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大津呂ダム

堤高40.6m
G/FNW 2012年 福井県営

2012.3.10 見学


この日、福井県で試験湛水中であった大津呂ダムがサーチャージを迎えるらしいと聞きつけて、早速行ってみました。

打ちたての真っ白な堤体が出迎えてくれました。
途中で折れている大津呂ダムの堤体。
クレストの柱状の意匠は、最近の流行りのデザインです。

IMGP8998.JPG

左岸から天端。
まだいたる所で工事が続いていて、高欄上の手摺も青いビニールで養生中。

IMGP9023.JPG

天端も工事中ですが入らせて頂きました。
路面はまだ未舗装で、コンクリートの地のままです。

IMGP9024.JPG

天端で直ぐにおやっ?と思ったのが高欄の構造です。
これ、プレキャストです、プレキャスト高欄ですね。
丸い窪みは泡をイメージしたデザインなんだそうです。

(ちなみに、プレキャスト高欄は目新しい設計ですが、戦前のダムでも近い構造の事例を発見しました。そのダムは追々レポートしたいと思います。)

IMGP9026.JPG

天端のコーナーを過ぎると、直下に減勢工が見えて来ました。
凝ったデザインの建物が目を引きます。

コンパクトな減勢工、それに、北富士や成相ダムを思わせる有機的な堤体導流壁が印象的でした。思いのほか、デザインコンシャスな大津呂ダムです。

IMGP9027.JPG

しゃわしゃわと静かに淡々と、キューティクル越流中。

祝!サーチャージ!!!

と、ダムファンはお祝いモードなのですが、現場の方々はいつもと同じ様に作業中です。
よく考えると、サーチャージは建設工程の一つの通過点でしかないのかも。

IMGP8990.JPG

天端でしばらく過ごした後、貯水池周辺を散策してみます。

堤体も貯水池もコンパクトなダムですが、流入は3箇所くらいあって、そのどれもが急峻な渓谷で砂防堰堤が造られていました。

IMGP9002.JPG

コンパクトな貯水池。写真の範囲がほぼ全てです。
これでダムの高さは40mを超えているので、どれだけ急峻な場所に造ったのか!と、驚きです。

IMGP9004.JPG

サーチャージのクレストゲートです。
洪水調節を行う大津呂ダムでは、今後はなかなか見れない姿です。

IMGP9005.JPG

貯水池から天端越しに見えるのは、ダムマニア(濃いめ)のみなさん。

貴重な越流ショーをカメラに収めるマニアたち。
その背後は、マニアたちを収める日本ダム協会さん。

IMGP9008.JPG

新しく産声を上げたばかりの大津呂ダム。
これからの活躍に期待です。

IMGP9006.JPG

大津呂ダム
★★

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九頭竜川鳴鹿大堰

堤高5.7m
FG/FNW 2003年 国交省

2010.8.22見学


九頭竜川鳴鹿大堰は、九谷ダムや龍ヶ鼻ダムへ向かう時に近くを通るのですが、いつでも行けるという安心感もあって、今迄ずっと通り過ぎていた物件でした。

でも今日は違います、福井県フルコンプリートを狙っているのです。

武周湖でのんびりし過ぎた事もあって、時間に追われながらの見学となってしまいまいました。
まだまだ日の長い時期なので、普段なら予定を後にずらせば良いのですが、この日は夕方に会社に出勤する仕事があった為、大急ぎです。

到着するや否や天端をドタドタと四十前のおじさんが見苦しいダッシュを見せます



でも、個性的なデザインのゲートピアにぐいぐいと吸い寄せられ、なかなか前に進めません。


船の舳先のような丸みを帯びたデザイン。
ゲート操作の油圧シリンダが垂直に角のように伸びていますが、鳴鹿という名前から鹿の頭部のイメージも加えられているそうです。

それにしても油圧シリンダ、でかい、太い、ロッドピカピカ!。
この規模のゲートで油圧シリンダを使うのは今まで事例が無いそうで、従来のワイヤー巻揚に比べ構造が簡単で、コストやメンテナンスに有利なのだとか。
ピア上部を連結する必要もなく見た目もスッキリするという利点もあります。

