さらに日本初のコンクリートマニアなのか!。



お問合せ
福沢桃介記念館・山の歴史館 TEL (0264)57-4166

「そうなのーっ」 とか、いきなり問合せないように(笑)

| あつだむ宣言!(清水篤) | ダム特別編 | comments(6) | trackbacks(0) | pookmark |
筏津ダム

堤高25.5m
G/P 1958年 四国電力

2010.2.12見学

見た目も中身も謎だらけ。


筏津ダムは仁淀川の大渡ダムの下流にある四国電力のダムである。
堤高25mと小振りだが、個性的な風貌に惹かれ、今回の遠征で楽しみにしていた内の1基である。

にょっきりと生えたゲートピア。右岸に立派な魚道がある。



右岸近くに不自然な向きの巻揚機が見える。一体どうなっているのか?。



右岸沿いのダムまでの脇道を歩く。

中央の巨大なコンクリートの塊が、もの凄〜いボリューム感。
水圧は両脇のゲート部分と同じなのに、何故こんなにまで巨大なんでしょうか?。

両脇のゲートより僅かに低くなっているけど、ここを越流する事があるのかは不明。
もし越流したら、とんでもない感じになってしまいそう。



脇道の先は四国電力の発電所。
明らかに発電所の敷地なので、この先は立入禁止だと思う・・。
今日は何かの工事が行われるようで、業者や職員の方もチラホラ。
不審者と思われないうちに引き返そう。



とりあえず国道にもどって、真横から謎の巻揚機を偵察。コンクリートの壁の中に遮水壁があるみたい。
堤体の内部を送水管が通っている福井の山原ダムをふと思い出した。
この筏津ダムも堤体の内部に送水設備を隠し持っているのだろうか?。



上流から。
4門あるローラーゲート、ゲートピアが上部で繫がっていない。



よく見ると右岸に取水口を隠し持っていた。
ステルス戦闘機のエンジン噴射口みたいで、なんだか妙にSFチック。



あれ、天端の端っこに通行制限の標識。天端は一般も通行できるみたいですね。



と、言う事で、国道から階段があったので早速敷地内に降りてみました。
仁淀川第3発電所のすぐ脇です。
こんな感じなので、てっきり関係者以外は立入禁止だと早合点していましたが、発電所のクレーンの下も、普通に車で通行ができるみたいです。
生活道路として、開放されているといった感じでしょうか。



天端を散策開始。鋼管の欄干が似合う堤体です。ダムは電気の工場なのだ。
ゲートピアの窪みは、巻揚機の機械室への入口です。



天端を散策していたら、ドアミラーを畳んだ地元の車が突進してきました。
狭いながらも自動車の通行できるのです。

駆け足で退散して、ピアの窪みに逃げ込みます。俺はインディジョーンズかっ。



ピアから見下ろす右岸の堤体。
取水口が内蔵されるこの部分は、直接職員が降りられる様になっていました。
取水スクリーンに引っ掛かったごみが、堤体の上で分別されています。



例の謎の横向きゲートの操作盤。取水口制水門とあります。
やはり、この筏津ダムは、堤体内部に送水路を隠し持っているみたいです。



天端からダム湖。静かな高知の森。



右岸の味わい深い管理棟。
此方を向いているスクリーンは仁淀川第3発電所への取水口かなと思う。



左岸まで渡ると、もう1門、横向きの遮水ゲートがありました。こちらは常時開けられているみたいで、ゲートは上がっています。

ここから送られる水の行き先ですが、四国電力の発電所位置図では、下流に該当する発電所がありません。
帰宅後、国土地理院の地形図で確認すると、この堤体内部を通った水はそのまま仁淀川の数キロ下流で放流されている事が判ってきましたが、なぜ水路が設けられているかまでは判りませんでした。



左岸からの筏津ダム。
巨大なコンクリートのスロープ。にょきにょきと伸びたピアが面白い。



よく見ると、下流面に石積みを発見!
ダム便覧によると、1958竣工とありますが、実際はそれよりも古いダムなのかもしれません。

赤茶色の部分は鋼板で保護されている様にも見えますが詳細は不明。
見ればみるほど謎が深まる筏津ダムです。



施工は間組。
ボリュームあるコンクリート。意外と色っぽくも見えたりします。



不思議な形の不思議なダム。
四国のダムは手ごわいぞ。そう予感させる筏津ダムでした。

筏津ダム
★★★★


おまけ

この先、いくつものダムで目にする事となる看板。
この子は四国電力のキャラクターなのでしょうか?。
注意を促す看板なので怒ってるのか?、それとも普段からこの表情なのか。

