無料ブログ作成サービス JUGEM
東富士ダム

堤高22m
FA/A 1971年 静岡県営

2011.7.17見学

オジサン天国!


7月のよく晴れた朝、やって来たのは静岡県の東富士ダムです。
自衛隊の駐屯地に向かう道から脇道に入ると、乗馬クラブがあります。

朝の運動中の馬を驚かせないように、そっとダムに向かいます。



すぐにダムの真下に到着です。
広い青空に負けない広大な堤体です。



堤体の向うには、富士山もよく見えます。



アスファルトフェイシングという、ちょっと珍しい形式の東富士ダム。
珍しいのは形式だけではなくて、ぐるっと貯水池全周が堤体という形状も独特。

およそ400m四方の四角い堤体なので、堤長は1597.5mと、この形式では全国1位の長さになります。

ちなみに、2位は同じ様に貯水池1周が堤体の東京電力 沼原ダムの1597.0m。
沼原ダムはこの東富士ダムの2年後に完成していて、追い抜こうと思えば、簡単に1位になれたと思うのですが、両者の間に微妙なパワーバランスでもあったのでしょうか(笑)



四角い人造湖の水は、すべて離れた河川から引いてきた水の様です。
インレットには沈砂池もあって、ダム全体がシステマチックになっています。

(90式?かっちょいい♡)



余水吐を兼ねた取水塔。
流入が人為的に管理できる(?)ので、非常用の大きな余水吐は無いみたいです。



余水吐からの水の出口が円筒分水を思わせる丸い面白い形をしていて、このダムのハイライトの一つなのですが、周囲はフェンスに囲まれ、良く見えません・・・。



余水吐をあきらめて、堤体を散策します。
下流面にアスファルトの道路がありますが、こちらも立入禁止。



堤体下の道をフェンスに沿って進み、四角いダムの角を曲がると小高い丘のような原っぱに出ました。

正面に富士、フェンスの向こうに天端があり、ダムの左岸になっています。



フェンスがあり天端には入れませんが、フェンス越しに貯水池が見えました。



対角線上の奥に取水設備が見えます。
コンクリートの取水部分の上面が平になっています。
余水吐は、朝顔吐のようになっているのかもしれません。



右手に見えるのは、インレットの沈砂池です。
貯水池内に副ダムのような堤が見えます。

ぐるっとアスファルトの護岸なので、溜った土砂を出すのも楽にできそうです。



一周およそ1.6kmのアスファルトフェイシング。

アスファルトの斜面が、サーキットのバンクみたいです。
1.6kmなので1周ちょうど1マイルのコースです。



この左岸近くの原っぱですが、奥の木陰に停まっていたジムニーから、上半身裸のおじさんが出てきて、おもむろにラジコン飛行機を飛ばしたかと思えば、
オープンのスポーツカーで乗り付けたおじさんは、缶ビール片手にうろうろしてるし、(朝の7時だ!)まさに、おじさんの楽園状態です。
(ビールは昆虫採集のエサだと思います・・)

そういう僕も、妻子ほったらかしで、朝っぱらからダムを見て興奮してるオジサンなんだけどね。



なにはともあれ、今日も楽しい楽しいオジサン日和なのだ。



東富士ダム
★★

| あつだむ宣言!(清水篤) | ダム静岡県 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
都田川ダム

堤高55m
R/FAW 1984年 静岡県営

2010.9.11見学


都田川ダムは静岡県営の多目的ロックフィルダムです。
コンクリートダムでは数々の有名なダムを配する静岡ですが、意外にもロックフィルはこの都田川ダムも含め4基しかありません。

県道から脇道に入ってダムを目指します、道が狭く複雑で、迷いそうですが手書きの案内看板もあり無事に左岸に到着しました。

向うの山に風力発電の風車が見えます。



左岸からの堤体。
細かめのロック材、リップラップの上にも植物が生えています(トピアリーかな?)



