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角川ダム

堤高58.5m
R/FN 1978年 富山県営

2009.8.15見学

丸石ロック。



北陸自動車道 魚津、もしくは滑川インターからほど近く、山の懐に県営角川ダムがある。
山道を登るとまず幅の広いスロープの洪水吐が見えて来た。
ダムの規模がまるで違うのだが、何処と無く徳山ダムの吐きを思い出した。

さらに少し登るとロックフイルの本体が姿を表した。
残念ながら堤頂部は通行禁止だが、この角川ダムの一番の特徴は・・



この様に、表面のロック材が全て丸石で敷き詰められている事だ。
整形ロックフィルとも違う温厚な表情に心が和む。

見た目は河原の石であるが、フィルター材を採集した時に産出した石なのだそうだ。

角川ダム
★★

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布施川ダム

堤高58.5m
R/FNS 1992年 富山県営

2009.8.15見学

リラックス堤体。



宇奈月ダムの西、一山向こうにあるのが県営の布施川ダムである。
目的の消流雪用水が入っている所が富山のダムらしい特徴である。

市街地からそれほど遠くないが人家の無い静かな山中にある。
管理所から堤体は少し離れていてパーキングから少し歩くと堤体が見えて来た。

堤頂部は舗装されており、下流面にはダム下まで降りられる道が堤体を横切っている。
また、ガードレールや手摺りなどが無く、いたってシンプルな仕立て。その無防備な感じは大らかで、かえって危険な感じはしない。
手摺りが無いだけで随分とのんびりとした表情になるものだと思う。

左岸にはオリフィスゲート、自然越流式の吐きからの長いスロープがある。

布施川ダム
★★

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宇奈月ダム

堤高97m
G/FWP 2000年 国土交通省

2009.8.15見学

怪物。



黒部渓谷の玄関口、多くの観光客で賑う宇奈月温泉の直ぐ上流にあるのが宇奈月ダムである。

どのダムとも全く異なるこの巨大なコンクリートの塊は、黒部渓谷と闘う為に産み出された怪物である。
下流面、導流壁、ゲートピア・・・この怪物にはありきたりのダム用語は通用しない。
「俺が宇奈月だ、文句あるか。」と、言わんばかりの問答無用のごう慢な造形。



宇奈月ダムの特徴の一つに本格的な排砂ゲートを装備している事が上げられる。一定規模以上の出水に合わせ、上流の関西電力 出し平ダムと連携し排砂を行う事が出来る。

排砂の威力はすさまじい。写真手前が排砂ゲート、天端からだと壁面にモザイクタイルが貼られている様に見えるが、通常のコンクリートでは表面が持たない為、ステンレス鋼や超硬質の岩石を使った50cm角のパネルが貼り込まれている。



排砂ゲートのある左岸の斜面はぶ厚く巨大な扶壁で押さえられている。
岩盤補強の為であるが、ダム本体とも直接連結する扶壁は、排砂のすさまじい威力をイメージさせる。
実際、排砂ゲートの断面構造図にはこの扶壁も描かれており、排砂部分の構造的なサポートを担っているのかもしれない。



展示施設に表示されたダムの上流面図。
ダム正面の写真に対して、疑問が湧くのは僕だけだろうか?。

2門あるスライドゲートの上端が常時満水位。そしてサーチャージがさらにその上・・・。
このダムはどうやってサーチャージまで湛水を行うのだろうか・・。

そのヒントは天端を散策すると見つかった。



上の写真はダム湖側から観たダム中心部分である。
天端の一部分が鋼製のステージの様になっているのが解るだろうか?
天端のダム湖側に据付けてあるこのステージは、その上も自由に散策できるのだが、天端に完全に固定されず、安置してある状態であった。
目測で12m角くらいはあるだろう。

僕はこれは巨大な角落しではないかと推測する。

その両脇のスライドゲートの嵩上げはどうするのか、など、ますます謎は深まるが、ローラーゲートではなくて構造が簡単なスライドゲートである事にヒントがあるかもしれない。



有名な温泉地にあり、湖畔は黒部の観光トロッコが走る。
多くの観光客が訪れる宇奈月ダムは、展示館も充実しており、ダム下の発電所もガラス貼りで施設内部が見えるなど、見学し易いダムでもある。

