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塚原ダム

堤高87m
G/P 1938年 九州電力

2010.3.21見学

耳川の皇帝。


塚原ダムは、上流の上椎葉ダムと並び、耳川水系におけるもう一つのキングと呼ぶべきダムである。
威風堂々、気品すら感じる堤体は、王よりも、皇帝の称号が良く似合う。

天端及び、ダム敷地内はフェンスにより立入禁止。
敷地の入口には登録有形文化財と、近代産業遺産のプレート。
塚原ダムは、戦後になって丸山ダムが完成するまで、堤高のタイトルホルダーであった名堤である。

その姿から「バットレス!」と、反射的に口から出てしまった背後の構造物は、バッチャープラントの遺構。



敷地に入る事は出来ないが、左岸の国道からその雄大な姿を鑑賞する事が出来る。

大きな下流面。
その巨大さも然る事ながら、コンクリートの表面に、継ぎ目の様なギャップがほとんど無く、とても平坦で滑らかに見える。
施工を請け負ったのは上流の岩屋戸ダムと同じく間組。



クレストゲートは、近年改修工事が行なわれた。
手が加えられた場所は、コンクリートが真新しいのでよく解る。
垂直に立ち上がるゲート部の扶壁が特徴的だが、オリジナルの形状は岩屋戸ダムに近いようだ。



両岸を護岸される減勢工。
ダム直下に降りる道があった様だが、現在は完全に崩壊し、ガードレールだけが無残に横たわる。



険しい表情の下流、今日は黄砂に霞む。


フェンス越しにクレストの細部を観察すると、取水口の辺りに面白い形のパイプが見える。
エアー抜きだろうか。

それよりも、古城の様な意匠を発見し驚く。



中世ヨーロッパの城壁か、それとも万里の長城だろうか。
凹凸が刻まれたデザインは、クレストゲートの両端以外にも、天端の高欄などに施されている。



ちなみに、塚原は「つかばる」と読む、宮崎県知事の東国原(ひがしこくばる)と同じ読み方である。
もし、このダムが僕の地元の岐阜にあれば「つかはら」、福井にあれば「つかばら」だったかもしれない。ダム名の読み方にも地域性があり面白い。

国道327から脇道に入った、ダムサイト付近のトンネルは現在も活きており、堤体の下流側から抜けるとダム湖側を望める場所に出る。

こちらから眺めても、塚原ダムの堤体は堂々と威厳に満ちており、微塵の隙も感じさせない。



耳川のもう一つのカリスマ。
敷地に踏み入れ、直接堤体に触れて味わう事は出来ないが、その巨大で滑らかな下流面を鑑賞するだけでも充分過ぎる魅力に満ちていた。

塚原ダム
★★★★★

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