天端は車両通行禁止。
地元の方の利用を配慮してか、完全には禁止をしていないみたいです。
実際、時折軽トラックが行き来していました。

左岸にしっかりした駐車場があるので、車を停め歩いて天端に向かいます。



シンプルな天端。
高欄の部分はずっと植込みになっています、緑の高欄。

その為、下流のリップラップは見下ろし辛い感じです。
ここを散歩される地元の方にとっては、リップラップを愛でるよりも、植栽の方がいいですもんね。



湖水たっぷりの貯水池。
水も透明感があり綺麗でした。



右岸にある管理所。管制塔みたいでカッコいいですね。

洪水調節も目的としている都田川ダムです。
土砂降りの中、深夜でも煌々と灯りが灯っている管理所を想像すると、ゾクッとするカッコ良さです(妄想)

手前は監査廊への入口でしょうか?
対岸の左岸にも監査廊の出入り口がありました。



右岸にある洪水吐です。
上下に長く、ちょっと潜水艦を思わせるシルエットとボリューム感です。

一段低い部分が常用吐でしょうか、減勢のブロックが可愛いです。



特徴的なのは、越流式の洪水吐の手前に遮水壁があり、鋼製ゲートの放流設備がある事です。
立木とフェンスが邪魔でよく見えないのですが、赤く塗装した2門のラジアルゲートの様です。

ラジアルゲートなのに昇降はワイヤー巻揚ではなくスピンドルに見えます、案外初めて観た気がします。このサイズの小柄なラジアルゲートではよくある事なんでしょうか??

制御盤も見えますが、手動ハンドルもしっかり付いています。



車でぐるっと移動して、ダムの真下に来ました。
下流に橋もあり、正面から観る事が出来ます。

ロックフィルのダム本体と、洪水吐の間に地山が残っています。
関東なら小河内タイプ、東北なら寒河江タイプ、中部なら牧尾タイプと言う配置です。(勝手に決めてますが)



下流面のグリーンはやはりトピアリーでした。
3文字目が「こ」なので、たぶん「みやこだがわ」



地山を挟んだ洪水吐。
例のラジアルゲートから維持放流がサラサラと流れていました。



都田川ダム
★★

| あつだむ宣言!(清水篤) | ダム静岡県 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
水窪ダム

堤高105m
R/P 1969年 電源開発

2010.9.11見学

間組ロックフィルの伝承者。


秋葉街道(国道152)から水窪川に沿って山に分け入り山道を登ります。
谷がいっそう深くなり、そろそろかな?と思いつつトンネルを抜けると、目の前に巨大な岩の壁がドーンと現れました。
天竜川水系水窪川 電源開発 水窪ダムです。

トンネルの出口付近に小さいながらも駐車スペースがあり、100m超えの堂々とした堤体をほぼ真正面から観る事ができます。
ここからは放流や取水の設備も見当たらず、シンプルなダムだと思いました。



堤体の左岸まで車で来ました。
周辺に駐車場はありませんが、路肩が広く、道路脇に停める分には問題ないと思います。

正面から見た時にはあまり気が付かないのですが、水窪ダムは大きくアーチ状に湾曲した堤体が特徴です。
また、堤頂部に柵などが無いのも珍しい仕様です。



それに、天端から見下ろす下流面はとても急勾配に感じます。

事実、ダム標準断面図によるいと、下流面の勾配は1:2と通常よりも急勾配となっています。(上流面は1:2.3)

つまり、高くて、急で、柵が無い、マニア的にとっても素敵(?)なダム。
それが水窪ダムなのです。



綺麗なアーチを描く下流面。

コンクリートダムと違い、岩や粘土が素材のダムなので、堤体をアーチ状にするのには、他の理由があります。
ダムの中心部分を少しでも標高の高い上流側にずらす事で、堤体積を少なくする事ができ、建設コストを抑える効果があるのだそうです。
1:2の急勾配も、こういった目的に基づく設計なのかと想像します。

ざらざらした表面のロック材、軽く整える程度に整形されたリップラップは、何処かで見覚えがあります。



はい、下の写真は御母衣ダム左岸の山中にある大黒谷ダムです。
大黒谷ダムは、堤高34mと水窪ダムと比べてふた回り小さな堤体です。でも、アーチ状の下流面、リップラップの表情、天端に柵の無い所まで本当にそっくりです。

あ、どちらも電源開発のダムだ!



