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白丸ダム

堤高30.3m
G/P 1963年 東京都営

2009.7.18見学

さかな達の故郷。



白丸ダムは東京都交通局が運営する発電用のダムである。

場所は小河内ダムの下流にあり、国道411沿いであるが、ダムサイトはトンネルでショートカットされている為、注意しないと通り過ぎてしまうかもしれない。
ダムへの案内看板「白丸ダム魚道」を頼りに向うと良いだろう。
そう、この白丸ダムは珍しいトンネル式魚道がウリのダムなのである。

白丸ダム魚道は積極的に見学を受入れている。
この日は日曜、平日も同じ様に見学ができるかは未確認である。

整備の行き届いたパーキングに駐車して魚道の見学入口に向う。
ダム下流からトンネルをくり貫いてダム湖まで繫がっている魚道。その為、入口はいきなりの螺旋階段、この階段で一気に地下魚道トンネルに降りる。



螺旋階段で降りた所は、トンネル式魚道の下流から4/1程度の地点か?
階段式の魚道は1/10の勾配でダム湖の湖面まで真直ぐに登ってゆく。

途中の魚道脇にガラス板が嵌められ、水中が覗けるが、残念ながら魚影は見えず。
ここは水族館ではないから、当たり前であるが鮎やヤマメ、サクラマスなどが設計対象魚になっている。

魚道脇の階段を上ると、白丸ダムの左岸に出る。
2門のローラーゲートを持つ白丸ダムは小柄ながらコンクリートの色の具合もなかなかである。
ゲートピア前を通過する天端は開放され、ダムを渡った右岸の山林には遊歩道があり、ハイキングを楽しむ人が行き来している。

ピアのダム湖側にはレールが敷かれ流木等のゴミが運搬できる様になっている。



言わば、都電の最も小さい駅。と言った感じだろうか。

白丸ダム
★★★

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小河内ダム

堤高149m
G/WP 1957年 東京都営

2009.7.18見学

奥多摩エレガンス。



奥多摩湖。
小河内ダムというダム名は聞いた事が無くても、奥多摩湖というダム湖の名前は広く一般に知られているのではないだろうか。

重力式コンクリートダムとして堤高は佐久間ダムに次ぐ第5位、堤体積も第4位(1位、3位の宮ヶ瀬、浦山は富士山断面のRCDなので、マニアの感覚的な順位はもっと上か)
小河内ダムは東京都の水がめとして重要な使命を持つ逸基である。

屋根付きの立派なパーキングに車を停め、堤体へ歩く。
クレストや堤体にゲートを持たないのでダム湖側から見た堤体は非常にすっきりとしている。

自然が豊かな所なので湖水もとても澄んでいて、大きな黒鯉が浅瀬の湖底をついばむのが見える。
「Big fish・・・」がどうのこうのと、外国人観光客がはしゃいでいるのが、東京のダムらしい。



以前からネットでこのダムの写真を見る度、下流面の斜面と、クレスト部分のコンクリートの色の違いが気になっていたのだが、斜面が黒いのは雨などのよくある変色、クレストの垂直面の白さは雨にあたらない為。特徴的な二本ツノ(耳?)の白さは外壁塗装による白色と解った。

天端は、今まで見た事の無い幅の広さがあり、徒歩で自由に散策できる。
コンクリートの高覧の上には手触りの良い木製の手摺りが増設され、見学者に優しい。

二本角(ツノ)の左岸側の角はエレベータシャフト、ガラス窓の向こうには見学者用のヘルメットが見える。
シンメトリーに配される右岸側の角は、展望室兼、ミニ展示室となっており、自由に内部の見学ができる。
入口を入っていきなり正面に事務机が一台、なんとここには警備員が常駐。ちょっとたじろぐ。
実はこの警備の方、ずっと小河内ダムに関わって来られた方の様で、いろいろとダムにまつわる話が聞けて面白い。ガードマンと言うよりガイドと言う感じ、きっとこのダムの事が大好きなんだと感じた。

お話では、この展望室は、元々ダム管理用の事務所だったそうで、新しい管理棟が完成して空家となったのを展望室として利用しているのだと言う。
さらには左角のエレベータシャフトと対称的に右角は、一番下の監査廊まで螺旋階段があるのだとか。うーん、面白い、俄然気に入って来たぞ小河内ダム。

天端の入口にも警備員が常駐し、厳重警備の重要施設といった小河内ダムであるが、東京都の水がめとして数年前の東京サミットの時には機動隊も立ち並ぶ物々しさだったそうだ。

また、ダムサイトに立ち並ぶダム管理棟をはじめとする建物は、東京の気象に関する一大拠点となっており、人工降雨設備などの最新ハイテク装置で武装されている。やるなあ〜小河内。

東京の水源と共に発電も行われているが、下流の白丸ダムと同じく、東京都交通局の管轄だそうだ。
発電所は、少し前なら一般の見学も受入れていたが、現在は余程の事が無いと見学は出来ないそうで、ダム正面の写真撮影は現在は難しいようだ。(下流から発電所に向う道はゲート封鎖され堤体は見えない)

ダム建設用の鉄道、東京都水道局小河内線は、ダム竣工と同時に運行休止。
その後、西部鉄道に所有が移り、観光鉄道として再開発が期待されるもついに実現しなかった。
レール等は撤去されておらず、レンガ造りの味のある橋などの遺構が今も残される。



で、気になったのがこのパーキング。駅のプラットホームに見えませんか??。

帰りがけに気になって、再び「右角」に歩いて戻り、警備員氏に尋ねと、鉄道とは一切関係なく、しかも最近になって建てたパーキングなのだそうだ。
その証拠に屋根が全面ソーラーパネル!!。すごいぞ小河内。


こちらが堤体とは少し離れた左岸にある非常用洪水吐。
なかなかの迫力。



ゲート下流側の水路の広い事、この上無し!

ゲートピアの下流側は橋梁になっていて、写真右手方向には守衛室と入口ゲートがある。
広い敷地は何処か高貴な佇まい、雰囲気も良い。

そして、広い水路はその下流で、



ドーン!と豪快に落ちて、ドカーン!!と巨大な副ダムにぶち当たる。
この巨大な減勢工は国道から拝む事が出来る。ああ〜幸せ小河内。

小河内ダム。
クレストにゲートを持たない為か、水道用ダムという温厚なキャラの為か、マニアの人気は関東の大型ダムの中では新鋭のダムに押されいまひとつの様だが、ゲートレスの優しくも堂々とした2トーンの堤体に、左右シンメトリーに2本の角を生やす姿には独特の気品が漂い、他のダムとは一線を画くエレガンスを持っている。
そして、それとは対照的にダイナミックな洪水吐の二面性。
充実した設備と見学ポイント、さまざまな秘密が潜むヒストリー。

僕は相当、この美しいダムが気に入ってしまった。
★★★★★

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