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初瀬ダム

堤高55m
G/FNW 1987年 奈良県営

2011.8.28見学


天理ダムの次に訪れたのは、桜井市にある初瀬ダムです。

堤高55m、堤頂長212.5m。
ダム目的は洪水調節、河川維持、それに上水道にも使われています。



クレストに並ぶ10門の洪水吐。
すっきりとした造形が爽やかです。



天端から下流。

下流河川は大きく左にカーブ。
水田に囲まれ、すぐ近くに民家もあります。



下流に来てみました。

シンプルなデザインの初瀬ダムは、周辺の風景に溶け込んで見えました。
決して小さな堤体ではないのですが、威圧感の様なものを感じません。

ダムの非日常性みたいな物を求めると、少し物足らないかもしれません。
しかし、ダムのすぐ近くに住んでおられる方としては、いいデザインだと言えます。



ダムのすぐ下の水田では、もう稲刈りが始まっていました。
この辺りは米の収穫が早いのでしょうか。



初瀬ダムは、のんびりとした風景の中にさりげなく横たわっていました。



初瀬ダム
★★

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天理ダム

堤高60.5m
G/FNW 1978年 奈良県営

2011.8.28見学


京都〜奈良の見落とし物件をめぐる今回の旅。
次に訪問したのは天理ダムです。

右岸の脇にある駐車場から観る横顔です。



東大寺と大きさを比較して、鹿が驚く!
いい感じのローカル色が出てます。



天端は国道25号が通過していて、結構交通量も多いです。



天端に国道の標識。
その横をトレーラーが轟音を轟かせながら通過します。

見学には車に要注意の物件です。



貯水池の湖名は「青垣湖」
公募によって命名されましたが、ちょっと渋いネーミングですね。



天端から下を観ると、減勢工の真上は国道のヘアピンカーブになっていました。
あの場所から、真正面が見上げれそうです。



真下の橋からの天理ダム。
シンプルで少々個性には欠けますが、キリっとした表情です。



天理ダム
★★

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岩井川ダム

堤高55m
G/FN 2008年 奈良県営

2011.8.28見学


岩井川ダムは、2008年に出来たばかりの新しい県営ダムです。
右岸に車を停めて近寄ってみますが、最初の見た目はこんな感じです。

あれっ?
堤体が途中でプッツリと途切れてるような・・・。



岩井川ダムの堤体はちょっと個性的な形になっていました。
右岸寄りの堤体が大きくカーブをしています。

体がカクッと折れた形のダムはそんなに珍しくありません。
でも、この岩井川ダムはコーナーを大きなRで繋いでいて、ぐぐぐーっとラウンドした大胆な形をしています。



おおきなカーブの向こうは通常の直線になっていて、自由越流式のゲートとなっています。
付きだしたエレベータ塔で隠れていますが、クレストゲートは4門あります。



ちょっと下流側から観るとこんな感じ。
大きく曲っています。

まだまだ新しいコンクリートが眩しいです。



天端は徒歩でなら入る事が出来ます。

右岸の道路沿いに関連の建物(管理所?)があるのですが、パーキングは封鎖され入る事が出来ませんでした。
土曜日だからなのか?それとも、まだ工事中なのか?よく解りませんでしたが車を停めるのに少し苦労するダムです。



天端から直下。
導流壁が放射線状に見えます、減勢工はコンパクトな印象。

天端から右岸を観ると、下流面に降りて行けそうな道が見えました。



下流右岸の道を降りて行きます。
途中でゲートがあり、減勢工の側までは行くことが出来ませんが、下流面を写真に収める事が出来ました。

いかにも重力式といった感じのマス感が頼もしいです。



岩井川ダム
★★

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須川ダム

堤高31.5m
A/W 1969年 奈良市営

2011.8.28見学

京都の大正池を観た後、南下して奈良市営の水道用ダム、須川ダムに来ました。
水道水源と言う事もあり、ダム周辺は立入禁止の物件です。
近畿のアーチダム王国である奈良県、須川ダムはその中で唯一未踏となっていました。

ダム左岸の管理所へ向かう道。当然ながらゲートは堅く閉ざされています。
観れないと解っていながら、自分の目で確かめないと気が済まないのはダム好きの性ですね(笑)