モンスター宇奈月。
★★★★★

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朝日小川ダム

堤高84m
G/FNP 1990年 富山県営

2009.8.15見学

グッジョブ朝日小川。



朝日小川ダムは富山県の東の外れ、一山向こうは新潟県である。
広いパーキングには何本かのコンクリート製の柱が立つ。実はこれ、一本に1基、富山県営のダムの情報がエッチングプレートに刻まれていて、柱の位置もそのダムの位置にレイアウトされている。
県の外れなので県営ダムをおさらいする趣向かな?。ここまで来たご褒美かも。
ダムの紹介も、見せ方の工夫でこんなに楽しいという例ではないかと思う。



そしてこれが朝日小川ダム。
クレストのセンターは自然越流式のオリフイス2門と、同じく非常用洪水吐3門のレイアウト。
非常用のゲート間の仕切りと、オリフイス部分の独特のリズム感が面白い。

注目なのは写真の奥、左岸にある管理棟。何処かで見た事ありませんか?。堤体にビルトインされたこの感じ・・・・。そう、揖斐川の横山ダムにそっくりなのです。

嬉しくなって管理棟辺りを見学するとさらにサプライズが。



左岸を走るスノーシェッド内から直接管理棟へ行く事が出来ます。ドアを開けると階段で地下通路へ、そして管理棟の天端より低いB1階にエントリーできるみたいです。
ダム本体が新しい工法(RCD)なので監査廊がプレキャストなら、ここの地下通路もプレキャスト工法だったりするのかも(想像です)。
これは冬季の豪雪対策なのでしょう。この辺りの雪は、一晩で腰の辺りまで積もる事もあると思います。
駐車場を除雪しなくとも、まずは管理事務所に入れるのは相当便利に違いありません。

でも、そんな時、職員さんが乗って来た車は何処に停めるのかと思えば、ちゃんとありました。



写真の左が直ぐダム本体です。スノーシェッド内の壁に窪みがありシャッターがあります。
乗ってきた車はここに入れる事が出来るのでしょう。
また、ダム本体の位置から、この車庫はグラウチングトンネルを拡張して利用していると推測。

ちなみにこの長いトンネルを抜けると、いきなり立派な温泉旅館がドカンと立ちふさがり、行止り。
この先に温泉があるなんて知らなかったので、千と千尋の湯屋かと思って反射的に、「やばいぞ」 と勘違い。
そこから脇道を入ると北俣ダムへの道がある。

堂々としたダム本体もさることながら、豪雪対策万全の管理棟が面白い朝日小川ダムです。
そう思うと、横山ダムの様な管理棟も、正面さえ除雪するだけで他の所は雪かきの必要がありませんから(地面がないので)理にかなってるかもしれません。

うーん、Good Job!

朝日小川ダム
★★★

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晩秋の日は暮れて。

11月も終わりになると夜明けも遅く、夕暮れも早いですね。冬はもうそこまで来ています。

以前から行きたかった丸沼バットレス。
渋滞を避ける為、紅葉シーズンが終わるのをじっと待っていました。
いよいよ、今週末の土日を使って行く計画なのです。(金曜夜発の2泊2日)

遠いのでついでに川俣、黒部、川治まで脚を伸ばしちゃおう。五十里、草木も外せないぞ。



ところが、めっきり夜が早くなって、夏なら余裕のコースですが、ゆっくり時間が取れないなー。
日光のダムは下調べをするほどどれも魅力的だし。最後は群馬に戻って真壁で〆たいし。

と、言う事でこの計画は、もう少し日の長い来春まで延期にするか、いや、やっぱり決行するか。

さあ、どうしょう(悩

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小口川ダム

堤高72m
G/P 1981年 北陸電力

2009.8.8見学

異端児。



この日は年一回の有峰森林文化村祭りの日、イベントの一つとして「有峰ミステリーツアー」と題した、有峰ダム堤体内見学に参加した。
文化村祭りの日は有峰林道が、イベントのチラシがあれば無料で通行えきる。
岐阜県から県境を越えて現地入りする僕の場合、事前にイベントのチラシを入手するのは難しい。
料金所で「チラシを持っていないが祭りに行く」と告げると、わかりましたと、その場でチラシを頂き、無料で通行する事が出来た。毎年そうなのか不明だが、チラシは料金所にも用意されており、持参していなければ申し出れば良い様だ。