再び、水窪ダムの写真。
ダムの下流は、ごつごつした岩盤もあらわな険しい渓谷となっています。
アーチダムが良く似合いそう。

大規模なロックフィルは、正面形状が長方形か逆台形のイメージがありますが、水窪ダムはV字形の谷に造られ、シャープな逆三角形のシルエットを持っています。

ダムの一番下に、コンクリート製の構造物が見えますね。
これが何かは後々解りました。



天竜川水系らしい、グリーンを帯びた笹濁りの貯水池。
発電所への取水口が左岸に見えます。

堤体の中心辺り、ダム本体の上にインクラインが敷かれ巡視艇が置かれていました



右岸には管理所などの施設が集まっています。
管理所横の建物でディーゼルエンジンが唸りを上げていました。発電機?。

右岸には休憩所が開放されていて、丁度昼時とあって建設業者の方がお弁当を広げておられました。その奥にトイレも完備。



ダム湖側を見ると、目線の高さにゲートの巻揚機が並んでいます。



それは非常用の余水吐でした。
トンネル式で、ラジアルゲートが2門。
さっき堤体の一番下に見えた構造物は、トンネル吐の放流口の様です。

むむっ。
これは、やはり御母衣ダム近くの大白川ダムにそっくりです。
大白川ダムは豪雪対策で巻揚機は建物に覆われていますが、それ以外は、とにかく良く似ています。

そう、大白川ダムも電源開発のロックフィルダムなのです。



右岸にあるプレート。

本体施工は株式会社 間組。
実はトンネル式洪水吐が瓜二つの大白川ダムも間組により築かれています。

間組は、丸山ダム(1955年)、佐久間ダム(1956年)、黒部ダム(1963年)と、立て続けに名堤と呼ばれるコンクリートダムを手がけ、「ダムの間組」と呼ばれる事になります。

ひょっとして、御母衣ダム(1961年)、大白川ダム(1963年)、そして水窪ダム(1969年)と、コンクリートダムに続きロックフィルでも100m超級の大規模なダムを連発し、「ダムなら間組」を確固たる物にしたのかもしれません。



電源開発 水窪ダム。
それは同じ電源開発の大黒谷ダムの堤体形状に、大白川ダムの余水吐を持つ、ちょっとイカしたロックフィルでした。

山奥でありながら、ちょっとしたドライブや散策にうってつけなのか、見学中はひっきりなしに家族連れやカメラ片手の見学者の姿がありました(声を掛けてみましたがダム愛好家では非ず)。

佐久間ダムまで来たら、ちょっとだけ足を伸ばして訪れてみては如何でしょうか?。



水窪ダム
★★★★

| あつだむ宣言!(清水篤) | ダム静岡県 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
大間ダム

堤高46.1m
G/P 1938年 中部電力

2009.9.26見学

悪夢の吊橋。



大間ダムは、下流1キロ程の寸又侠の観光客用の駐車場から徒歩で向うダムである。
沢山の観光客に混じってダム愛好家が向った先には、青い湖を湛える古い重力式コンクリートダムが待っていた。

残念ながら遊歩道からはダムの下流面は見えない。
その代わり、上流の千頭ダム等の案内が掲示されている。

ダムサイトから湖畔に降りる歩道も、寸又侠の行楽コースとなっていて、多くの人が行き交う。

右岸には管理所か関連の建物があり、建設時のコンクリート製造プラントをそのまま躯体として利用しているように見える、それが本当にそうだったら随分珍しいものではないかと思う。