「キケン立入禁止」
横に描かれたヘビが意味深です。



何処かチラッとでも観れるポイントは無いものか?
予め、目星を付けていたのが貯水池の上流、インレット近くの橋です。



橋の上からダム本体のある方向を観ます。
南北に細長い須川貯水池、ここから堤体までは800mといった所でしょうか?。



望遠レンズでぐぐっと寄ってみます。
見えました!須川ダムです。

丸い取水塔が見えます。
取水塔は堤体のほぼ中央にあるはずなので、見えているのは右岸寄りの一部だと思います。

取水塔から左岸にかけて、4門のクレストゲートがあるはずなのですが、せり出した岸の影で観る事はできません。



少し移動してみますが、やはり無理でした。

丸い屋根のバンデル星人型の取水塔ですが、一見すると半円形のダム本体と一体になっているタイプに見えますが、堤体から独立した円形タイプの様です。
須川ダムはドーム型アーチなので、ダム本体から独立していないと設置できません。



同じ橋から上流です。

ダムサイトは急峻ですが、貯水池上流はアーチダムとは思えないなだらかな地形です。

インレットにあるのは小学校です。
ダム建設に伴い水没地点から移転したのか?それとも、学校が水没しない標高に満水位を設定したのか?
とにかく、水面とほとんど変わらない高さに学校があります。



水位の変動が少ないのか、湖畔は緑豊かで自然な表情です。
蓮の花が綺麗に咲いていました。

学校も近く、地元っ子の恰好の釣りポイントになりそうですが、ルアーのパッケージやラインくずなどの釣りの痕跡が全くありません。
水道水源なので勿論釣り禁止ですが、ちゃんとルールが守られている所が偉いです。



橋を渡って、貯水池右岸から堤体が見えそうな場所を探します。
写真手前が右岸の集落、奥に見えるコンクリートの建物が左岸にあるダム管理所です。

写真中央に見える墓地の辺りにも行ってみたのですが、結局、堤体を観る事はありません。

堤体が見えそうな場所を集落の人に聞いてみると、左岸の岸沿いの道を行けば見えるかも、との事でした。



で、早速行ってみたのですが、やっぱりゲートがありこれ以上は無理でした。



先程と同じ立入禁止の看板。
やっぱりへぴ付き。

なんて写真を撮っていたら・・・。



足元の雑草がガサガサと音がしたので見てみると・・・・。

わっ、これ、マムシちゃう!?



あの看板・・・・。
キケンって、本当にヘビの事だったの??

田舎育ちですが、ほとんどマムシを観たことが無い(焼酎に漬けてあるのは家にあった)けど、これ、そうですよね?



ヘビ注意な須川ダムでした。

須川ダム

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奥里ダム

堤高20.5m
A/P 1960年 電源開発

2010.4.30見学

電源開発の小さなダム。


日本ダム協会のダム年鑑では、たまにダム形式の変更が行われる事があります。
2008年度版に突如として登場した奥里ダムは、当初GA(重力式アーチ)のダムでしたが、2010年度版ではA(アーチ式)に形式変更されました。

ダム形式にエライ!とか、偉くない、とかはありませんが、アーチダムってのはマニアにとってブランドのようなモノで、GAより少し偉くなったような気がします。

その奥里ダムですが、同じ電源開発の風屋ダムに水を送る取水ダムとなっています。
地理的には、風屋ダムの下流で交わる谷川にあり、地図で観ると、風屋の下流なのに風屋に水を送ってる少し不思議な場所にあります。