有峰ダム見学を終え、小見線で新中地山ダムを目指したが、予想していた通りダムへ向う脇道は関係者以外立入禁止でダムを見る事は出来なかった。
そして一旦有峰口の亀谷ゲートから有峰林道を出て、小俣ダムを見学後に再び水須ゲートから小口川線を登って小口川ダムへ到着。通行無料だから出来る見学ルートである。
ダム下のパーキングには有峰ミステリーツアーで本日同行して頂きました愛好家のkao氏が先着しておられました。

さて、小口川ダムである。
クレストのラジアルゲートとその間のコンジットゲートが複雑に寄り集まっている感じは、北陸電力のダムとしては珍しいタイプで、長野県の県営ダムに多いデザインだが、堤高がそこそこあり、また違った迫力がある。

壁の高い減勢工の右岸脇には建設時の骨材選別などの施設跡だろうか、コンクリートの遺構が残る。
またダム下のパーキングスペースには神社やバルブの野外展示、あと扉が閉められたままの展示兼倉庫などがある。

左岸のフーチング。手摺りなしのシンプルな階段が深い山中の発電堤体らしく魅力的。



湖畔には小俣ダムと同じ様に発電所(有峰第二発電所)があり直接水が流れ込む。

王者有峰を筆頭に、どこかに有機的な曲面を持ったダムが多い北電ダムの中で、直線だけの組み合わせのシャープな表情が恰好良いダムでした。

ところで、「東電」は東京電力。「東」を使われてしまった東北電力が「北電」。
なので北陸電力は北電ではなく「陸電」が正しい???

小口川ダム
★★★



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小俣ダム

堤高37m
G/P 1960年 北陸電力

2009.8.8見学

ケルベロス。



小俣ダムは有峰林道小口川線の入口にある北陸電力の発電用ダムである。

複雑にクランクしたクレストにはローラーゲートが2門、北電カラーではなくグレー塗装される。
ゲート周囲の雨の当たらない白いコンクリート部分とマッチしており、このダムを翼を広げた鳥に置き換えるなら白頭鷲といったところか。

天端は開放されていて徒歩で散策が楽しめる。
ダム湖を望むと湖畔に発電所があり水車を経て発電を終えた水が直接ダム湖に流入する。



湖畔の発電所の他にダム自体にも小俣ダム発電所があり、さらに下流には別に小俣発電所がある。
王者有峰ダムで貯えられた雪解水は幾重にも発電を繰り返し大切に使われている。

神二ダムなど、コンクリート好きにとってたまらないダムの多い北陸電力ダムであるが、この小俣ダムも例に漏れず素晴しい味わいの肌を持っている。



この小俣ダムから先は小口川ダム、真立ダム、祐延ダムなど幾つものダムと発電所が並び、そして最上部には有峰ダムが王座に座っている。
どこか有機的な曲面を持つ小俣ダムは、まるで王国の番犬の様だ。
有峰のケルベロス。小俣ダム。

★★★

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琴川ダム

堤高64m
G/FNWP 2007年 山梨県営

2009.8.6見学

メロディは霧の彼方。



琴川ダムは2007年に竣工したばかりの新しい山梨県営のダムである。
天端の標高は1464m、これは多目的ダムの中では国内で最も高いとされている。

ダムへのアクセスは甲州市街から県道206の塩原窪平線〜焼山林道か、県道210の柳原塩原線〜クリスタルラインの2ルートあるがいずれも急な峠道である。
今回行きと帰りで違う道を使ったが、多少210号(ダム建設時に整備された事もあり)の方が道が良いかもしれない。

ダムに到着する前から大粒の雨が降り出した。
周辺は深い森に囲まれ、湖畔の公園の緑が眩しい。これで晴れていたら新しい堤体は白く輝き木々の緑に映えていたと思うと、少々残念だ。

