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大船渡ダム

堤高13m
G/P 1929年(?) 中部電力

2010.6.7見学


飛騨川に沿って国道41を南下する。
下原ダムを過ぎ、5〜6キロほど下流へ進むと大船渡ダムが見えて来た。

但し、ゲートピアが低く国道の道向かいにあるホームセンターに気を取られていると、うっかり通り過ぎてしまうかもしれない。

川幅いっぱいに並ぶ11門のラジアルゲート。

対岸の左岸に立派な管理棟があるのも、他の取水堰堤にはない大船渡ダムの特徴である。

先ほど訪問した瀬戸第一堰堤と下原ダムの間には、かつて日本電力と、中電の元となった東邦電力との境界があり、その名残だろうか現在でも瀬戸第一堰堤より上流は秋神ダム管理所の管轄、下原ダムから下流にかけてはこの場所にある大船渡ダム管理所の管轄エリアとなっている。



大船渡ダムがあまり目立たない理由として、天端正面に橋が架けられ、一見してダムに見えない事が上げられる。

見学者用の駐車場などは無いので、橋を渡った左岸下流の川沿いに空き地があるので停めさせていただく。



歩いて天端を散策。

右岸にある魚道。上流部にスピンドルが並んでいた。
貯水池の水位に合わせて調整するのだろうか?。



脂の乗ったコンクリート。
ピアの向うは四角く切り取られた飛騨川、額縁に入った風景画のようだ。

大船渡という地名が表す通り、渡船のあるトロ場に造られたダムなのかもしれない。



風格ある重厚な造りのラジアルゲート。
竣工当初からのものだろうか。

多くの取水堰堤がそうであるように、この大船渡ダムもデータや資料がとても少ない。冒頭の竣工年(1929年)は、ここから水を送っている大船渡発電所の運用開始年である。



ラジアルゲートの上部には、風などで波たった湖水が直接ゲートの鉄骨ににかからない為だろうか、ひさしのような板が取り付けられている。

しかも、ゲート先端部はペイントされているが、明らかに木材のパーツが使われている。



特徴的なゲートピアの造形。
ピアの斜面には階段が刻まれていて、そのままピアの意匠を形作っている。

この階段へ向かうには、車道からはガードレールやフェンスがあり、職員でも直接アクセスする事が出来ない。
両岸から巻揚機の並ぶピア上部の通路を通り、各ピアの階段を降りるルートとなっている。



そして、思わず唸ってしまったのがその階段の先である。

ピア上の階段を一番下まで降りると、階段面の中心のコンクリートに穴があり、折り返して今度はピア内部に階段が作られている様だ。
そして、何処へ向かうかと言うと、ピア側面に出口があり、ラジアルゲートのアーム上と繋がっている。

まさに、ラビリンス式ゲートピア通路。こんな構造は初めてである。

うーん、侮れない大船渡ダム。



ピア上部に並ぶクレストゲートの巻揚機。
これも見慣れない物に見える。

竣工当初から大切に使われて来たものだろうか。



再び、車を停めた桜の木の下辺りにやって来た。

オールドダムの趣溢れるコンクリートの造形。

車道の橋は堤体やピアとは造形のニュアンスが異なっており、後々に(戦後に)追加されていると思われる。



重厚なラジアルゲート。
太いアームの間に、細め鉄骨が立体的に組まれている。

かつては中電らしく鮮やかな赤色の時代もあった様だ。



よく観察すると、何門か現代的なタイプのゲートに交換されている。
古いタイプのゲートは上部のアーム面が水平であり、歩き易くなっている。(勿論、強度面などのファクターもあるだろうが)



中部電力 大船渡ダム。

堤高が15mに満たない為、取水堰堤の扱いとなっているが一見の価値ある逸基である。



大船渡ダム
★★★★


おまけ。

「緑と渓流とダムの町 飛騨金山」をうたう地元旅館のHP
ダム関係の方大歓迎の内容も素晴らしいのですが、「ダムのご紹介」のコーナーは必見です。
ローダム情報満載!
http://www.nande.com/fukuzumi/index.htm

| あつだむ宣言!(清水篤) | ダム岐阜県 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
Comment
2010/09/18 1:17 AM posted by: のい
逸基(笑
カッコいいし、階段も面白いですよね♪
しかし、私が見に行った時(去年の森湖帰り)は飛騨川がごうがしゃーっとコーヒー牛乳色で…穏やかだと全然印象が違います。^^;
2010/09/18 4:17 PM posted by: あつだむ宣言!
こんにちは。
大船渡、凄く地味な堰堤でしょー。

実はダム巡りを始めた頃、まだDamMapsも知らなくて、下原ダムだと思って辿り着いたのが大船渡でした。
あの時はほとんどスルーしていましたが、今回、改めてよく見てみると味のあるダムだと解りました。
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