湖畔に下りると茂った木々に阻まれ、たちまち堤体は見えなくなった。
歩く先には、「夢の架け橋」と名付けられた吊橋があり、橋の上からダム上流面の堤体が真正面に見えるそうだ。



これが定員数名の夢の架け橋。

5m進んで戻って来ました、下は多分、まだ岸の上・・・。

んな橋渡れるかいっ(怒。

ちゃんと堤体が見える写真が撮影できず申し訳ありません。
ちなみに、全く別のルートから、大間ダムの下流側真正面に出られるのですが、実はそのルートも途中で別の吊橋を渡る必要があったりします。

大間ダム
★(すまん、星ひとつは僕のせいです)


| あつだむ宣言!(清水篤) | ダム静岡県 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
畑薙第二ダム

堤高69m
HG/P 1961年 中部電力

DAM OR DIE.



畑薙第二ダムは、その名の通り畑薙第一ダムの揚水下池を担う発電用ダムで、中空重力式と言うのも大きな特徴である。
上下のダムで第一、第二と名付けるのは中部電力の特色なのか、高根第一、第二ダムを思い出す。

ダム湖から眺める堤体も同じ中空う重力式の高根第二ダムに良く似ており、船の舳先状の上流側導流壁も共通する部分だ。
ゲートへ吸い込まれる湖水を切裂き、流れを整える役目があるのだろう。

車道からは下流面を観る事の出来ない畑薙第二ダム。だか他の愛好家の撮影で真正面から見上げる写真に見覚えがある。
下調べ不足はアフターカーニバル。とにかく現地で、それらしい脇道を下り、山の斜面に分け入り下流面を目指したが、どうもトンでもない所に出てしまった。



何故か右岸の断崖絶壁の上に出てしまった。足元は落葉や腐葉土で危険極まりない。
やばい、やばすぎる。立木にしがみ付きながらとにかく写真を撮って、そそくさと退散。
折角の放流も味わう事なく逃げ帰って来た次第である。

帰宅後、復習として例の道を調べたのだが、たしかその辺りは探したはずで、僕が見つける事が出来なかった様だ。
ちなみに、その歩道がある白樺荘はこの夏より上流の違う場所に移転しており、現在は空家になっている。
下流への歩道が荒れてしまう前に、再訪したい畑薙第二ダムであった。

畑薙第二ダム
★★

| あつだむ宣言!(清水篤) | ダム静岡県 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
畑薙第一ダム

堤高125m
HG/P 1962年 中部電力

2009.9.26見学

HG ライトニング。



大井川上流、中空重力式ダム山脈の主峰が畑薙第一ダムである。
堤体は、第二峰の牙を剥く野獣のような井川ダムの迫力と比べ、神経を逆撫でしない穏やかさを感じる。

ダムサイト左岸のパーキングにはずらりと車が並ぶ。ここは南アルプスの登山口になっており、登山者の車なのだろう。



水位の低いダム湖からは中空重力式らしいメカニカルなダム本体が見える。
クレストゲート上流部分の船の舳先のような壁が中部電力らしい造形を見せる。

とても幅の広い天端を散策する、ダムから先は車では進めない場所なので交通量は少ない。
広い天端は歩道スペースも確保され、厚みのあるコンクリートの高覧も良いデザインである。



朱色の鋼製の箱はゲート機械室、どことなく南極観測隊の雪上車のイメージ。観測船「ふじ」がたしかこんな色じゃなかったっけ?

1000基を越える日本のコンクリートダムの中で、畑薙第一ダムの造形はどのダムとも類似しない独自性に溢れるものだ。

僕が特に気に入ってしまったのはクレストゲート部分の造形。
バケットカーブの無い直線的な下流面から、スパッと鋭くえぐり取った越流部。各ゲート間の薄い扶壁には、ダム本体の断面形状が連続して並ぶ。
直線的なダム本体とは、全く関連の無いスムースな放物線を描く越流面。薄くナイフのようにシャープなフィン状の導流壁。