たまには笑顔を見せてね。

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桐見ダム

堤高69m
G/FN 1988年 高知県営

2010.2.12見学

四国のダム巡り2日目は県営の桐見ダムからスタートした。
午前6時、2月の太陽はまだ東の空の下。



右岸の下、照明に照らされているのは「きりみダム」の植栽。



すこしずつ夜が明ける。
ダム湖はそれほど広くない。



ようやくダムの全容が見えてきた。
コンジット1門に、上下2段のオリフィスを持っている。



ダムの直下には、下流の少し離れた場所から向かう。

重量感ある高い減勢池の壁、その奥に谷を塞ぐ堤体。
減勢池が右にカーブしているので、奥行き感が凄い。

天端の高さから見たこのダムのイメージとまるで違う姿は、思わず、ははあ〜っ。と平伏してしまう格好良さなのでした。



朝イチからこんなダムで出会えるなんて、今日もいい日になりそうだ。



桐見ダム
★★★

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穴内川ダム

堤高66.6m
HG/P 1963年 四国電力

2010.2.11見学

戦慄の貴公子。


穴内川ダム。
四国電力のホローグラビティはあまりにも鮮烈なインパクトを持っていた。

極端に左岸に寄っているクレストの放流設備。
2門のラジアルゲートからの水はジャンプ式洪水吐によって放たれる。
洪水吐の下側半分は、堤体から離れ、地山の上をぐっと下流に突き出している。
ゲートピアの扶壁からジャンプ台の先まで、導流壁が一筆描きのように連続する。

SFチックなデザインが、たまらなく格好良い。



放流設備が左岸に寄っている為、洪水吐から右岸にかけての下流面がもの凄く広く、長い。
堤頂長が250mもある穴内川ダム、実は横山ダムや、井川ダムよりも堤頂が長い。

等間隔で並ぶホローグラビティ特有の丸穴。雨に塗れた黒いコンクリートは要塞のようだ。



左岸のパーキング辺りから。
HG特有のタコ脚が見える、今日の水位はこのダムを鑑賞するには丁度良い。



ひっそりとした山中の発電用ダムだが、穴内川ダムは天端が散策ができる。
左岸の天端から下流面。左岸のアバットメントはコンクリートの支柱で補強されている。
複雑なコンクリートの造形は見応えがある。



下流の風景。
時が止まったかのように静かな水面。

護岸を見ると、数箇所に丸穴が見える。まさか護岸もホロー・・と錯覚してしまった。



天端を右岸まで歩く。
タイトな天端は、両岸の車道から階段で少し降りた高さにある。
飾り気の無いクールな高欄には、うっすらと苔が生す。



傾斜が途中で切り替わる独特の下流面。
この形状の為、天端からダムの真下を観る事は出来ない。



赤土が印象的なダム湖。
雨に湿った土はより赤く、夕暮れの湖水は深く沈む。



雨が上がってきた。
赤土以外何も無い湖畔。鏡のような静かな湖面に霧が映る。

幻想的な風景を独り占め。



夕暮れ時、霧の中に佇む穴内川ダム。
下流にある橋を渡れば、右岸のダムサイトまで車で向かう事が出来る。

端に寄せられた洪水吐は、ロックフィルダムのようなシルエット。
コンクリートダムとしては、とても特殊なデザインだと思う。



2門のラジアルゲート。
アーム部分などが他であまり見ない独自の形状に感じる。



今迄、色々なダムを観てきた。
ダムによってその表情は千差万別だし、ダムの表情からイメージするキャラクターもさまざまだ。
ダムの性格に善玉も悪玉も無いが、あえて例えるなら穴内川ダムは悪役が良く似合う。

光と影なら影。太陽と月なら月。

マイケルよりもプリンス。

戦慄の貴公子。穴内川ダム
★★★★★

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早明浦ダム

堤高106m
G/FNAWIP 1978年 水資源機構

2010.2.11見学

四国のドン。

2月11日 憲法記念日は朝から雨だった。
現地でも一日雨の予報だったので、家族とゆっくり朝食を取った後、9時くらいに家を出た。
初めて渡る瀬戸大橋に強烈な横風の洗礼を受けつつ、四国に初上陸。

