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大又沢ダム

堤高18.7m
G/P 1917年 東京電力

関東のご意見番。


複数の流入を持つ丹沢湖(三保ダム)、その西側の流れ込みを遡った場所にとても古いコンクリートダムがあります。

1917年完成、現在は東京電力が管理する大又沢ダムです。
三保ダムを見学する前にこの大又沢ダムにも行ってみました。
(先に三保のレポをアップしましたが、個人的に本命はこっちだったりします)

丹沢湖の西の端、世附川の流れ込みからは車両通行止です。
大又沢ダムまではここから4、5キロの道程を歩いて向かいます。



ゲートの先の谷は管理釣り場になっていました。
ここから数百メートル進むと、谷が二手に別れるので、向かって右の谷が大又沢です。



訪問した時は、林道が災害復旧の工事中でした。
護岸が崩壊し完全に道が無くなっている箇所があり、危険な所は大きく迂回する為、普通に林道を歩く何倍もの労力なので、正直、全くお勧めできません。

工事は長期間続くと思いますので、大又沢ダムに行くのはしばらく待った方が賢明です。

と、大又沢のガマも言ってました。



道すがら出会った昆虫採集のおじさんと談笑しつつ、時間をかけてダムに到着しました。おじさんは、この先まで行ってみるそうです。

帰り道にも採集網を持った別の人に出会ったので、この林道は昆虫マニア界のホットスポットなのかもしれません・・・。



緩やかなアーチを描く堤体。

堤高18.7m、堤頂長90.4m
スペックに端数があるのは、オールドダムとあってインチで設計されたのかも。
1914年竣工、1917年完成のこのダムは、関東随一の古いダムです。



クレストは越流式のゲート3門と、左岸寄りに2門の可動ゲート。
古いダムですが、全面ゲートではなく、両岸に少ないながら非越流部もあります。

以前はダム直下に降りて、ゲートを見上げる事が出来た様ですが、現在は岸が崩れた箇所があり、真下への歩道は立入禁止となっています。



フェンスの隙間から撮影。
施設内は立入禁止です。



ダムの正面を見て、ちょっと驚きました。
貯水池の水が完全に無くなっていて、湖底の砂も白くカラカラに乾いていました。

電力供給がひっ迫した夏だったので意外な感じでしたが、林道が崩れている為、設備の管理の問題から取水を休止していたのかもしれません。(未確認)



堆砂の進んだ貯水池(貯水地?)。
アーチ状の堤体は古さを感じない滑らかな肌・・・・。

オールドコンクリートダムファンとして、必ず押さえておきたかった大又沢です。
このダムを訪問して、現地でどうしても確認しておきたい事がありました。

それは、ここ大又沢ダムは、石積ダムなのか、それとも型枠成形なのかという点です。



天端の端っこのプレートに、まず一つ目の答えがありました。
外観から予想していた通り、現在の堤体は改修工事を経た姿である様です。

それでは、改修が施される以前の堤体はどうだったのでしょうか?

石積を脱ぎ、我が国で初めて型枠を使って築堤した大井ダムと、この大又沢ダムの建設時期とほぼ同時期なので、どちらであっても不思議ではありません。



改修されたオールドダムを訪れて、こういった場合に確認したいのは付随する関連設備です。
貯水池に水が無かった事もあり、運良く対岸の取水口が丸見えになっていました。

取水口の扶壁、石積です!。

堤体保護を目的に、最近でも下流面に石を貼る事はありますが、この部分の石積は明らかに大正時代の竣工当初からのものだと思います。

つまり、大又沢ダムは、竣工当初は石積ダムだったと、結論付けたいと思います。



石積のオールドダムは、改修を受けながら、国の為、人の為、電気を作り送り続けて90年。
関東で最も古いこのダムは、小粒ながら御意見番といった貫禄がありました。



大又沢ダム
★★

| あつだむ宣言!(清水篤) | ダム神奈川県 | comments(4) | trackbacks(0) | pookmark |
Comment
2016/08/24 2:30 PM posted by: 松澤大輔
山北在中のものです。山北町内にある色々なものに興味を持つようになり、こちらを覗かせていただきました。とても興味深く気になる内容がよく理解できます。
Facebookでこちらの記事をシェア投稿してもよろしいでしょうか?
2016/08/26 12:27 PM posted by: あつだむ宣言!
松澤さま
ご覧頂きありがとうございます

シェア問題ありません、宜しくお願いします

私が訪れたのはだいぶ前ですので、林道も多少良くなっているかもしれませんが、道中気を付けて訪問されるよう、一言添えていただけると安心です。
2016/08/30 1:50 AM posted by: 松澤大輔
有り難うございます。個人的には何の予習もなしに今年3月にランで行きましたが、崩れてる箇所は無く走っていけました。改めて色々踏まえて行ってみたいと思っていますが、大又沢ダムの歴史を知って訪れるのと知らずに訪れるのは全く違うと思いますので、狭い範囲でも知ってもらえればとシェアさせていただきます。
2016/08/30 8:26 AM posted by: あつだむ宣言!
松澤さま
道路事情はだいぶ良くなっているのですね、安心しました。
私も再訪してみたくなりました。
ありがとうございます。
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