いずれもバウハウス的な機能主義に基づくクールな造形であり、土木建築よりも工業デザインのようにも見える。(ダムそのものが機能の塊であり、それは当然である)

また、どこか近未来的でもあり、スタートレックに登場する宇宙船のようでもある。



だが、やはり畑薙第一ダムといえば、二段形状の下流面が一番の特徴だろう。

畑薙第一ダムは、下流の畑薙第二ダムとの間で揚水発電を行っており、ホロー内に発電所を設置する、ゲート部の造作にも負けない未来志向のダムデザインなのである。



僕の好きな創明期のジェット機に、イングリッシュ・エレクトニック(後にBAC) ライトニングと言うイギリスのジェット戦闘機がある。
強力なロースルロイス エイヴォンを上下に2段配置する他に類を見ないエンジンレイアウトの機体は、航続距離不足を補う為、胴体腹部に巨大な燃料タンクのバルジを持っていた。
一見とても美しいとは言えない個性的なデザインの機体だが、第一級の上昇力、運動性能を発揮したライトニング。

僕はこのライトニングと同じくらい、畑薙第一が好きになってしまった。

畑薙第一ダム
★★★★★

| あつだむ宣言!(清水篤) | ダム静岡県 | comments(5) | trackbacks(0) | pookmark |
大井川ダム

堤高33.5m
G/P 1936年 中部電力

2009.8.29見学

ローリング翁。

 

<2017.3.15 追記>

本記事の撮影場所は立入禁止区域内でした。

立入らない様にお願い致します。

アプトいちしろ駅付近の橋より先は関係者以外立入禁止です。



長島ダムの直ぐ下流にある大井川ダムは、源流部にある東京電力 田代調整池第二ダムを除けば、本流で最古参のダムであり、堂々と河川名をダム名に持つ歴史ある堤体である。

湖畔にはアプトラインのアプトいちしろ駅があるが、意外と車での道は分かり辛い。
長島ダム下流左岸の山沿いの道を入るのだが、カーナビによってはこの道は表示は無いかもしれない。
ダム本体は、アプトいちしろ駅から吊橋を渡った先にある、今回は駅に車を停め歩いて向う事にした。



吊橋を渡ったところにある網端の巻揚げリール。こんなに近くで見れるのも珍しい。
青いダム湖を左に見て歩くと、程なく発電所のあるダムサイトが見えて来る。
恐竜の骨をイメージさせるコンクリートの構造物。ローリングゲート上部はとても不思議な形状をしている。



風格のあるコンクリートの荒れた肌も素晴しいが、やはりローリングゲートに目が釘付けになる。飛騨川の上麻生堰堤、群馬の大津ダムともまた違った魅力ある表情。

頭の大きな鋲でパッチワーク風の大津ダムも良いが、細かいリベットの大井川ダムも実に風情がある。少し緑かかった色合いも、とても良く似合う。




風格のある熟したコンクリートと渋い鋼鉄のコンビネーション。
長島ダムとは、全く違う方向性のダムの魅力。

大井川ダム
★★★★

| あつだむ宣言!(清水篤) | ダム静岡県 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
長島ダム

堤高109m
G/FNAW 2001年 国土交通省

2009.8.29見学

HERO。



長島ダムは大井川に建設された国土交通省の多目的ダムであり、10基以上ある大井川水系のダムの中で唯一発電を目的としていないのも特徴である。

ダムサイトには公園が整備され、県道や日本で唯一のアプト式鉄道からは、ダムか造る美しい景観をパノラミックに眺望できる。
幾何学的な外観が特徴の重力式コンクリートの堤体は、堤高109m 堤頂長308mと堂々としたもので、巨大な減勢工に架かる吊橋の上から迫力ある姿を鑑賞できる。

クレストの控えめな2門のラジアルゲートに比べ、ずらりと並ぶ6門のコンジットが勇ましい。
長島ダムを見るのは今回2度目(前回はアプトラインからの車窓越し)だが、本日も前回同様、減勢工左の低水放流設備から放流が見られた。



