無料ブログ作成サービス JUGEM
←prev entry Top next entry→
島地川ダム

堤高89m
G/FNWI 1981年 国交省

2012.5.12見学

新技術の夜明け。


2012年は日本のダム界に於いて特別な年となりました。
国際大ダム会議が京都で開催されるのです。(ダム訪問時は開催前)

世界中のダム技術者が日本にやって来ます、海外のダム技術者からは、日本のダムはどう映っているのでしょう?。
そんな事を考えていたら、いかにも日本らしい、日本を代表するダムを未だ観ていない事に気が付きました。

そのダムとは黒部ダム?、佐久間ダム?、それとも宮ケ瀬?
いえいえ、その日本を代表するダムとは、山口県にある島地川ダムです。

貧配合の超硬練りのコンクリートを締め固めるコンクリートダムの工法。
そう、RCD工法を使い初めてダム本体が施工されたダム、それが島地川ダムです。
RCD工法は日本のダム技術者が生み出した工法です、島地川ダムでの日本初は、すなわち世界初を意味しています。

遠征二日目、早朝の島地川ダムに到着しました。

IMGP9996.JPG

Roller Compacted Dam Concrete.
つまり、ローラーで締め固めるダムコンクリート、それがRCD工法です。

打設したコンクリートを、ブルドーザーで敷均し振動ローラーで締め固めます、コンクリートダムですが、実はロックフィルダムの工法に近いのがRCDの特徴です。
打設時に直接上に重機が乗る為、セメントと水分が極端に少ない超硬練りの「RCDコンクリート」が考え出されました。

それまでの柱状工法と比べ、一度に広い面積を打設する事が可能で、作業の安全性が向上、さらに工期の短縮など経済性に優れています。
また練ったコンクリートはダンプトラックで搬送可能であり、ブルドーザーや振動ローラーは汎用の機械を使用できる等の多くのメリットがあります。

それに、RCDコンクリートは水分量が少なく、コンクリートの宿命である水和熱による温度ひび割れの心配が少ないという、まさにいいことずくめの画期的な工法なのです。

IMGP9952.JPG

島地川ダムの表面を観ても、RCDだからと言って特別変ってる訳ではありません。

日本初、いや、世界初の偉業を記念して、ダムサイトにはRCD工法記念碑が建てられていました。

IMGP9997.JPG

クレストゲートが自由越流式の為、天端はスッキリとしています。
可動ゲートが無く、構造がシンプルであった事から、このダムがRCD第一号として選ばれた様です。

また、ダムサイトの両岸が急峻でケーブルクレーンの設置が困難であり、練ったコンクリートをクレーンを使わずダンプで搬入できるRCDのメリットが早速活かされる事となりました。

IMGP9964.JPG

オリフィスから純白の帯が流れ落ちています。
下に向けすぼまった堤体導流壁が綺麗です。

IMGP9987.JPG

合理的で経済性に優れるRCD工法は、この島地川ダムをかわきりに、玉川、月山、浦山、宮ケ瀬・・・と、名だたる大型コンクリートダムのスタンダードとして採用されて行く事になります。

ダムサイトにはRCD記念碑がありましたが、この島地川ダムの堤体そのものが、まさに記念碑と言えるのではないでしょうか?。

IMGP9975.JPG

日本のダム技術の金字塔。

島地川ダム
★★★


| あつだむ宣言!(清水篤) | ダム山口県 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
Comment
name:
email:
url:
comments:
Trackback
http://side-way.jugem.jp/trackback/890