左右の油圧シリンダを完全に同調させるのは難しいのか、ロッド先端のゲートとのジョイント部は自動調芯の軸受けが使われているそうです。

僕の職場に昔、御母衣ダムのワイヤーにグリスを塗布するアルバイトをしたという上司が居ますが、ワイヤーが無ければそんなバイトも無いよなあ・・・。

・・・・・。
いかんいかん、今日は時間が無いのだ(焦



ゲート本体はシェル構造のゲートの上にフラップゲートを乗っける、変わった仕組みとなっています。

重いゲートを持ち上げるよりも、ぱさっと、フラップを倒した方が効率的という事ですね。
あと、シェルゲートの下に堤体が無いので、下から開けると貯まった砂や、冷たい水が流れ出して下流の生態系や、漁業に影響するのかもしれません。

下からシェルゲートごと全体を上げるのは洪水調節などの時だけのようです。



対岸までやって来ました。

右岸下流に、オブジェのような、機能を持った設備のような、謎めいた構造物があるのですが何の説明もなく結局謎でした。

吹き抜ける午後の風が心地よい九頭竜の川岸。



下流から見る2段構造のゲートです。
フラップが有機的なおもしろい形をしています。



再び元来た道を戻ります。
疲れたので走るのは止めました。

幅もある立派な橋ですが歩行者専用となっています。

欄干の付近にゴム製のカバーに隠れてレールがあるのに気が付きました。
視線の先には倉庫と大きなシャッター。ガントリークレーンが隠されていますね。



下流を望みます。

川の中には鮎の友釣りを楽しむ釣師。



これは左岸の魚道です、鳴鹿大堰は両岸に立派な魚道を配置しています。

鮎のほかにも、九頭竜川はヤマメの降海型であるサクラマスの故郷でも有名です。
いろいろな種類の魚が遡上しやすい様、複数のパターンの魚道が設けられています

因みに、僕の住む岐阜の長良川に昇ってくるのはアマゴが成長したサツキマスです



左岸の展示施設です。

展示内容も充実していて、水槽には九頭竜の魚たちも泳いでいます。
夏休みも大詰め、何人かの子供達が一生懸命自由研究のノートに向かっていました。(小学生がリアルに勉強してるぞ!なんていい展示施設なんだ!!)

精巧に作られた堰とゲートの模型もあって、マニア目線でも充実の展示です。
(ちゃんと、秘密のガントリークレーンも再現してありました)

他県ナンバーのデミオ号を見て、施設の方が声を掛けて下さいました。
僕がダムばかり見学してる者である事を話すと、時々、いろんなダム好きの方が訪問されますよ、とのお話でした。

遠くからバイクで来る方とか・・・・・(むむ、それって・・?)
ダムカードに詳しい方とか・・・・・(・・その方って、もしや?)

まだまだいろいろとお話を伺いたかったのですが、時間が無くって、ちょっと失礼してしまいました。
次はちゃんと時間にゆとりを持って再訪したいです。



元々この九頭竜川鳴鹿大堰のすぐ上流には、1955年に造られた農水省管轄の鳴鹿頭首工がありました。
さらに昔にさかのぼると、既に江戸時代に灌漑や水道用の取水堰が造られていて、昔から福井県の水利用の重要な場所であった事がうかがえます。

鳴鹿頭首工が可動ゲートの下に堤体を持っている構造だった事から堆砂が進み、設備の老朽化もあって新しく造られたのがこの九頭竜川鳴鹿大堰です。
目的には洪水調節も加えられ、管轄は国交省に移されています。

設備は最新鋭ですが、歴史はとても古い鳴鹿大堰。
そう思うと石積風の一見不思議なデザインも、とても意味深く味のある表情に見えてきます。



九頭竜川鳴鹿大堰
★★★


で、

結局、福井県コンプリートは完成したかと言うと、最後に1基残っていた小原ダムの手前ほんの数キロまで行った所で断念しました。

実は、今年になって小原ダムは福井県から北陸電力に管理が移されているそうなのです。
以前から近寄る事が出来ないダムとして有名でしたが、管理が変わって堤体まで行けるのでは?と、淡い期待もありました。
しかし、堤体に近寄れたはいいが、タイムアップで早急に帰らねばならないのは、あまりにも悲劇的です。

なので小原ダムはまた今度のお楽しみとして温存する事にしました。

(※ 現在、小原ダムは北陸電力さんにより改修工事が進められていて、以前と同じでダムに近寄る事はできません、工事終了後に近寄る事が出来るかは不明です)


