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泉南農業公園調整池ダム

堤高14.9m

マルチサスペンションバットレスダム 2006年 大阪府

2011.3.26見学


雀の社会科見学帳の夜雀さんから、とても変わったダムがあると教えて頂きました。
場所は阪和自動車道 泉南ICのすぐ近く、ダムと言っても堤高が15m未満の為、堰堤(ローダム)扱いとなっています。

ICを降りて、農業公園に向かって車を進めます。
すぐに広い水面が見えて来ましたが、目指すダムはここではありません。
上下二段となっている土堰堤の、広い溜池の奥にそれはあります。



上段の溜池の流れ込みに、赤レンガ色の構造物が見えました。
これが噂の「泉南農業公園調整池ダム」です。

第一印象は、ダムと言うよりも、湖面に浮かぶモニュメントといった雰囲気。

「鋼製マルチサスペンション型コンクリートバットレスダム」と言う、とても珍しい形式のダムなのだそうです。

まず間違いなく日本に1基という希少なこのダムは、夜雀さんが詳しくレポートされています。http://damnet.or.jp/cgi-bin/binranB/TPage.cgi?id=499



堤体を側面から。
下流に倒れ込むように傾斜した遮水壁。
間違いなくバットレスですね。

さらに、この変わったダムを面白くしているのが鋼板製の遮水壁です。
遮水部分にスチールを使ったダムは、日本ではおそらくここだけではないかとの事です。



改めてダムの付近を見渡します、上流方向に泉南農業公園。

ダムのすぐ後ろは公園の駐車場となっていて、遊び足りない子供たちが歓声を上げて走り回っていました、平和な土曜の夕方です。

珍しい型式のダムと聞いて、人里離れ、ひっそりとした山の中をイメージしていたので、正直なところ拍子抜けしていました。



とっても長い型式のダムですが、上流は貯水池と呼べるほどの広さはありません。

ダムの目的は上流からの洪水を調整する為の様ですが、見るからに貯水容量が少なく、堤体の下流は大きな溜池となっていますから、どちらかと言うと土砂の流出防止が主な役割で、砂防堰堤に近いものではないかと思いました。

また、ダム名の「泉南農業公園調整池」は、下流の土堰堤の溜池を指しているのではと思います。



上部に開けられた四角い水通しも砂防堰堤を思わせます。

スチール製の遮水壁の裾辺りから、円筒状の管が立ち上がっています。
堤体の地下を潜って、下流の溜池に通じていると思います。

この筒は洪水吐??

集水域の違いから下流の溜池の方が先行して水位が上がってしまった場合、ここから水が逆流して、鋼製遮水壁に逆向きの水圧が掛かるのを防ぐ・・・。
とは、ちょっと想像力がたくまし過ぎですよね。(笑)



耐候性鋼板を使った遮水壁。

赤い色は下流面の赤レンガ色とコーデした訳ではなく、鋼板から出た錆の色です。
耐候性鋼板の錆は通常の鉄錆とは異なり、緻密な為内部まで腐食する事はありません。

波型の遮水壁に錆と雨水の跡。
僕は美しい文様に見えました。



堤高14.9m、堤頂長61.0m

一見すると、とても可愛いサイズのダムですが、日本の何処かに、まだまだこんな魅力的で不思議なダムが潜んでいるに違いない。

そんな夢が無限に膨らむ、とても不思議なダムでした。



泉南農業公園調整池ダム
★★★★

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