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長安口ダム

堤高85.5m
G/FNP 1956年 国交省

2011.04.29見学


川口ダムから那賀川を上流に10km。
国道のトンネルを出ると左手に立派なコンクリートダムが見えて来ました。

長安口ダムです。



路肩に車を停め、少しだけ道路脇の斜面を降りると真正面からその姿を拝見する事が出来ました。

長安口ダムは徳島県営の多目的ダムとして1956年に完成。
現在は、県からの要望を受け四国地方整備局が管轄を引き継いでいます。



クレストには6門のローラーゲート。

天端に埋まるように並ぶ縦長のゲート、大きなゲートピア、高い位置から伸びる導流壁。
ダムの大きさは違えども、ディティールはキング佐久間を彷彿させます。
(そういえば、キングも同じ1956年完成のダムだ)



滑らかなドレープを魅せる導流壁。
午後の日差しが影を作り、その形をより印象的なものにしています。

広い胸板に傷のようにあるのは予備放流管です。
洪水調節をメインとした大規模ダムですが、まだコンジットゲートはありません。



車で国道を登ってダムサイトに来ました。

堤体は国道脇にあるのですが、近くにパーキングはありません。
ダムサイトのトンネルを抜けると、展示施設「ビーバー館」があるのでそちらに停めて、歩いて来ました。



左岸にはクレーンのレールがあり、その間にコースターゲートが収まっています。
若草色と黄色の塗装色は、若葉をイメージさせる優しい色合いです。



天端を歩きます。
太く大きなゲートピア。



天端から下を見下ろします。
迫力の下流面、堤高85.5mは徳島県内最高峰です。



3次曲面が美しい導流壁。

有機的な美しさでは広島の高暮ダムに軍配を挙げますが、丁寧な造りの確かさでは長安口が一枚も二枚も上ではないかと思います。



ダム直下は広くコンクリートが打たれ、蒼い水が貯まっていました。
副ダムの位置にぼんやり見えているのは、薄いジャンプ台の先端です。



振返って貯水池を見ます。

下流の水の色と違って、全面が白濁していました。
前日の雨の他に、現在、貯水池に堆積した土砂を運び出す工事が行われていて、その影響ではないかと思います。

通常の那賀川はとても水の綺麗な河川です。



右岸に展望スペースがあったので、ちょっとだけ登ってみました。

装飾の無い質実剛健な高欄は、待った無しで建設されたこの世代のダムの特徴です。



飾り立てるようなデザインは未無ですが、その代り、形の変化や組み合わせで観る者を魅了します。

美しく、そして何より力強い造形。
このバケットカーブの豪快さと来たら、すごいです。



ダムサイトに大きな看板があり、こんなイラストが掲げられていました。

早明浦ダムなどがある吉野川のように、この那賀川も渇水と洪水を繰り返す激しい気質の河川と言えます。
現在、洪水調節容量を増し、より高い治水を目指した再開発が計画されています。

イラストの右岸には2門のクレストゲートが追加されています。
心配なのは例の美しい導流壁ですが、イラストでは現状のまま残されている様に描かれていました。



徳島を代表する大型コンクリートダム。

繰り返す洪水と渇水、それに加え、林業の衰退による土砂の流出など、このダムの担う役目はどれも大きく、今後も関心を持って見守って行きたい長安口ダムでした。



長安口ダム
★★★★

| あつだむ宣言!(清水篤) | ダム徳島県 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
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