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摺上川ダム

堤高105m
R/FNAWIP 2006年 国交省(東北地方整備局)

2012.10.7見学


蓬莱ダムを観たあと、大急ぎで本日の最終目的地、摺上川ダムへ向かいます。

「すまん、信夫!」

蓬莱ダムの下流に、良く似た信夫ダムと言うオールドダムがあるのですが、秋の夕暮は早く、断腸の思いでスルーします。
明日は他の水系に入りたいので、摺上川はどうしても今日中に訪問したかったのです。

福島市街を突っ切って、およそ15km、見えた!摺上川ダムだ!。
摺上川ダムは、国交省直轄の多目的ダムで、2006年竣工の新しいロックフィルです。

IMGP9295.JPG

左岸の管理所兼展示施設に急停車〜!
「ダムカード下さ〜い!!」

16:30の閉館間際に飛び込んで、カードを頂き、トイレだけ借りました。(※閉館時間は季節で異なります)
駐車場も17:00には施錠すると言う事で、大急ぎで天端に向かいます。

IMGP9339.JPG

「まあまあ、旅の者よ、私の若い頃の話でも聞いて行きなされ」

嫌です、時間が無いもん。

IMGP9340.JPG

どおおおおお!

これです、これが一目観たかったのです。

有機的な曲面を魅せる洪水吐。
真新しい白いコンクリートが、夕暮の淡い光線の中でより滑らかな表情を形作っていました。

薄暗い水鏡に、金色の雲が流れて行きます。

IMGP9297.JPG

その造形のハイライトは、越流部の峰が造るS字カーブでしょうか。
綺麗に整形されたコンクリートはスムースで、その稜線はビロードのような光沢さえ放っています。

モダンアートを思わせるコンクリートの造形は、夜へと向かう光の中でオーロラのように刻一刻と色味を変えて行くのでした。

IMGP9329.JPG

一見、外観的な見た目を重視したデザインのようにも見えますが、越流部の途中に常用吐を設置した事による、副産物ではないかと思います。

しかし洪水吐全体に感じるバランスの良さ、ディテールの丁寧な仕上げ、それに、管理橋や展示施設から見られる事を意識した造形は、単に機能ではなく審美性を強く意識した事を感じます。

IMGP9335.JPG

たとえば、カーブを描く越流面と相対する、岸側の壁面。
こちらの壁は、通常なら垂直で問題なく、その方が施工、コスト面でも有利なはずです。

越流面と同じ勾配を付ける事で、閉塞感が無く、洪水吐の広がりと奥行き感をより感じる造形となっています。(本当の事は解らないけど、たぶんそういう狙いだと思う)

IMGP9338.JPG

管理橋の下から下流の集落が見えます。
高いスロープの壁。

IMGP9299.JPG

天端から下流面を観ます。
白っぽいリップラップ、綺麗に整形されています。

右岸ははるか向こうに・・・。
堤頂長はなんと、胆沢ダムに匹敵する718.6mもあります。

で、駐車場が閉まる17:00までに天端を往復しろと?・・・ひーっ。

IMGP9305.JPG

ばたばたと急ぎ脚で天端を進みます。

奥行きのある湖面、貯水池は茂庭っ湖(もにわっこ)と命名されています。
(茂庭っ子って意味??)

裾が少しフレアした大きな取水塔。
なんとなくカリオストロの城がまた観たくなりました。

IMGP9304.JPG

取水塔への管理橋は吊橋が採用されています。
なかなかお洒落な茂庭っ子。

IMGP9321.JPG

オーロラ式洪水吐(勝手に命名)を少し離れた位置から観ると、何故あのような形になったか良く解ります。
(常用吐はあの場所しかないし、そうなると、自然とああなる)
DamMapsの航空写真で、真上から観ると、もっと分かりやすいと思います。

そして改めて観ると、凄く大きい。

IMGP9310.JPG

堤体が長いので、下流側も大きく開いています。
リップラップの白さと、芝の緑のコントラストが綺麗です。

ダムの下は天然温泉や子供遊具、さらにキャンプ場など、のんびりでも、わいわいでも沢山遊べるゾーンが揃っています。

IMGP9308.JPG

往復1.5kmを踏破して、車でさっき見えていた真下の公園に来ました。

改めて見ても大きなダムです。
堤頂長があるので、写真だとスケール感が狂いますが、高さ100m超の巨体です。

IMGP9345.JPG

洪水吐を望遠レンズで観察。
深い洪水吐、スロープ下はカスケード状に数段の段差が付けてあります。

滑らかな壁面のライン、やはり只者ではない。

IMGP9347.JPG

すっかり辺りは暗くなってしまいました。

さっきまで、はしゃぐ子供たちの声が聞こえていたのですが、ランタンの灯がともり始めると徐々に静かになってゆきました。

IMGP9352.JPG

見ごたえある巨大な堤体、アート作品のような洪水吐、のびのびとした空間に子供達の歓声が聞こえる。

摺上川ダム。
もし外国人に知り合いが居て、
「日本二ハ、ドンナダム、有リマスカ?」って聞かれたら、真っ先に教えたくなる、そんな素敵なダムでした。

★★★★★

| あつだむ宣言!(清水篤) | ダム福島県 | comments(3) | trackbacks(0) | pookmark |
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Comment
2013/01/25 8:59 PM posted by: マック
目的地に到着おめでとうございます!

でも移動距離が凄いですね。
それに翌日から違う水系って…どこでしょうか?
楽しみです!

私も今月初めに雪の摺上川ダムを再訪しました。
綺麗なダムですよね♪
2013/01/25 10:15 PM posted by: 安部塁
オーロラ式には正直笑いました。
でも、その通りですね。
摺上ダムは、おそらく現在でも、洪水吐長部門で日本一のダムだと思います。
漆沢ダム(宮城)の越流部も少しオーロラぽいところがあります。
東北地方では、融雪水との関係があるのかもしれません。
2013/01/25 10:31 PM posted by: あつだむ宣言!
マックさん。

無事なんとか最終目的地に辿り着けました。
摺上川ダムはもう何年も前から行ってみたかったダムでした。
洪水吐が有名なダムですが、思いのほか巨大な堤体に驚きました。
雪の摺上川、いいですね。また違った表情を魅せてくれた事と思います、羨ましいです。


安部塁さん。

>東北地方では、融雪水との関係があるのかもしれません。

さすが安部さんらしい考察ですね。
摺上川の前に訪問した羽鳥ダムもオーロラ式ですね。
湖面に凍ってたり、氷が浮いていたりして、短い吐では放流に支障があったりするのでしょうか?
調べてみると何か面白い発見がありそうですね。
漆沢ダム・・・。くーっ、かっこいい。
安部さんのお陰で、また東北に行かねばならないような気がします(笑)

(他のダムにコメントされていた様ですので、コピーしてこちらに移させて頂きました。)
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