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十王ダム

堤高48.6m
G/FNWI 1993年 茨城県営

2010.7.18見学


十王ダムは県営の多目的コンクリートダムです。
長く大きな減勢工で、前後に長い堂々とした姿をしています。



減勢工の高い壁にはタイルによるモザイク画があります。
かなりの大きさです。



下流側にオフセットした中心のゲート部。
側面には桜の木の陶板画があります、これもかなり立派です。

クレストのコンクリートはまだ白さを残していて、明るく華やかな雰囲気のダムです。



右岸にコーナーのある堤体。
法面の枠工が放射線状に広がっていて、ちょっとカッコ良いです。

十王ダムのトピアリーも綺麗に刈り込まれていますね。



天端は車道が通過しています。
コーナーのある天端なので車線のキープを促すように路面には青と黄色のペイントが施されています。



クレストの陶板画。



反対の右岸側は鵜の図案となっていました。



たくさんの子つばめ達が飛行訓練中でした。
下流から吹き上がる風を利用して飛び出したり、ホバリングしたり・・・。

ツバメの飛行訓練は、この時期(7月)のダムの風物詩ですね。



貯水池には噴水もあり、日曜のお昼時とあって何組ものファミリーの姿が見られました。

のどかな湖面、黒鯉に緋鯉。



・・・緋鯉と思ったら、でっかい金魚の群れでした。



右岸から堤体正面。
二段構えのオリフィスゲートと、両岸に並ぶ合計6門の越流式洪水吐。
中心の下段のゲートは、こちらから見るとゲートレスに見えますが、下流側にスライドゲートを隠しています。

現在の水位は洪水期制限水位だと思います。
上段のオリフィスの水位でコンクリートの色が変わっていますが、この位置が常時満水位ですね。

手前のスリットの入った太めの柱に取水設備があります。



左岸に見えるコンクリートの護岸。
網目模様が色っぽい・・・。

細かい所がちょこちょこ気になる十王ダムです。



ダムの直ぐ下流に常磐自動車道が通過していて、高架橋を潜ってダムの下流へ向かいます。
真下から見ると、中心のオリフィスの赤いゲートが見えます。

直下の左岸には発電所がありました。



青い屋根の、とても趣あるクラシックな外観の発電所。
門柱には「東京発電株式会社 川尻川発電所」と、ありました。

中部電力エリアに住む僕としては聞きなれない社名だったので調べてみると、東京電力のグループ企業で、64箇所もの水力発電所を持っている会社である事が解りました。

この発電所を見て違和感を感じたのは、十王ダムは1993年に竣工していて発電所がこの外観ではまるで浦島太郎と言う事です。
実は、この川尻川発電所は十王ダムの貯水池の上流から取水している水路式の発電所で、十王ダムとは関係の無い発電所の様です。(十王ダムの目的にも、Pがついていない)

十王ダムが建設される以前から、この場所にあった発電所と言う事だと思います。
(ひょっとして、昔はこの川も十王川ではなく、川尻川という河川名だったのかも)



大迫力の減勢工の壁。
台風などで放流した時には、すんごい事になるんでしょうね。



十王ダム
★★★

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竜神ダム

堤高45m
G/FNWI 1978年 茨城県営

2010.7.18見学

ムーミン谷のダム。


花貫ダムを後に県営の多目的ダムである竜神ダムにやって来ました。

真っ赤なクレストゲートに、トンガリ屋根。
とても個性的なクレスト部。



クレストに負けじと、越流部も個性的。

堤体のど真ん中に鎮座する大口径の放流バルブ。
設置位置が奥まっておらず、ちょっと出べその様にも見えます。

脇のバルブは河川維持放流かと思います、どちらも形式はホロージェットでしょうか?。



そしてこれが竜神ダムの全容です。

V字の堤体が凛々しく、大きなダムに見えますが堤頂長は90mしかなく、実は見た目よりずっとコンパクトなダムなのです。

トンガリ帽子などのディテールや大胆なバルブの配置がそう思わせるのか、アニメや絵本を思わせます。
あまりダムに詳しくない人が、ダムの機能部分を強調して描いたような・・・。



さらに、この竜神ダムをより個性的な空間としているのが背後に見える吊橋です。

この竜神大吊橋はダム完成後の1994年に架橋。
長さ375m、歩道専用の吊橋としては日本最長なのだとか。
湖面からの高さは100mもあります。



ダムの天端は自由に見学できます。

クレストに立ち並ぶトンガリ帽子。
ドアーの大きさから解る通り、一軒一軒はそんなに大きな建物ではありません。
そして、決してカラオケボックスでもありません。

対岸からは遊歩道で竜神大吊橋に向かう事も出来ますが、高低差100mですから覚悟が必要です。



くねくねと蛇行する貯水池は竜神湖。
独特の黒い湖水が神秘的、たにかに竜神様が住んでいてもおかしくない雰囲気です。

水質保全のポンプが稼働中。



天端から見上げる吊橋。
渡っていく人影や、声がここまで聞こえて来ます。

折角なので行ってみる事にしました。



竜神大吊橋の袂までは、ちゃんと車で向かう事が出来ます。

ここまで来て驚いたのが、レストランや売店、広いパーキングなどの観光施設の充実ぶり。
そして観光客の多さ、大型観光バスも何台も並んでいました。

ちょっと閑散としていたダムサイトとは、まるで印象が違います。
(ダムサイトにも食堂などかがあり、他のダムに比べて充実しています)



