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小倉見ダム

堤高15.3m
E/A 1900年

2010.8.22見学


この日は福井県のダムを巡っていました。
福井県内の未踏物件があと数件となり、この日、密かにコンプリートを狙っていました。

目指す小倉見ダムは、1900年竣工の大変古いアースダムとなっています。
今現在は便覧で位置が確認されていますが、たしかこの時はまだ位置未確認のダムだったと記憶しています。

この2年間で訪問したダムの内、訪れる事が困難なダムはいくつかありましたが、位置未確認の物件は初めてでした。しかも、今回のターゲットは100年以上前に築堤された小規模のアースダムです。

「ひょっとして現存していないかもしれない」
そんな事を思いつつ、現地へ向かいました。

目星を付けた場所の近くに駐車して、山に分け入ります。
便覧では位置未確認となっていましたが、地形図ではそれらしい貯水池が記されていました。

民家の裏で初代レオーネ発見。



レオーネの脇を通って奥に分け入ると、今度はさらに古いブルーバードが出てきました。この裏山はタイムトンネルか?

じゃあ、もっと奥に進めば1900年築堤のアースダムも出てくるかな??



道のような、道じゃないような、そんな感じの斜面を登ります。

猛暑続きの今年の夏、丁度この頃は熱中症が話題となっていました。
山の中は直射日光は届きませんが、それでもドッと汗が噴出してあっと言う間に汗びっしょりです。
直ぐに見つかると思い、飲料水を持って来なかった事を後悔。



息を切らして尾根に辿り着くと、その向うは窪地が広がり、そこだけ高い木がなく草むらのようになっていました。

ひょっとしてこれが小倉見ダム?
やはり100年モノのアースダムは長い歴史の中で消え去ってしまったのか。

こんな道無き山中で熱中症で倒れたら大変なので、調査もそこそこに引き返す事にしました。



山を下って、へろへろになりながら飲み物の自動販売機を求め、市道から県道に出ました。

早速自販機を発見。ああ、ここが日本でよかった。
2台の自販機が白と赤の二人の女神に見えました。

ミネラルウォーターを1本一気飲みしてひと息つくと、背後の瓦屋さんの敷地の奥に何かがあるのに気が付きました。



積上げられた廃瓦の奥、倉庫の裏です。

草に覆われた土手のような・・・!!。

しかし、県道からは距離があり、それが堤体であるかよく解りません。
瓦屋さんの事務所へ行くと留守の様で連絡先の携帯番号が記されていました。

どうしょう・・・。

ちょっとの間途方にくれていると、荷台に廃瓦を満載したダンプで瓦屋さんが戻って来られました。
早速、敷地内への立入をお願いすると快く承諾して下さいました。

なんという幸運!



倉庫の脇から例の土手を目指します、脇には用水路があり水が流れてきます。

ダムの匂いがプンプンするぞっ。

期待に胸が躍ります。



でたあーっ!

間違いありません、アースダムの堤体です。
堤高15.3mという小倉見ダム、目測ですが堤体のサイズもドンピシャ。



天端に上がって貯水池を確認したいのですが、道がありません。

えいやっ!っと、犬走りによじ登って、わしゃわしゃと四つん這いで堤体を踏破します。



堤体を登りきると、斜面と変わらない表情の天端に到着しました。

いい感じの天端です!!



小倉見ダムの貯水池は緑に囲まれひっそりとしていました。



振り返って下流方向です。
下流と言っても河川はありません。

真下の白い建物が瓦屋さんの倉庫。廃瓦の上にユンボ、その向うが県道です。



堤体右端の洪水吐。
小さくて見るからに古いコンクリート製ですが、1900年の竣工時のものであるかは不明です。

1900年といえば日本最初のコンクリートダムである桂貯水池堰堤と同じ歳です。
桂貯水池堰堤の細部と比べると明らかに此方の方が新しく感じます。
1900年ごろの物であれば型を使った整形ではなくレンガや石材を使った造作ではないかと思います。

越流部に開いている丸穴に木ぎれが刺さっていました。
流木が偶然詰まったのか?それとも調整用に差し込んだのか?。



堤体の正面はコンクリートブロック貼りとなっていました。
こちらは明らかに近代の改修でしょう。



堤体中心部分、これって取水口ですよね。

鎖を引っ張って水中にある蓋を開ける事が出来ます。
水位に合わせて池の底に向かって幾つも並んでいました。



天端を左岸に進むと、そこから道が伸びていました。
車道ほどの道幅はありますが、車の往来の痕跡無し。



その道を下ると、なんとなんと!
元の県道に戻って来ました!

奥に見えるのが自販機と瓦屋さんの事務所です。

関係のない山に登る→喉が乾く→自販機を探す→自販機が見つかり、偶然堤体らしきものを見つける→タイミングよく瓦屋さんが戻り敷地に入れた・・・・。

今回、いくつかのラッキーの連鎖で見事に位置未確認のダムに辿り着けましたか、この道程で本当に幸運だったかは微妙であった小倉見ダム訪問でした。



小倉見ダム
★★


| あつだむ宣言!(清水篤) | ダム福井県 | comments(4) | trackbacks(0) | pookmark |
Comment
2010/10/29 12:42 AM posted by: だい
位置未確認ダムの調査お疲れ様でした。

位置未確認探しも結構、楽しいでしょ?(笑)

洪水吐は面白い形してますね、尺八樋は新しい感じがします。
築年数から想像すると、アースダムはだいたい3〜40年で改修、補修が必要となってくるみたいなので、洪水吐は最初の改修。
斜樋は2回目の改修で新しくなったかな?って感じがします。

とにかく古いにもかかわらずちゃんと改修を受けてしっかり現役で働いてる素晴らしいアースダムだと思います。

これからも位置未確認ダム探し頑張って下さい(笑)
2010/10/29 9:41 PM posted by: あつだむ宣言!
だいさん、まいどです。

なるほど、改修にサイクルがあるのですね〜。奥深かしアースダム!
勉強になりました。

最初の取っ掛かりを誤って、実は今年一番苦労した訪問先となりました。
まだまだ探知能力が足りません、修行修行。

楽しいには楽しかったけど、アース探しは夏は向いていない事が解りました。
山から降りてきたら、たすき掛けしていたカメラにクモの巣がべったり絡んでいました(涙
2010/10/30 8:09 PM posted by: 安部塁
これは、まさしく尺八樋です。
現役で活躍している例は、溜池を含めても希少だと思います。

位置未確認の物件はよくわからない場所に誘導されてしまうことも多々ありますが、
ぜひ、岡山県方面の調査もお願いします。
2010/11/01 5:36 PM posted by: あつだむ宣言!
安部さま

尺八樋、そんなに希少なものなのですか!
すごーくマイナーな小倉見ダムだったのですが、そんなものを隠し持ってるとは。

アースダム、奥が深すぎですっ!!


>ぜひ、岡山県方面の調査もお願いします

お、岡山ですかっ(汗
岡山ってアースの底なし沼ですよね
ハマってしまうと二度と出られない気が・・(恐っ
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