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河内ダム

堤高24m
G/F 1963年 三重県営

2010.5.29見学

三重県鳥羽市には、2基の重力式コンクリートの防災ダムがあります。
一つは小さな堤体が可愛い松尾ダム、そしてもう1基が河内ダムです。
集落の外れ、急な山道を登ると木々の隙間からコンクリートの壁が見えました。河内ダムです。

苔むした堤体が遺構を思わせますが、防災ダムとして現役の施設です。



ひたすら一直線といった感じの天端。

欄干が岸部分から途切れる事なく重厚なコンクリートの壁となっていて、暴力的とも思える迫力の天端です。

「なんなら、欄干で湖水を受け止めてやるぜ。」



河内ダムは防災専用のダムなので取水設備等はありません。
また、通常水を貯めない穴あきダムなのでインクライン等の設備も無し。

天端中ほどに、ゲート操作の小屋があるのですが、安藤忠雄もびっくりの打ちっぱなしコンクリートの建物には、窓すらありません。(窓はあるけど、コンクリートに四角い穴があるだけ)

河内ダムは、設備も含めて非常にコンクリート純度の高い堤体です。

アルミサッシのドアにはガラスも無く(当初はあった?)、ドアノブの鍵については必要性ゼロ。
天井から伸びているのは煙突ではなくて、ゲート操作のスピンドルが入っています。



ガラスの無いドアから中を拝見。

内部はごちゃついていて、バイオレンスな感じになっていました。
防災ダムらしく、エンジン発電機なども用意されています。

ゲート操作の機械はしばらく使われていない雰囲気。
ひょっとして運用方法が変り、現在は使われる事が無いのかもしれません。



天端から下を見下ろすと、少し砂が溜まった副ダムに澄んだ水が流れていました。

堤高24m、それにしてはとても高く感じます。
それは分厚くざらついたコンクリ欄干の感触に、心地よい緊張感を感じるからでしょうか?。



上流の様子。
盆地の中には木々が生い茂っていました、しばらく水に漬かった事が無いのかもしれません。



鳥羽市の二つの防災ダム。
注目すべきはその立地で、海までほんの5〜6キロという河口付近にあります。
ダムから下流にかけて大きな市街地や農地も無く、実は防災ダムとしては予想外の場所にあるのです。

ここからはあくまで僕の推測ですが、真珠の養殖が盛んな鳥羽市にあり、大雨などで大量の濁流が海に流れ出たり、河口部の急激な塩分濃度の変化は、真珠の養殖に支障を来たすのかもしれません。
それを阻止するために建設された防災ダムであるなら、この立地にも納得が行きます。

初夏の日差しがジリジリと剥き出しの堤体を照りつけます。



ちょっと不思議で、キケンな香り漂う河内ダムでした。
★★

| あつだむ宣言!(清水篤) | ダム三重県 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
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