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裾花ダム
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2009.09.14 Monday 22:22
堤高83m
A/FWP 1969年 長野県営
2009.5.27見学
アーチダム正統派。
鬼無里街道を長野市方面へ向う、裾花ダムは長野市郊外の県営アーチダムである。
堤体右岸のトンネルの手前を左に入ると、ダム本体と管理棟がある。
天端には特にバリケードなどは無いが、念の為管理棟で立入可か確認をすると、「パンフレットは要りますか?」と、職員さんから声をかけて下さいました。
頂いた裾花ダムの資料を置きに車まで戻り、再び管理棟前を通過すると、先ほどの職員さんが「上流にも他に私どものダムがありますよ」と、わざわざ奥裾花ダムのパンフも持って来て下さいました。
どうもありがとうございました。
先に訪れた奥裾花でもそうだが、長野の人はとても親切だ。
この裾花ダムは、長野県庁がすぐ近くなので、前県政時代はさぞ肩身の狭い思いをしていたのかも・・・。
裾花ダムは堤高83m、堤長211m。
京都の天ヶ瀬ダムを少しスリムにして、ちょっとノッポにしたサイズである。
クレストには堤体に埋め込まれる様に3門のラジアルゲートを構える。ダム湖側のゲート巻揚機も高さを抑え配置され、天端は大変すっきりとしている。
コンジットは3門のクレストゲートを除けてコースターゲートが配置される都合で、かなり間隔を開け、アーチ面に沿った形で互いが内向きに付けられる。
天端から下流を望むと、遠くに下流の湯の瀬ダムも見える。
減勢工の先、副ダムがとても大きく、よく見ると副ダムにゲートバルブまで付いている。
減勢池の放水用だろうか。
この裾花ダムで一番印象的なのは美しいアーチダムの姿も実に良いが、なんと言っても堤体両岸の切立った岩盤である。
その岩盤の高さは、ダムの高さが83mであるから、目測で200mはある様に見える。
もし、この岩盤をフルに活用してダムを築いたら黒部ダムを越える超ハイダムだって出来そうだ。
裾花ダムは自然をなだめ治める洪水調節機能を持つダムであるが、この険しい崖を天端から見上げると、治水とは自然環境との戦いだなと考えさせられる。
また、この切立った岩盤は実にアーチ式コンクリートダムらしい地形とも言え、そこに立つ裾花ダムも、正にアーチダムらしい、アーチダムと言えるだろう。
正統派アーチダム。裾花ダム
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