ダムに到着したのは午後3時頃だったと思う。雨は相変わらず降り続いている。

早明浦ダムは、四国の水瓶と言われ、四国4県を潤す多目的ダムである。
四国代表の名に恥じないこの重厚で堂々とした巨体には、気品すら漂う。

まさに吉野川のドン。



クレストに巨大な6門のローラーゲート。
堤体の下側にある2門のバルブは常用放流設備のホロージェットバルブだ。



雨の天端を歩く。

鉄骨で組み上げられた巨大なゲートピアがそびえる。
堤頂長は400mもある、ダムの中心が本山町(左岸)と土佐町(右岸)の町境になっている。



天端から下流を見る。
巨大な減勢池。2段構造の副ダムが見え、そこからおそよ1キロ先まで、まっすぐに吉野川が伸びる。
毎秒1000トンを越える放流時には、川幅一杯に水が流れるのだろう。
ダム下の左岸は電源開発の早明浦発電所。



表面取水設備も、ゲートピアのように鉄骨が剥き出しとなったもの。
オフホワイトの塗装で、魚の小骨みたいだ。



天端を歩く間に、雨は少し小降りになってきた。
貯水率0パーセントから、一晩で満水になるなど、この早明浦ダムはいくついもの武勇伝を持っている。



四国のいのち。

早明浦ダム
★★★★

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うれしい出来事。

日本ダム協会発行の「月刊ダム日本」 No.783 に北陸電力の神通ダム(神一、神二、神三ダム)の記事を書かせて頂きました。

http://wwwsoc.nii.ac.jp/jdf/damni10.htm

記事を書く時に北陸電力 神通電力部の方に大変お世話になったのですが、記事に使った写真をとても気に入って下さいました。
写真のデータを送ったところ、大きく伸ばし額装までして頂き、さらには神通電力部の玄関に飾って頂ける事になりました!!。

飾ってある様子まで、写真に撮って送って頂きました(下の写真です)。 感謝です。





近いうちに現物を拝みに遊びに伺おうと思っています。

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お土産です。

連休だったので、ちょっと遠くまで行ってきましたー。
どこへ行ってたかは、いずれ公開します。

桜は満開を過ぎ、散り始めていました。日本は広いなー。


めいめいのメイメイがメーメー鳴いています。
これでもダムの天端の上だったりします。


あんな所に出入り口があるぞ!。すげーっ。


み・・水がありませーん。涙


おお〜打設ってますね〜。拡張レアー工法です。


藪だって漕ぎます。ふかちゃんや、Dさんが制覇する前に唾付けておこう(笑)。

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本庄川ダム

堤高47.7m
G/FAW 2004年 兵庫県営

2010.01.30見学



猪ノ鼻ダムからスタートした南淡路ダム巡りもそろそろ終盤です。
本庄川ダムは、大日、大日川ダムの西にある新しいダムです。

下の写真は、ダムサイト、左岸のパーキングから。
だぶん「バス釣り禁止」だったと思うのですが、「バ」の濁点が取られてますね・・・。
ハスという淡水魚もルアーで釣れる魚ですが、まさか禁止するほど人気は無いので。

そういえば、10年前、このエリアに釣りに来た事がある。
友人の運転で来たので、今となってはどのダム湖だったか定かでないが、今日巡ってみた湖には見覚えのある地形や場所は無かった。
今回行く事のできなかった、天川第2ダムか、竹原ダムだったのかもしれない。



この本庄川ダムで一番の特徴は、ダムの立地かもしれない。
ダムへ向かう山道を登って行くと、そのまま一直線に天端へ通じている。
今まで沢山のダムを見てきたつもりだけど、こんな不意打ちのような堤体の登場は初めてだ。



左岸から堤体下流面。
左右でバランスの取れたシャープな姿。
V時に開いた胸元のような導流壁。襟が立っていますね。



淡路島には沢山のダムがありました。
今回は南淡のダム達を巡りましたが、北淡にはアースダムが密集しています。
南の重力式コンクリート、北のアースフィル。島の南北でこれほどダムの形式が明快に分かれているのも珍しいと思います。

