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御庄川ダム

堤高21.8m
G/F 1958年 山口県営

2012.5.12見学


まだまだ沢山ある山口の県営ダム軍団ですが、岐阜までの帰り時間を考えて、徐々に東に向かう事にしました。
山陽自動車道でワープして向かったのは、岩国市にある御庄川ダムです。

県道から脇道に入ってわずか200m、乗馬場の奥に進むと直ぐにダムサイトです。
治水専用の防災ダムですが、山奥ではなくて集落のすぐ近くにあります。

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ベランダの手摺のような簡素な高欄。
天端は歩く事が出来ますが、中程でフェンスで塞がれて対岸までは行けません。

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貯水池はそれほど大きくありませんが、ちゃんと五瀬ノ湖と命名されており、地元にとって大切な場所である事を感じます。

堆砂が多く、全体に浅くなっているのが少し気になります。

IMGP0211.JPG

以前はダム下へ行くには、一度乗馬場まで戻る必要があったみたいですが、左岸に真新しい階段が付けられていました。

レジャー施設ではないので、急な管理用の階段です。
しっかりと手摺を掴んで慎重に降りてみます。

IMGP0216.JPG

見上げ御庄川。かなり個性的な風貌です。

重厚な印象は治水専用ダムの特徴でしょうか?
この春に訪れた和歌山の小匠ダムと同じ匂いがします。
但し、御庄川ダムは堤高21.8m、堤頂長101.5mと、小匠よりひと回り小さな堤体です。

変な所から伸びている堤体導流壁に注目。

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左右シンメトリーに開けられた丸い放流口、穴あき型の防災ダムなので常に流入量と同じ水量が流れ出ています。

穴の内面は鋼板で補強が施してあり、さながらF-4ファントムのエンジン噴射口といった感じ。
放流量を調整する機能は持っておらず、大雨で水量が増すと豪快にアフターバーナーが点火される事となります。

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さらに特徴的なのはセンターのクレストゲートです。
明らかに空家になっています。

ぽっかりと大きく空いた空間は、巣立って都会に出てしまった後の子供部屋のような寂しさです。

明らかにラジアルゲート用のピアです。
円弧状のガイドレールや、回転軸も埋め込まれています。

管理の合理化などの理由で取払われてしまったのでしょうか?。

IMGP0207.JPG

たしかに何らかの都合でクレストゲートが撤去されてしまう事例はある様です。

写真は滋賀県 姉川ダムの真下にある関西電力 曲谷ダムです。
こちらは双子が揃って都会に出てしまった様です。

(過去のレポはこちら http://side-way.jugem.jp/?eid=165

IMGP1412.JPG

しかし、曲谷ダムの状況と比べ、かつて鎮座していたはずの巻揚機の痕跡や、ピアの壁面に使用感がまるで無いのが引っ掛ります。
ひょっとして、竣工当初からこの姿だったのかもしれません。

防災専用として造られたダムですが、将来的には積極的に貯水を行い、多目的ダムへの転用なども想定されていたのかも・・・。

クレストを見上げ、またいつもの様に勝手な想像を膨らませますが、足元には既得水利権(?)と思われる送水設備がぽっかりと口を開けていますから、落水して送水先の田んぼの肥料にならないよう注意が必要です。

IMGP0197.JPG

一体このダムに何が起こったのか?
あるじのいない空っぽのゲートピアに、御庄川ダムの人生を垣間見たダム訪問でした。

IMGP0203.JPG

御庄川ダム
★★★

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