谷川にそって車を走らせると、林の向こうに白く輝くものがチラチラ見えます。
全開の窓から、風が水の香りを運んで来ました。

ドキドキしながら、最後はゆっくりと車を進めます。
そして、視界が開けると同時に、銀色に輝くカーテンが全容を現しました。

IMGP9840.JPG

アーチを描く越流部の端から端まで、細く白い糸のような越流。

しばらく眺めていたのですが、次の行動に移る気になれず、越流を愛でながらお昼ご飯にする事にしました。



いつもの様にダム巡りの主食(カロリーメイト)をもぐもぐしながら、周辺も観察。

右岸の下流側は堤体の前に土盛りがされています。
ダム直下の叩きの部分は厚くコンクリートが打たれ、ダムの中心に向けスロープになっています。

越流部に比べ、両岸の天端はぐんと高くなっています。堤高20.5mは越流部ではなく、天端上の高さかな?と、思います。

IMGP9890.JPG

手前、左岸には取水口があります。ここで取水された水が風屋ダムに送られています。
天端の端にゲートがありますが、排砂ゲートの様です。

それにしても水が綺麗。

IMGP9888.JPG

堆砂が進む貯水池。
元々それほど大きな貯水池ではないと思いますが、それでもしっかり取水は出来ているのでしょう。

薄いコンクリートのアーチ。
それを縁取る湖水のアーチ。
そして川岸の新緑のアーチ。

春の奥里に三連のアーチが輝いて見えます。

IMGP9847.JPG

水の色はガラスのよう。

コンクリートの上をなめらかに滑ってゆく、薄く、薄く。

そして、春の日差しにプラチナ色に輝く水の粒たち。

IMGP9887.JPG

電源開発の小さな小さな取水ダム。
奥里ダムは、だれもいない静かな谷川で美しい姿を見せてくれました。

IMGP9841.JPG

奥里ダム
★★★

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風屋ダム

堤高101m
G/P 1960年 電源開発

2010.4.30見学


旭ダムを見学したあと、再びR158に戻り、風屋ダムに到着しました。
風屋ダムは電源開発の発電用ダムです。

「KAZEYA DAM」

男らしいフォントに痺れます、カッコよく見えるのは、どこか「YAZAWA」 と似てるからでしょうか?

それと、何故か「風車の矢七」の顔が脳裏に浮かんでは消えてゆきます。
たしかに、玄人好みの風屋ダムの風貌は、助さん角さんより、矢七のイメージに近いと思いますが。

IMGP9827.JPG

左岸から横顔を拝見。

日本刀を思わせるシャープな導流壁。
コンクリートの継目と、雨水の流れた跡が、刃の研ぎ跡に感じてしまいます。

苔も枯れ気味のドライな表情がより印象を鋭いものにしています。

かっちょえ〜。

IMGP9833.JPG

さらにコンクリートの高欄も、上部にエッジが付けられ、やたらと格好が良い風屋ダム。

「俺に触れるな、怪我するぜ」

IMGP9826.JPG

天端は左右でレベルが異なり、左岸が少し高くなっています。

クレストゲートは堤体の下流側に配置されていますので、スッキリ、そしてシャープな天端の表情。

IMGP9812.JPG

風屋ダムの特徴のひとつである、鉄骨組のゲートピア。

遠くから見た時は無骨な感じを受けましたが、近くで見ると意外と繊細なイメージも。
ピア上部の梁の部分は、薄くアーチ状に鉄骨が組まれています。



4門のゲート幅のまま真っ直ぐ伸びた越流面の下は、軽くジャンプ台になっています。
ごつごつした河床の表情。とくに副ダムのようなものは無いようです。

武士道のごとく潔い、風屋ダム。

IMGP9815.JPG

広い貯水池。

奥行きがあり、うねうねと曲がりくねった貯水池は、天端から見えるのはほんの一部に過ぎません。
先日の降雨の影響か、この日は少し濁りが入っています。

IMGP9818.JPG

天端右岸付近からの眺望。

堤高101m。
以前より少しだけ高所に慣れましたが、久しぶりの100m級にお尻の辺りがざわつきます。

下流に見える国道の橋が、風屋ダムを正面から見る一番のポイントなのですが、全体にネットがかけられ補修工事中の様です。悪い予感・・・。

IMGP9819.JPG

早速、その橋にやって来ました。

肝心の眺望は予想通り、塗装工事の防御ネットに阻まれ、期待ほど良く見えません。
写真はネットが無い左岸の橋脚辺りから。

IMGP9837.JPG

背筋が伸びた凛々しい姿は、重力式コンクリートダムの正統派と呼べる格好よさでした。

風屋ダム
★★★★

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旭ダム

堤高86.1m
A/P 1979年 関西電力

2010.4.30見学

リトル黒部。


日本で一番広い村、奈良県十津川村に旭ダムはあります。
旭ダムは関西電力 奥吉野発電所の揚水下池を担う発電専用のアーチダムです。

R168から山道を登り、ダムサイトにやって来ました。

堤高86.1m、堤頂長199.4mの旭ダム、サイズ的にはアーチダムで一番多いボリュームゾーンの規模です。
ですが、貯水池側から観たアーチは、そのサイズ以上にグラマーな堤体です。