なぜそうなのか?それはまたいつか、北淡のアースダムを巡った時にわかるのでしょう。

本庄川ダム
★★

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大日川ダム

堤高42.8m
G/A 1966年 兵庫県営

2010.01.30見学

美女が眠るダム。



大日川ダムは、大日ダムのすぐ上流にある農業用のコンクリートダムです。
白いコンクリートが印象的だった大日ダムと対照的に、黒く重厚に見えます。

左岸の下流面に穴があり、こんこんと水が湧き出ていました。
この水が用水路を流れ、下流の大日ダムの横まで流れて行くみたいです。



右岸の天端まで登ってみました。
天端の端に現在の貯水量と、水位をリアルタイムで表示する電光パネルがありました。
この様な設備を見るのは始めてです。

淡路のコンクリートダムは、必ずどこか特徴があり面白いです。



洪水吐により、一段高くなっている天端中央より下流を見る。
減勢工の形も特徴的。
下流に向け狭くなっている所には副ダムがあり、真上に古い橋が残されています。



哀愁漂う、副ダム上の橋。
すぐ下に新しい橋が架けられた為、もう誰も渡る事が無いのでしょう。
橋があるだけで、両岸の道は自然に帰りつつあります。



天端からダム湖の右岸を見ると建設時のプラント跡が見えます。
湖に浸っているのは骨材を入れる設備だと思いますが、山の斜面のスロープは何に使われていたのでしょうか?。
骨材の運搬に関する何かとは想像しましたが、この後、近くで観ても解りませんでした。



それよりも、ダム湖の上流に土盛りの堰堤が見えます。
ちょうど、成相ダムから見える成相池堰堤のようです。これは気になります。
行ってみましょう。



大日川ダムの湖を完全に上下で分断するかのように見えた堰堤ですが、右岸の端で堰が切れていました。
堰堤の端、水路となっている部分は、かつで洪水吐のあった所かと思われます。

いったい何という堰堤だったのか、知る由もありませんが、成相池堰堤と同じ運命である事は想像が付きます。
地図では、この堰堤から上流は美女池と記載されていますので、もしかすると美女堰堤という名前だったのかも。

堰堤の端に碑がありますが、ダム湖の対岸に道は無く、ボートで上陸しないと行けない場所です。


シンプルな造りの大日川ダム。
よくあるゲートレスの堤体ですが、何処となくオールドダムのような品格を感じていました。

ダム湖側から見てある事に気が付きました。
天地に薄い洪水吐が、上田池ダムや、山田池のような石積堰堤を思わせるシルエットなのです。



大日川ダム
★★★

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大日ダム

堤高36m
G/FNW 1997年 兵庫県営

2010.01.30見学



まだまだ白いコンクリートが印象的な大日ダム。
淡路島は瀬戸内の乾燥した気候なので、あまり表面が汚れないのかもしれません。

クレストの洪水吐の上の天端は、下流側に大きくオーバーハングしていて、展望スペースになっていました。
洪水吐の間の扶壁が、どことなく畑薙第一ダムみたいで恰好良いです。



その展望スペースからの眺め、
ダムのすぐ下に広がる農地、南淡のダムは、どのダムからも大抵こんな風景が広がっています。

この大日ダムの場合は、ダムの下はまた別の貯水池(正木池)があります。
正木池は堤高の関係でダムと名乗っていませんが、立派なアースフィルです。



天端から見る減勢池。
よく見ると右岸側の壁に沿って、地下室への階段が隠されています。
脇に植栽を配した地階への入口は、打ちっぱなしコンクリートのモダン建築みたいです。

左端に写ってる階段状のところがクレストの非常用洪水吐からの水路。
滑らかなスロープ部分がオリフィスの下流面です。



左岸に用水路とゲートの設備がありました。
用水路はダム湖の左岸を縫う様に上流に向けて伸びています。

大日ダムは、目的に農業用水を持っていません。洪水調節と水道水などを目的に建設されました。
また、東に2キロほど離れた牛内ダムと、トンネルにより洪水を分水する機能を持っているとの事です。
大日ダムの上流には農業用の大日川ダムがあり、大日川ダムの水を大日ダムをパスして、下流の正木池に送る水路ではないかと思います(想像)。



ダムの真下は公園が整備されています。
大日ダムも牛内ダムと同じ様に、クレストの非常用洪水吐と、オリフィスゲートの位置をずらした左右非対称のレイアウトとなっています。

このダムは、右利きですね。

ダイダロスアターック!。



大日ダム

★★

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