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上田池ダム

堤高41.5m
G/A 1929年 上田池土地改良区

2010.1.30見学

郷土の誇り。


上田池ダムは、歴史ある農業用のダムで、古い農業用ダムとして有名な埼玉県の間瀬湖よりも上田池ダムの方が先に完成しているようです。

それにしても、想像していたよりもとても大きい事に驚きました。
ヨーロッパの古城を思わせる風格ある石積みの堤体は、堤体へ向かう途中で忽然と姿を現しました。



古いダムとあって、天端周辺には駐車場はおろか、車を停めておける路肩もほとんどありません。
右岸の下流側、天端から数十mほど離れた辺りに1台なら置ける路肩がありましたが、左岸であれば、ダム下の浄水場裏に充分な駐車スペースがありますので此方がお薦めです。(少し歩きますが)

浄水場裏から見上げる上田池ダム。
1920年代の竣工、石積みの高さ40m級、装飾的な美しいディテール。
ダム愛好家の琴線はギュンギュン掻き鳴らされ、頭の中ではナルシストなソロパートに突入です。

下流面は上部に行くほど傾斜が強く、裾の美しいドレープを魅せると同時に、上から覆い被さるような迫力が感じられます。
竣工当時は、現代よりも強烈なインパクトがあった事と思います。



6門あるクレストの洪水吐。
右岸の下は地山になっていて、谷積みの石で保護されています。
洪水吐が右寄りなのか、減勢池が左に寄っているのか。少し変則的です。

現代のような頑丈な導流壁が作られるのは、まだまだ先の時代です。



品格溢れる、洪水吐の素晴しい造形は上田池ダムのハイライトです。
最近濁流が越流したのか、茶色く水の流れた跡がありますが、おかげで越流部の滑らかな石積みの造形も良く見て取れます。



古い石積みダムとしては意外にも、天端は車で通行が出来る上田池ダム。
但し、両岸はかなり道が狭いので、高欄の端に車を接触させないよう細心の注意が必要。
上田池ダムは土木学会推奨の貴重な土木遺産なのです。

近年、装飾部分を中心に修繕され、新しくコンクリートで成型し直されている様ですが、表面に砂を貼り仕上げるなど、石造りのオリジナルのイメージが保たれています。



ダム湖側の表情。貯水池の水面が近いです。やっぱり洪水吐の意匠が見事ですね。
ダム湖側は湖水を切らねばなりませんので、扶壁の先端が丸く、波を返すネズミ返しの様になっています。

高欄の仕上げは、洪水吐の部分と、それ以外ではデザインが異なります。
市松模様に小窓が開いた高欄も、とても洒落ています。

手前のバルコニー状の出っ張りは、何か設備の遺構の様です。



山田池や、成相池堰堤らと共通の半円形の取水操作室。
兵庫の石積み堰堤ではお馴染みの様式です。半円のダム湖側はバルコニーとなってぐるりと周る事も出来ます。



天端から下流側。
左岸に浄水場の施設があります。



左岸の記念碑。
錆だらけの鉄の籠は、取水設備に使われていたものだと思うのですが、展示なのか、放置なのかよく解りません。中はコンビニ袋なんかのゴミが入っていました。
やっぱりゴミ箱に流用してるのかな?。



美しさと力強さ。双方兼ね備えた歴史ある農業用ダムは、南淡の農業や酪農を支えて来ました。
雨が降っても直ぐに海に流れてしまうこの地では、以前は干ばつに悩まされて来た事でしょう。

現在の南淡は、三毛作が行われ、京阪神随一の野菜の生産地となっており、我が家でいつも食べる淡路産のレタスもひょっとしたら上田池ダムの恩恵による作物かもしれません。

全国の農家が後継者不足などの悩みを抱える中で、この地域の農業のなんと活気ある事でしょうか。ダムは農作物を育てるだけじゃなく、人や地域を育てるんだと思いました。

上田池ダム
★★★★★

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