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星山ダム

堤高30.5m
G/P 1942年 旭化成ケミカルズ(株)

2011.11.4見学

ラップに感謝!


北川ダムと下赤ダムを観た後、日向灘に面した延岡市を経由して再び宮崎県の内陸部に入って行きます。

深い谷の五ヶ瀬川、新しい国道は川沿いの古い集落を飛び越えるように山の中腹を通っています。
国道から脇道を谷底へぐんぐん下ると、川沿いの集落に到着します。

立ち並んだ住宅の隙間にプレハブの建物がありました。
旭化成ケミカルズ(株)が所有する、星山ダムの管理所です。

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管理所と、ディーセル発電室の間がダムサイトです。
竣工は1942年、戦前の古いダムですが、天端は車道になって通行もできます。

IMGP1727.JPG

天端の下流面はゲートワイヤの巻揚機が占領していて、天端から直接下流面を観る事は出来ません。
この時代の発電用ダムに多いレイアウトです。

IMGP1728.JPG

霧深い貯水池、神秘的な表情です。

IMGP1730.JPG

岸に並ぶ住宅も霧の向こうです。

IMGP1734.JPG

右岸には取水口、星山発電所はここから2キロくらい下流にあります。
星山発電所で造られた電気は、全て延岡の旭化成の化学工場に送電されます。

旭化成と言えば、サランラップ。
食べ残しを美味しく保存するために、ここで電気が作られているのです!
と、言うと極端すぎますが、間違ってはいないと思います・・・。
(※サランラップの製品自体は、三重で生産されているらしい)

工場で使われる電力と言っても、動力源ではなく、電気分解や、電解合成など、電気化学分野に使われるというのも特色。

さらに、旭化成の前身である、日本窒素肥料を設立した野口遵は、技術面でドイツとの関係が深く、その為、当初から工場設備は50Hzが使われており、今現在でも延岡の旭化成の工場や、関係施設(社宅等も)は西日本でありながら、自社発電により50Hzが使われ続けているそうです(びっくり)

IMGP1733.JPG

立ち並ぶラジアルゲート。
雨に濡れたコンクリートが、やたらと黒く見えます。

IMGP1753.JPG

角ばった形がそう思わせるのか、ピアは分厚く、重厚。

IMGP1750.JPG

滑らかな下流面や、導流壁の表情はこの時代のダムの特徴がよく出ています。

IMGP1742.JPG

少し下流に目を向けると、建設プラントの遺構らしきものまであります。

IMGP1757.JPG

その導流壁を別アングルから。
有機的な曲面は、ニッパツのダムをイメージさせます。

気になって調べてみると、竣工当初から旭化成が所有とする情報に混じって、最初は日本発送電のダムだったとする情報もありました。

旭化成では水力・火力の複数の自社発電所を所有し、うち2基は、売電専用で60Hzだそうで、もしも星山ダムが元ニッパツのダムだとしたら、その売電用の発電所なのかもしれません(未確認の話)

IMGP1770.JPG

右岸から観る天端下流側、フェンスの中なので立入る事は出来ません。

湿った黒いコンクリートを覆う苔。
錆の浮いた重厚な機械類。

いい味、出過ぎてませんか?
いやいや、出汁が出切った、少し枯れた詫び錆びとでも言おうか・・・。

IMGP1761.JPG

左岸の上流から。
天端通路と、ピアの結合部が、やたらと分厚くブロック状になっています。

IMGP1776.JPG

中程のピアの下には、テラス状の部分があります。
多分、排砂ゲートの操作部かと思います。

IMGP1779.JPG

全国的にも珍しい、企業所有のダムは、謎がいっぱいですが、とりあえず食べ物を美味しく保存してくれるサランラップに感謝です。

IMGP1738.JPG

星山ダム
★★★

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