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芋洗谷ダム

堤高25.5m
GA/P 1930年 JNC(株)

2011.11.4見学


星山ダムを観た後、国道218を北進し高千穂まで来ました。
ターゲットは日本で最も古い重力式アーチダム、芋洗谷ダムです。

竣工は古く1930年までさかのぼります。
重力式アーチをアーチダムとして分類すると、三成ダムの竣工は1953年なので、芋洗谷ダムは日本最古のアーチダムと捉える事も出来ます。
また、芋洗谷ダムに続く重力式アーチは1961年の二瀬ダムまで待たなければなりませんから、1930年当時、重力式アーチという明確な概念があったのかは不明ですが、目新しい設計であった事は確かだと思います。

道の駅「高千穂」の辺りから里山集落に入り、芋洗谷ダムを目指します。

IMGP1838.JPG

集落の外れから薄暗いダート林道に突入。
落葉が積もった、滑りやすい雨上がりのダートを慎重に進みます。

日も暮れて来そうだし、脱輪でもしたら大変です。

IMGP1837.JPG

電子国土の地形図で、だいたいのルートは把握していたのですが、地形図に未記載の分岐があり、まんまとミスコースしてしまいました。

車幅ぎりぎりのダートは、体積した分厚い泥で人が歩く程度のスピードでも、勝手にズルズルとテールが流れ出します・・・。

あわわわ、ここでアクセル緩めたら間違いなくスタックです。
とにかくアクセル踏みっぱなし、カウンター当てっぱなしで突破します。

今迄のダム巡り人生で最大のピンチでした(汗)

IMGP1831.JPG

またもやスカートでラッセルしてしまった。
ごめん、デミオ号。

IMGP1835.JPG

本来のコースに戻り、途中で軽トラの地元のおじさんに道を聞いたりして、ようやく辿り着きました。

芋洗谷ダムはダムサイトまでは車で行けません。
最後は管理歩道を歩いて行きます。

さあ、いざ芋洗谷ダム!。

IMGP1833.JPG

んあ?

ありゃりゃー。なんとここまで来て立入禁止でした。

IMGP1827.JPG

この下にダムがあると思いますが、仕方ありませんね。

ちなみに、管理者はJNC(株)とありますが、去年(2011年)設立したばかりの会社で、チッソ(株)から全ての事業を引き継ぎ、チッソ(株)は水俣病に関する保障の業務を継続し存続しています。

立入禁止の看板も、JNCになってから新しく建てられたのかもしれません。

芋洗谷ダムの水で発電された電力は、水俣のJNC関連の化学プラントに送電されています。
星山ダムの旭化成も、同クループの企業であり、水俣のプラントも延岡の旭化成と同じで50Hzが現在も使われています。
また、延岡と水俣の両プラントへの送電線は、高千穂(この辺り)を経由して繋がっているそうです。

IMGP1832.JPG

JNC(チッソ)は、現在、液晶や電子部品、また繊維、化学、樹脂、それに化学肥料など幅広く手掛けていて、一見ダムや発電事業と直接関係が無いように思いますが、そのルーツは鹿児島の鶴田ダムの湖底に眠る曾木発電所が最初の事業とされています。
はじめに発電事業があり、その電力を利用して電気化学へ邁進したのがチッソ(日本窒素肥料)の始まりの様です。

それに、日本窒素肥料とダムの関りとして、外せないのが、日本の統治下にあった朝鮮半島に日本窒素肥料(朝鮮窒素肥料)が自費で建設した発電用ダム「水豊(スプン)ダム」です。

日本窒素肥料 水豊ダム。堤高106.4m(!)、堤頂長899.5m(!!)。
この途方も無く巨大な重力式ダムは、右岸から西松建設、左岸から間組が本体施工し、1944年に竣工しています。(設計は日本工営)
国産初の100m級ダムは、丸山ダムとされる事が一般的ですが、実はそれより10年以上も前に、丸山をはるかに超える巨大ダムが日本の技術で造られていた事には驚くばかりです。

湛水面積は琵琶湖の半分以上、東芝製の10万kw発電機7台により最大70万kwを発電、半分は満州へ、朝鮮側への1/3が朝鮮窒素肥料のプラントへ送電されていました。
当時の日本本土での最大発電量が4万5千kw(蟹江発電所 神通川)であり、世界有数のとんでもない巨大ダムは、朝鮮戦争では北を屈服させる為に米軍が空爆をしますが、ついに破壊できなかったという武勇伝まで持っています。

日本の敗戦により、日本窒素肥料は水豊ダムを放棄、その後、北朝鮮の需要な発電所として今現存も稼働中とされています。

残念ながら、僕はまだ未踏なので水豊ダムの写真をお見せする事は出来ません。

でも、衛星写真などで、中国と北朝鮮の国境を流れる鴨緑江を黄海から辿ってみてください。

北緯40度27分40秒、東経124度57分40秒。
そこに、すごくいい物が見れるはずです、むふふふふ。

すっかり話題が脱線してしまいました。

芋洗谷ダム
★未評価

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