IMGP9785.JPG

道路のある左岸側に管理棟があります。
天端は手前の門で締め切られ立入は出来ません。

電力会社のダムだから立入禁止と言う訳でなく、関西電力では他に自由に見学できるダムはいくつもあります。あの黒部ダムだって関西電力さんですから。

IMGP9803.JPG

管理所近くから堤体を鑑賞。
うわっ。なんちゅーアーチっぷりの良いダムなのだっ!。

写真は広角レンズでディフォルメしていますが、肉眼での印象に近いと思います。

深いオーバーハングも特筆ですが、そこから左岸にかけての変化が、異様なほどにダイナミックなのです。
左岸にかけて、ぐりん!と裏返る感じの下流面。手前のフーチング付近には重力式ダムのように下流面の勾配があるほどです。

ダムのコンクリートは、雨に当たる所と、そうでない所で表面の黒ずみ具合が異なります。
表面の色の具合でも堤体のうねる感じがイメージできるかなと思います。

IMGP9800.JPG

大きくオーバーハングした堤体、クレストの上端はバッサリ水平にカットした形状です。

クレストゲートの放流口もオーバーハングに合わせ、下向きのこんな形になっています。アーチダムでも伝家の宝刀、関電ブラックゲートは健在です。

IMGP9789.JPG

堤体の下部に視線を落とすと大小2条のバルブが見ました。
小さい方のバルブから放流中、河川維持放流でしょうか。

大きい方のバルブは、そのサイズからハウエルバンガーかなと思いましたが、形状からするとホロージエットの様に見えます。
ホロージエットなら、けっこう大口径のものではないでしょうか?

ドームのオーバーハングが強く、堤体のこの辺りは雨に濡れる事が無いので、「去年竣工しました」と言えるほど表面は真っ白です。

放流を観ていたら、ダム職員の方が巡回に周られているのに気が付きました。

IMGP9795.JPG

複雑な曲面を持ったドーム形アーチ。
この時代だとダムの設計は、現在のようなCADソフトはなく、図面もドラフターを使った手書きかと思います。
私事ですが、普段CADを使って設計をする仕事をしているので、よくこんな複雑な曲面の設計が出来るなあと、率直に感動します。(素人っぽいですね 笑)
僕の場合、年齢的にドラフターも使っていた最後の世代なので、両方の経験があるから余計にそう思ってしまうのか?。

ちなみに、この旭ダムが設計された1970年代は、時期的に1981年に初飛行したF-117 ナイトホーク が開発真っ只中なのですが、実はあのステルス機も全て手書き図面なのだとか。(レーダーの反射を抑える機体の設計を、なんと手書き図面で!!)

CADの無かった時代の設計って凄いなあ〜。ダムを造るって本当に大変。

てな、事を考えているうちに、職員さんがぐるりと巡回されて此方に登って来られます。

もちろん、ダムは完成してからも、毎日の管理も大変ですよね。
おつかれさまです。

IMGP9801.JPG

天端は立入出来ませんが、貯水池の上流、開閉所の近くに関西電力のPR館 旭エレハウスがあります。
少し小さめのこじんまりしたPR館ですが、ここでダムカードもゲット出来ます。
旭ダムは、電力会社系のダムですが、実はダムカードがあります。(近畿地方ダム連絡協議会制作)

アーチダムらしい険しい岩盤のダム湖。
谷の深さや、岩の表情は関電アーチのビッグボス・黒部ダムの貯水池にそっくりだと思いました。

この崖の上に100m級のロックフィル(瀬戸ダム 見学不可)があると言うのだから驚きです。そしてそれは有効落差505mだと言うから、さらに驚愕。

対岸の崖に峠道、瀬戸ダムへの関電管理道路です。
その下にコンクリートの構造物。柱のような物が6本見えます。
奥吉野発電所は6基の発電機を持っていますから、発電所からの放流路と見て間違いないでしょう。

IMGP9805.JPG

旭ダムは、大雨後の濁流対策としていち早くバイパス放流設備を持つなど、技術的な話題に溢れた、素晴らしい発電施設郡だと思いました。
山奥にあり、アクセスは決して良い場所ではありませんが、このエリアに来たら是非とも見学をお薦めしたい逸基でした。