シンプルな自然越流式の吐きを持つ堤体はL字の減勢工が特徴。
クレストの建物の三角屋根が可愛らしい感じだが、周辺の環境にも似合っていて悪い気はしない。

標高が高いので、険しい山中にあっても周辺の山々は相対的に低く、牧歌的な風情に心が和む。
雨に霞むダム湖も美しく、湖畔には遊歩道が整備されているのでいつかまた天気の良い時に訪れてみたくなる。

天端から望むダム湖の風景。
網端の通し方が尋常じゃない面白さ。この林の中にも遊歩道がある。



琴川ダム。
富士川水系「笛吹川」の支流「琴川」に造られる、隣の谷は「鼓川」。
誰が付けたか知らないが、随分と粋な河川名なのである。

★★★

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合角ダム

堤高60.9m
G/FNW 2001年 埼玉県営

2009.8.6見学

がっかくしかじが。



合角ダムは埼玉県営の多目的ダムである。
ダム湖の名前は西秩父桃湖。
二瀬(秩父湖)、浦山(秩父さくら湖)、滝沢(奥秩父もみじ湖)と共に、秩父4ダムロマンの一基である。

よく整備されたパーキングに車を停める。県営ダムであるが展示施設もあり充実した見学が出来る。
ダムカードの配布の横に記帳簿があったので、思わず「あつダム宣言!参上」と記帳。すいません、初めて埼玉まで来たのでつい浮かれてしまいましたー。

ダム下の道から真正面を望む。天端が少し華奢に見える為か、何処となくロボットぽいメカニカルな表情が面白い。

堤体の中心に口を開けているオリフィスゲート、本日は越流中。
その上のクレストはよくある全面自然越流の非常用洪水吐に見えるが、良く見ると中心の2門だけ両端よりもレベルが低い。実は低い2門は非洪水期のオリフィスとなっている様だ。

天端を歩く。ダム湖の向こうから巡視艇が帰ってきた。
はじめて動いているインクラインを見学する事が出来た。ちょっと得した気分。



合角ダム
★★

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浦山ダム

堤高156m
G/FNWP 1999年 水資源機構

2009.8.6見学

ダム魔人。



滝沢ダム、二瀬ダムより下流へ10キロ弱、堤高156mを誇る巨大コンクリートダムは、あっけないほど市街地の近くにその巨体を降ろしていた。

RCD工法のどっしりとした堤体はクレストのアーチ橋を模した装飾が特徴。
和風とも洋風ともつかない無国籍な感じは、あえて当てはめるならオリエンタル調か。
このアーチだが天端の隅を下から支えているが、ダム本体の構造には無関係の様だ。建設中の本体コンクリート打設完了時の写真を観ると、まだアーチ橋は施工されていない。



ダムサイトからダム湖側を望む。なんとこちらにも同じ装飾が施されていた。
写真奥の左岸側の黒いパイプは出水後の濁水対策として、にごりが早く晴れる6キロ上流から水を送る清水バイパスである。

アーチ橋に支えられる増幅分もあり天端は他にない広さ。見学者も多く家族連れなどで賑う。
堤体内エレベータが開放されており自由に使う事も出来る。
また、左岸のフーチングも開放されているので、フーチングで下まで階段を降りて、帰りはエレベータで上がる事にした。

フーチングを下りながら時々振り返って巨体を見上げる。ベストの角度を探しながらダムを楽しむと、程なくダム真下の減勢工の脇に到着。こちらにもパーキングがあるので、エレベータで上がった後、フーチングで帰るルートでも楽しめるだろう。
B1階のエレベータの脇にはガラス貼りのプラムライン。実物を見るのは初めてだったのでとても嬉しい。

実は、フーチングで降りてみた感じで、何故だか堤高156mとしては少し物足りないと思った。
確かに背の高いダムであるが、奥只見や佐久間の様な他を圧倒する迫力を感じないのだ。何故だろう。
エレベータに乗ってある事に気がついた。
堤高156mの内、かなりの高さが、深い減勢工や基礎地盤までの深さに費やされているのかもしれない。



オリエンタルな風貌を持つ身長156mの巨人。
多くの見学者が訪れる広い天端はフライングカーペット。
それは秩父のダム魔人。

浦山ダム
★★★★


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