300円ほど払って吊橋を渡ります。
観光用の橋なので、渡った先は行き止まりとなっています。

吊橋もこれだけ立派だと、全く揺れはありませんが・・・。



路面は所々、強化樹脂の透明パネルがあったり、グレーチングがあったり、もうほんとに余計な事ばかり(汗

何故かグレーチングの下には小銭の山。
そこは回収不能なのでお賽銭にはなりませんよ〜、お金捨ててるだけですよ〜。



吊橋から竜神ダムを見下ろします。
空撮みたいです。わーい。

ダム建設のクレーン跡を利用した橋かな?と思っていましたが、位置的にダムと離れ過ぎていますね。
それでも、パーキングや売店などのスペースはダム建設に関連する跡地利用なのかも。



こちらは竜神湖。
湖畔には道路が全くありません。山の緑も深いです。



こんな位置から見る事の出来るダムって、ちょっとありませんね。
竜神ダムに来たら大吊橋も是非どうぞ、300円の価値はあります。



沢山の観光客に溢れていた竜神大吊橋。

大勢のお客さんが訪れるダムとして、年間10万人が訪れる黒部ダム、ダムカード発行数ナンバーワンの宮ヶ瀬ダム、などが有名ですが、沢山の人に観てもらっている事に関しては、この竜神ダムもそこそこいい所に行くのでは?と思いました。

竜神ダム
★★★

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花貫ダム

堤高45.3m
G/FNWI 1972年 茨城県営

2010.7.18見学

グリーン・グリーン。


茨城県営の花貫ダムにやってきました。
左岸のパーキングに車を停めて、ダム本体までは少し歩きます。

予備ゲートの若草色が爽やか。

網端にも同じ色の雑草が生えています。
草の首輪のような網端が示す通り、利水の取水設備は堤体の中ほどにあります。



天端の入口にはフェンスやゲートなどの物理的なガードはありませんが、開放時間が定められていました。

現在時刻はAM8:50。
あとちょっとなので、すぐ横にある管理棟の辺りを散策してみましょう。



「茨城県花貫ダム管理所」

ん、管理 : 所?



ダム管理所 改め
ダム管理「事務」所・・・。

すごく生真面目な感じに親しみを感じてしまう、チャーミングな花貫ダム。



時間になったので早速天端を散策、まずは管理所に軽く会釈。
天端は開放されていますが、対岸の手前より先は常時立入禁止となっています。



ダム本体のすぐ近くにあるコンパクトなボート係留所
ドンキーコング式と勝手に命名。



ゲートの布陣は、ダム中心に非常用のクレストゲートが1門。両脇の下部に2門の常用ゲートを持っています。
越流部がちょっと個性的で、3門の越流部がそれぞれ高い導流壁に仕切られ、完全に独立しています。

減勢はジャンプ式ですが、ジャンプ台には草木がこんもりと茂っていました。
この場所がこんなにも緑豊かなのは平和の証ですね(笑



下流も緑が沢山。
遠景には海が見えるらしかったのですが、変わったデザインの堤体と豊かな緑に目を奪われ気が付いていませんでした。



右から観た横顔です。



貯水池に浮かんでいるのはビオトープ・・・。
じゃなくて、巡視艇の出入り口ですね。



緑がいっぱいの花貫ダムでした。

花貫ダム
★★★


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小山ダム

堤高65m
G/FNWI 2005年 茨城県営

2010.7.18見学

美味しい新酒は如何?。


福島県営の四時ダムの後に、茨城県に入りました。
昨日の栃木県に続き人生初上陸の県です。

初めての茨城のダムは県営の水沼ダムのはずでしたが、カーナビの案内ミスと、土地勘の無さもあって到達する事ができませんでした。
(水沼ダムは福島県方面から南下して向かった場合、カーナビが堤体下流側の廃道を案内する場合がある様なのでご注意を)

水沼ダムから南へ5キロ、小山ダムは2005年竣工の新しい県営多目的ダムです。
管理棟やパーキングは、左岸のダム本体より少し離れた場所にあります。



てくてくとダム本体に向かって歩いて行くと、クレストに無数とも思えるほど沢山のゲートを持った堤体が見えて来ました。

真東を向いた小山ダム。
ゲートの開口部から朝日が入り、とても精悍。
これは期待が持てます。



真っ直ぐ突き進む天端道路。
堤頂長は462mもあります、長いっ!

(ごみが写ってますね・・・汗)



朝日を受けて、真新しい白さのコンクリートが眩しく輝きます。

うわーっ!
めっちゃかっこいいっぞっ、すげーぜっ小山ダムっ。

独り旅で頭が少しおかしくなったのか、ダムに話かけていました(笑

導流壁から連続する減勢工の壁も、長大な堤体の演出に一役かっています。
ひたすら長い印象の小山ダムですが、堤高も65mほどあり茨城県内の最高峰となっています。



下流の様子。
減勢工の壁も、まだまだ白さを残しています。
形状もダム本体と同じで、いたってシンプルな構造でした。



長い天端を歩いて右岸にやってきました。

堤体の継目が放射線のように伸びて、印象をよりいっそうクールなものにしています。
クレストに並ぶ越流式ゲートのシンプルな造形も好印象です。



じっくりと熟成された深い味わいのコンクリートダムも魅力的ですが、真新しい真っ白な堤体もまた一味違った美しさがありました。

言うなればボジョレヌーボーのような若く新鮮なアロマ。

是非とも新鮮で美味しいうちにご賞味を。



小山ダム
★★★★

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