旭ダム
★★★★

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猿谷ダム

堤高74m
G/NP 1957年 国交省

2010.4.29見学

ダム湖上流からアプローチして、ダムサイトに到着する頃には、太陽はすっかり山の中に隠れてしまいました。

4門の青いローラーゲート。
此方からしか見えませんが、ゲート本体の上下で構造が異なるように見えます。
2段式では無いと思うのですが、よく解りません。

静かな貯水池。
猿谷ダムはその名の通り、今にも山猿の声が聞こえてきそうな深い谷にありました。

IMGP9706.JPG

しかし、現れたのは猿ではなく カモシカ でした。

パーキングに車を止めてダムを眺めていたら、何処からか聞きなれない動物の鳴き声が・・。
湖周の車道と、貯水池の水面の間の僅かな場所に迷い込んでしまった様です。

そっと、しかし、急いで後を追います。

IMGP9693.JPG

カモシカは、今まで富山のダム巡りで一度見た事があります。

僕の地元では、普通の鹿や、普通のカンガルーは時々見ますが、カモシカは見た事がありません。

カモシカ・・・・。
よく見るとヤギだな。

その独り言が聞こえてカチンと来たのか、次の瞬間カモシカはピョンピョン飛跳ね、視界の向こうに行ってしまいました。

IMGP9696.JPG

再びパーキングへ戻ります。
ダムサイト左岸は、駐車場の他に展望台や管理棟などかあります。

只今ダム放流中だそうです♪

IMGP9707.JPG

あれっ?
パーキングから向こうは関係者以外立入禁止となっていました。

管理棟の新築工事との事。
まことに喜ばしい事ですが、これでは肝心のダム本体にまるっきり近づく事が出来ません。

しかも、工事期間は4月30日まで、つまり明日!?

IMGP9710.JPG

ううう・・・(涙

ここまで順調にダムを観て来ましたが、ここで運が尽きたのか。

IMGP9708.JPG

望遠レンズでトラ柵の向こうを見ると、切り株のベンチにおさるさんの姿も。
ニホンザルでもやっぱりバナナは好きなのか?

IMGP9712.JPG

普段は天端も立ち入りok(だと思う)の猿谷ダムなので、ちょっと名残惜しい気もしますが、日も暮れて来ましたので本日の宿へ移動する事にしました。(宿と行っても道の駅で車中泊ですけどね)

IMGP9713.JPG

猿谷ダム
★★

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九尾ダム

堤高26.5m
G/P 1937年 関西電力

2010.4.29見学

川迫ダムから国道309を下り、天川村の集落を左折して県道53を進みます。
その先には猿谷ダムがありますが、まずはその途中の九尾ダムに立ち寄ります。

5門のブラックゲート。
昭和12年完成の堤体は、その長い歳月を無言のまま語ってくれます。

IMGP9683.JPG

県道に面している管理所の外壁に放流中の表示。赤色灯も回転していました。
多分、釣り人への配慮かなと思います。

IMGP9681.JPG

天端はいつもの様に立入る事は出来ませんが、面白いのはその入り口でした。
県道から階段を登った高さに門があります。
しかも、天端の入り口と管理所玄関への入り口が兼用となっています。

県道のレベルよりも天端のレベルの方が高くなっていますが、竣工後の道路拡張などでこうなってしまったと勝手に推測。

IMGP9686.JPG

ダム本体は川筋がゆるく右にカーブした位置にあったり、肝心な所にドンと管理所があったりで県道からは肝心の下流面がよく見えません。

今回は、管理所と車庫の隙間にお邪魔させて頂きました。

IMGP9687.JPG

おおっ!
予想通り下流面が良く見えるぞ。
堤体まで近すぎて全容がカメラに収まりきりません、その位の距離感。
5門あるクレストのセンター1門から放流中。

IMGP9689.JPG

対岸に見える設備は何でしょうか?
元々魚道があったとおぼしき位置にあります。

ここから送水している発電所のほかに、ごく小規模の発電も行っているのかな?
と、またまた勝手に推測。

IMGP9688.JPG

クレストの放流水を眺めて見ていたら、水流の一部が不自然にジャンプしている事に気づきました。

IMGP9680.JPG

よく見ると、その上のピアにだけかんぬきのステップが付けられています。

何かあるな・・・。
発電用の古いダムなのでコンジットなどがあるはずもなく、きっと排砂ゲートの類が隠れているのだろう。

と、また勝手に思ってしまった(笑)。

IMGP9679.JPG

今日は、ここまで早朝の高山ダムにはじまり、このエリアのダムを色々見て周りましたが、どれも個性的で、粒ぞろいの魅力あるダムばかりでした。

次の猿谷ダムで、今回の遠征初日の〆になります。

IMGP9676.JPG

九尾ダム
★★



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川迫ダム

堤高36.5m
G/P 1940年 関西電力

枯れたコンクリート。


ダム便覧で今回のダム巡りのルートを練っていた時に、初めて存在を知ってその姿に思わず驚きの声を上げてしまったのが、この川迫ダムです。
新鋭のコンクリートダムも好きですが、やっぱり昭和初期の戦前のダムには独特のオーラがありますね。

今回はダム湖上流からのアプローチとなりました。

IMGP9655.JPG

どうです、このクレストの意匠!。
ゲートピアに上がる左右の階段、その下のアーチ形にくり貫かれたデザイン。
関電ブラックのゲートの剥げ具合、枯れたコンクリートの渋み。
重厚なゲートやコンクリートの造りとは対照的に、簡素な高欄が良く似合っています。

よく見ると右岸のピアが極端に太くなっていますね。

IMGP9658.JPG

堆砂の多い貯水池。
上流では貯水池内に重機が入り砂を運び出す工事が行われている様です。

便覧のリンク先の先輩マニアの写真の中にはもっと砂が少ない写真もありますから、近年急激に堆砂が進んだのかもしれません。

堆砂が進んでも、ちゃんと取水も出来て運用されているダムはいくつかあります。
ですが、この川迫ダムの場合、かつては掛けられていたはずの網端も撤去されていますから、現在は休止中なのかもしれません。

それにしても水が澄んでいます。

IMGP9669.JPG

天端はダムサイトの車道から少し下がった高さにありました。
当然ながら天端は立入禁止。

ピアと一体の導流壁のボリュームが凄いです。
神通川や、庄川の発電用ダムに多いスタイルですが、導流壁が堤体のずっと下の方まで伸びています。

これは、絶対男前のデザインだぞ!

そんな事をブツブツ独り言をいいながら眺めます。
(もし監視カメラで見られていたら、ニヤニヤした変なおじさんが居ると思われた事でしょう)

IMGP9666.JPG

どうしても気になって、しかし、それが何故なのか、よく判らなかったコンクリート表面の様子。

IMGP9664.JPG

通常より横継目の間隔も狭いのですが、何より縦方向にも細かく継目のようなラインが見えます。
汚れが雨で流れた跡・・?

IMGP9663.JPG

いや、どう見ても、まるでコンクリートブロックを積上げて築いたかのように継目が入っているのです。

表面にコンクリートブロックが貼り込まれた堤体は、大分県の大谷ダムが存在しますが生憎九州遠征の時に見逃していましたから、この川迫ダムの堤体が同じ仕上げであるかは判断が付きません。

IMGP9667.JPG

ダムサイトの道路脇には建設時のプラント跡などが物置スペース等に利用されていました。
両脇の谷積の石垣が色っぽいです。

プラント跡の天井を見ると・・・。

IMGP9661.JPG

天井の穴から丸太がぶら下がっています・・・・。

ワイヤーが切れて丸太が落ちると、何かが起きそうです。ドキドキ。

IMGP9660.JPG

ピアから伸びる鋭い導流壁が見えないものかと、下流の峠道を2往復してみましたが、この眺めで限界でした。

下流から観察する堤体は、非越流部の傾斜がとてもゆるく見えます。

IMGP9671.JPG

例のブロック状の継目と関係があるのか?謎がまた深まりました。
右岸だけ太いゲートピアも、木々に阻まれその秘密を解き明かすには至りませんでした。

IMGP9671.JPG

きっと驚くような秘密を持っているに違いない川迫ダム。
ひとまずは、戦前のコンクリートの渋い表情に満足し、山道を下りました。

川迫ダム
★★★

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