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志河川ダム

堤高48.2m
G/A 2010年 農水省

2011.10.10見学

THE Powered concrete.


四国遠征最終日の3日目は、愛媛の志河川ダムからスタートします。
松山自動車道 いよ小松IC下車、国道11号を西へ7〜8キロほど走り、左折して数百メートルで到着。とてもアクセス良好な物件です。

早朝の志河川ダム、そこには思いもしなかったダムワールドが広がっていました。



うわっ、なんだこのカッコ良さ!
V字谷に打ち込まれたクサビのような風貌です!。

クレストには4門の自然越流ゲート。
導流壁が高く、天端の直下から立ち上がっています。
内側に倒れ込んだ様に見える(本当は倒れ込んでいない)導流壁、インパクトある造形です。

やや左岸よりに配置されたクレストゲート。そのため左岸側は堤址導流壁、右岸側は堤体導流壁と少々変則的なレイアウト。



高い導流壁から連なる減勢工も高く、迫力十分。
直下に架かる橋にも行けそうなので、後から行ってみましょう。



ひとまず、左岸の坂道を登って堤体正面に到着。
クレストゲートぎりぎりまでお水たっぷりの湖面。



左岸のモダンなデザインの管理所。

志河川ダムの事業者は中国四国農政局ですが、維持管理は土地改良区(道前平野土地改良区)が行なっています。
そうです、実はこの志河川ダム、見た目のイメージと異なり(?)灌漑用水専門の農業用ダムなのです。



管理所前から下流を望みます。谷の向こうの空の下は道前平野。

さまざまな表情のコンクリート。
ダムサイトは一面クールグレー一色、コンクリートに囲まれた世界。

うーん、かっこいいぞ!志河川ダム。



天端からV字の導流壁を見下ろします。
遠近感が誇張され、これまたかっこいい!。

ずばっと伸びる減勢工もいい感じです!。



右岸寄りの下流面、こちら岸は狭いながらも非越流部の下流面があります。
いずれにしても、きれいなV字をしたスタイリッシュな堤体です。

2010年竣工の真新しいコンクリートは白く、地表を埋め尽くしています。
いやあ、これはかっこいいダムだ!。



右岸寄りにある取水設備。

ごくオーソドックスなものですが、打ちっぱなしコンクリートのモダンな外観は、このダムの風貌によくマッチしています。



右岸には真新しい記念碑など。
淡々とした説明が映画のプロローグを思わせます。

雨量が多い太平洋側に比べ、同じ四国でも瀬戸内のこの地方は、打って変わって年間降雨量は全国平均を大きく下回り1300mm程しかありません。
その為、40年ほど前の道前道後平野農業利水事業において、太平洋側の仁淀川水系に面河ダムが建設されました。
面河ダムの水は四国山地を導流トンネルで貫き(!)、瀬戸内川の道前道後平野を潤します。

志河川ダムは、面河ダムからのかんがい用水に加え、新規のかんがい用水と、冬季の裏作用水を確保し、農業経営の安定と合理化を図るべく建設されました。



天端を見学した後、直下に降りて来ました。
ダムの下は、ちょっとしたイベントもできそうな公園が整備されています。

見上げ志河川。
スッキリとシャープなダム本体、そこから伸びる長い減勢工のバランスが絶妙。

何度も言います、かっこいい!。



広く平坦にコンクリートが打たれた左岸直下。
減勢工の外壁に触れる所まで自由に登る事ができます。



こんな所まで行けます。
まさに、コンクリート・ワールド。


これは壁打ちテニスの跡?
注意しないと減勢工の中にボールが飛んでいきませんか?。



真下に架かる橋から。

堤高は48.2mと、特別高くはありません。
しかし、コンクリートの造形は迫力に充ちて、観る者を釘付けにします。

the パワード・コンクリート。



エッジの効いた導流壁、大きく開けたクレストゲート。
その姿は、神々しくもあります。



どの角度から観てもカッコイイ!。

ダムのデザインって、どういったプロセスで、どういった人がデザインするのか、よく知らないのですが、この志河川ダムの場合、一見すると質実剛健で意匠的要素が立ち入る隙が無い様に見せて、実は「どうだ!かっこいいだろー」て、設計した人は確信犯じゃないかと思います。



ダム直下の公園エリアの一画に、ちょっと見慣れない感じの所があったので行ってみました。

遠くからは全く見当も付かなかったのですが、これが想像を超える珍設備。
実は、仮排水トンネル跡を利用した、コウモリ類の保全設備でした。



ただ単純にコウモリの為に解放しているだけでなく、コウモリが生息し易いようにコウモリの止まり場(ピット)を設置するなど、結構凝った施設となっています。

日本には30種以上のコウモリ類が生息しており、この志河川ダム周辺にはそのうち5種類が確認されているそうです。



農業用のダムと言えば、まず、のんびりとしたアースダムが思い浮かびます。
コンクリートダムだとしても、どこか牧歌的な表情のダムが多いのですが、
そんな中にあって、パワー溢れる造形で驚かせてくれた志河川ダムでした。



志河川ダム
★★★★

| あつだむ宣言!(清水篤) | ダム愛媛県 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
Comment
2012/04/06 4:06 PM posted by: 夜雀
お疲れ様です。
四国ダムめぐりシリーズ楽しく拝見していますが
このダムイイ!!
すごくいい!!
漸縮型堤体導流壁と呼ぶか堤趾導流壁なのかきわどいと思ったけど漸縮型だなっ。

これはいいよー!

   夜雀 拝
2012/04/07 10:16 AM posted by: あつだむ宣言!
お疲れ様ですー。
あまり名の知れたダムではありませんが、なかなかの逸材でしょ?
月曜にこの志河川ダムの兄弟ダムをアップしますが、これがまた面白いダムでした。

漸縮型堤体導流壁
おおっ、また聞きなれない初めて目にする用語がっ(汗
センターに水を集約するV字の導流壁といった意味でしょうか??
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