そして目を見張るものがある巨大な副ダムのブロック部分。
この様な形状となる理由は解らなかったが、いつか6門のコンジット全開(6.590㎥/sec)を見てみたい。

広く開放的な天端はもちろん自由に散策ができ、国土交通省の新鋭ダムらしく複数の展望スペースが用意される。
その中でも中心部分の展望スペースには、下流面からオーバーハングして設置された一角があり、しかも床部分がグレーチングのシースルー構造。
完全に腰が引ける高所恐怖症の難儀なダム愛好家。




見所いっぱいの長島ダム。
ダム湖側のコースターゲートも、これだけ並ぶのはこの長島ダムだけかもしれない。



素晴らしい自然環境の中の、公園のような美しいダム。
力強く、真面目、そして優しい優等生、長島ダムはそんなダムである。

長島ダム
★★★★

| あつだむ宣言!(清水篤) | ダム静岡県 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
境川ダム

堤高34.2m
G/P 1943年 中部電力

2009.8.29見学

まろやかに熟成。



大きな翼場さを広げるような富山の同名ダムとは違い、こちらの境川ダムは、山中にひっそりと潜んでいる感じの小振りのダムである。
堤体へは国道362号から脇道へ入るが、ダムサイト付近の敷地がとても狭い為、我々愛好家は国道脇の路肩に駐車し、徒歩で向う事をお勧めしたい。

脇道を下ってゆくとダム左岸に到着。
朝日ダムにも似た、ゲート部が一段高くなっている天端が特徴的。
対岸から手前の岸まで天端の上にレールが敷かれる、芥木などの運搬に使われるのだと思う。

ここから天端へ降りる階段は立入禁止。狭い敷地の建物の隙間の先に歩道があり、ダムの下流側に向う事が出来るが、足元や蜂などに十分な注意が必要だ。

ダムの大きさに比べ、バケットカーブの曲面が大きく、その姿には独特の「まろやか」な味わいがある。
高覧がシンプルな鋼管製という事もあり、天端からいきなりバケットカーブが始まって見えるのも、その要因だろう。



堤体の真下まで降りてみた。
昼間なのに煌々と照らすライトが眩しい。

戦前のダムらしいコンクリートの造形がとても魅力的な堤体である。

境川ダム
★★★

| あつだむ宣言!(清水篤) | ダム静岡県 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
笹間川ダム

堤高46.4m
G/P 1960年 中部電力

2009.8.29見学

レゴの中級クラス。



笹間川ダムは、沢山のダムがひしめく大井川水系で、一番下流にあるダムである。

ダムの高さよりも長く、そして真っ直ぐに伸びた減勢工が印象的。
ダム本体は、直線基調のデザイン。ゲート周辺の造形がメカニカルで、細部を目で追って眺めても飽きない。
もしも、レゴブロックにダムシリーズがあれば、5000円くらいのキットにありそうな感じ。

クレストのラジアルゲートは中電の裏定番カラーのグレーに塗装される。左岸側のゲートはフラッシュボードが付いている。
高い導流壁の内側には謎の穴。3箇所ある穴の内ひとつからは河川維持の水が常時流されているようだ。

天端を渡り左岸に行くと、発電所への送水口がありフェンス越しに湖水が送られてゆくのが見える。



それほど大きなダムではないが見所の多い笹間川ダム。
個人的にちょっと嬉しかったのがこの左岸の法面。規模こそ違えど、上流の井川ダムの左岸とよく似た法面だったりする。
さらに、対岸の右岸もまたいい表情。



右岸には、ダム建設時の遺構らしきトンネルがあり、現在はキノコの栽培に活用されている。

個性的なコンクリートダムが揃う大井川。
笹間川ダムは、訪問前はフツーのダムだと思っていたが、行ってみると、なかなか侮れない個性的なダムなのでした。これだからダム見学は面白い。

笹間川ダム
★★★

| あつだむ宣言!(清水篤) | ダム静岡県 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |