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見坂池

堤高17m
G/FA 1946年 徳島県営

2012.11.24見学


愛媛からの帰り道、徳島道を土成ICで降りて寄り道する事にしました。
以前このブログで、知られていないけど実在する石張ダムの情報を求めた所、日本全国を股にかけるダム紳士・阿部塁さんから教えて頂いたダムがあるのです。

情報によると見坂池というその石張ダムは、宮川内ダムの下流数百メートルの位置にあるとの事。
(宮川内ダムも、その上流の石張ダム・御所池も既に訪問済み・・・なんとも効率悪い、と、言うかよく調べてから行かないとダメですね)

宮川内ダムの下流3、400mの所に見坂という地名があります。
谷が深い事もあり、車道からは直接ダムは見えません。

でも、道路脇に趣のある石碑が鎮座してあり、場所は直ぐに特定できました。

IMGP0489.JPG

石碑の近くから谷に向かって道があります。
一見車道のようですが、直ぐに未舗装の歩道になってしまいます。

写真左が国道318、先のカーブを曲がるともう宮川内ダムが視野範囲の距離です。

IMGP0491.JPG

ざくざく歩道を歩いて到着しました。
以前、阿部塁さんから送って頂いた写真のままです。(当然か?)

IMGP0533.JPG

堤高17m、立派な石張ダムです。
その後、阿部塁さんの報告によりダム便覧で知られるようになりましたが、ダム目的は灌漑用水の他にF(洪水調節)も持っているそうです。

明らかに砂防堰堤を思わせる風貌ですが、洪水調節の具体的な事はよく解りません。

IMGP0527.JPG

その風貌と共にこの見坂池を特徴付けているのが独特の石張です。
知間石とも異なる微妙な形、そのくせ表面は平滑に仕上げてあります。

そしてこってりと幅広な目地が面白い。
石張というか、「石貼り」と当て字を付けたくなる感じです。

IMGP0516.JPG

その石張も天端付近の越流部に近い所では少し繊細な感じになります。
表面の石張は、完全に表面保護を目的にしているのだと思いました。

IMGP0518.JPG

天端の上はどうなってるかと言うとこんな感じ。
越流部の上にはスリットを刻んだ支柱があり、木板を落とすようになっています。(現在は使われていないようだ)

木板を使うのは、出水で破壊されても簡単に修復できるからだと思いますが、ダム目的にあるらしい「F」と、なんだかイメージのつじつまが合わなくてモヤモヤ。

IMGP0542.JPG

上流面は木々に阻まれ眺望が悪いのですが、下流と同じで石張となっている事が解ります。
堤体の傾斜は下流よりも少しだけ緩やかに見えます。

IMGP0538.JPG

再び写真は下流側。
堤体の中心部分に放流口があります。

ところどころ目地が抜けている部分がありますが、特に機能上は問題ないようです。
(越流水の跳ねかえりがそうさせるのか、それともその時に練ったモルタルが悪かったのか?、目地の抜けが水平方向に広がっていますね)

IMGP0523.JPG

岩盤直結な堤体着岸部。
苔がびっしりと覆っています。

IMGP0520.JPG

直下の減勢部は広いプール状になっています。
水底はコンクリートで覆われ洗掘を防いでいます。

IMGP0526.JPG

減勢池を形作る副ダム。
こちらも表面石張です。

関係の無い話ですが、僕の住んでる所は長良川上流の支流にあり、小学校に入った頃はまだ学校にプールが無くて、自宅近くの川の「堰堤下」とか呼ばれていたポイントでよく皆で泳いでました。
子供の頃は意識してなかったのですが、ようは「砂防堰堤直下の洗掘した窪み」が僕らの遊泳場だったみたいです。
川床の破壊されたコンクリートの裏によく魚が潜んでいて、その後、学校に新しくプールが出来ましたが、プールより川の方が断然面白くてよく通った気がします。
(泳いでいた川はもっと水量豊富で、水も澄んでますが)

IMGP0522.JPG

この見坂池、完成は1946年と石張ダムとしては遅い時期の完成となっています。

これより完成が後なのは、戦争で工事が中断して完成が大幅に遅れた淡路島の成相池(1950年完成)くらいではないかと思い、少し調べたのですが広島の門田貯水池(栗原ダム)も1950年と遅い完成となっていました。

門田貯水池もこの見坂池と良く似た砂防チックな外観なので、時代的な共通点の他にも何か繋がりを感じるところです。

IMGP0530.JPG

見坂池
★★★

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