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大野ダム
 堤高61.4m
G/FP 1960年 近畿地方建設局

2009.4.4見学

昭和の香る路地裏。



平成16年の台風23号で、川の堤防が決壊し、観光バスの屋上に37名の乗客らが取り残されたニュースを覚えているだろうか。
あの時、ダムが溢れるぎりぎりまで放流量を抑え、無事全員の救助に貢献したのがこの大野ダムである。

ダム周辺は桜の名所で、偶然今日、桜祭りが開催されている事を日吉ダムからの車中のFMで知った。
ほどなくダムに到着するが、先ほどから冷たい雨が降り始め、肝心の桜も今年は開花が遅れ3分も開花していない様子。お客さんよりイベントスタッフの方が目に付く状況であった。
地元の子供達による太鼓の演奏も中止になったそうだ。明日は晴れるといいな、と思った。

ダムの管理棟にはビジターセンターが隣接しており、ダムについての資料を自由に閲覧する事が出来る。中には貴重な図面や工事日誌の類も多い。

ビジターセンターを後にダム本体に向う。
右岸は本来なら今時期咲き誇っているはずの沢山の桜があり、散策路が作られている。
ダム建設のプラント跡だろうか、朽ちたコンクリートの遺構が残っている。

1960年竣工の堤体はクレストにラジアルゲート3門、コンジットの3門も高圧ラジアルゲートで、常用洪水吐にラジアルゲートを採用した初期のダムであるそうだ。
コンジット上の丸いデフレクターが力こぶの様で頼もしい。

天端は徒歩で見学ができる。
ダム下を望む、何段にも分けられた減勢池が味わい深い。
右岸の建物は発電所だろうか、ガントリークレーンが剥き出しの建屋は、同世代の新丸山発電所との共通する点で、当時の電力不足を補う為に急ピッチで建設が進められた証かもしれない。

右岸寄りで軽く折れている天端を進むと、通路の両側をゲート室の建物で囲まれた空間に行き当たる。
僕が大野ダムでとても気に入っている空間だ。

およそダムの頂上とは見えないその通路は、ゲートピアを迂回する様にクランクし、板金で囲われた建物と、雰囲気のあるコンクリートで囲まれ、何処かの街の路地裏の風情なのである。

ゲートピアの頂上には巻上機室とは別に屋上があり、鉄パイプの手摺りが付けられる。
洗濯物が干されていてもだれも気にも止めないだろう。エプロンよりも白い割烹着が良く似合う。

大野ダム、1960年竣工。昭和30年代の路地裏がそこにはある。
★★★


| あつだむ宣言!(清水篤) | ダム京都府 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
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