おまけ。

鳴鹿大堰から勝山に向かう車中より。

なんじゃこりゃ級の超ド迫力。

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武周湖

堤高20.3m
E/P 1920 北陸電力

2010.8.22見学


福井県の武周湖はとても変わったダムです。

集落の奥を分け入った狭道を進む事数キロ、こんな奥地にあるのは決まってコンクリートダムなのですが、武周湖はアースダムとなっています。

しかも、山の崩落によって出来た天然湖を利用したダムであるとの事。
さらに、特徴的なのはダム目的で、アースダムに多い農業用でも、防災でもなく発電用のダムなのです。

ダムの下流方向からアプローチして車を走らせると、カーブの先で視界が開け、なにやらコンクリート製の色々な構造物が現れました。

ここが武周湖でしょうか?



ひとまず駐車スペースに車を入れます。
人家のない山奥にも関わらず、雑草は綺麗に刈られています。
ダム敷地との境界線の柵もしっかりとしていて、とても整備の行き届いたダムというのが第一印象でした。

柵の向うがアースダムの堤体です。



堤体の右端は、深く幅広くえぐられ、大きな余水吐となっていました。
コンクリート表面の風合いが渋いです。

その先に武周湖ダムの貯水池である武周ヶ池が広がっています。



ダム湖畔の道は、中部北陸自然歩道(越前自然歩道)となっています。
気持ちの良い木漏れ日の奥には、北陸電力の管理所のほか、トイレや休憩所などか整備されています。

しばらく山の方からチェーンソーの音が響いていましたが、それが止むと林業の方々が昼食に降りて来られました。



右岸からの武周湖ダム。

堤体が自然な形をしていますが、下半分は山の崩落で谷を堰き止めた部分だと思われます。
堤体の上には艇庫とインクラインが見えます。さらに向うにあるのは発電所への取水設備です。

歩道の木陰から見る堤体は、夏の日差しに輝いて見えました。
堤体の上には何本か木々が植えられ、ダムというよりも高原リゾートといった風景です。



ここから北西方向へ山を越えた水は、日本海に面した北陸電力蒲生水力発電所へ送られます。発電を終えた水は直接海に放流する珍しい発電所です。

変わった形の放流設備。
石積の塔の上に小屋があります。この上の小屋の高さがアースダムの天端レベルに近いと思います。
何故そうなっているかも含め、ちょっと謎めいて見えます。



静かで優しい表情の武周ヶ池を望む。

この場所にはかつて奥武周という戸数32軒、200名余の住む集落がありました。
天正18年(1590年)12月4日、突如谷の東側の天賀峰が崩落し一夜にして集落を押し潰し、人々を飲み込みました。

この大規模な崩落によって谷が堰き止められ武周ヶ池が出来ましたが、翌年には梅雨の雨に耐えられず堰が崩壊し下流に甚大な被害をもたらしています。

現在の武周ヶ池にそんな悲劇を思わせるものは何もありません。
あるのは日差しを湛える滑らかな湖面と、草の匂いのする風と、小鳥の声だけ。



管理所の裏山は何段かに造成され、公園化されていました。
ひょっとして、かつての住居跡かな?と、思います。



プチ散策を満喫、リゾート気分でウキウキしながら堤体の辺りに戻ってきました。



見事に断面形状を露にした余水吐の側面。
この三角部分が人工的に盛り上げたアースダム部分でしょうか。

余水吐の一部は、かつては水位を調節する構造物があったと思わせます。
いずれにせよ、現在の水位や余水吐の高さだと、ここまでアースダムを盛り立てる必要があったのか、ちょっと不思議な感じがします。

1920年に造られた古いダムなので、90年間に及ぶ歴史の中で紆余曲折があったのかもしれません。



最初に気になっていた堤体の下流に来ました。

副ダム・・・・?
ぐるりと3方をコンクリートで護岸された人工の池には、この池専用の洪水吐や、何処かへ送水する取水口らしきものまであります。

位置的には副ダムと呼ぶべきですが、どうしても違和感があるのがこの水の流れ込みが何処なのか全く不明である事です。



主堤体の大きな余水吐は、この副ダムに流入する事なく、迂回して下流へ放流される仕組みになっています。
見える範囲から池の周りを探してみると、一応右上流側に流れ込みらしき部分があるのですが、水は止まっていて流れこんでいる雰囲気ではありません。
取水設備があるので、人為的に水を調整する何かがあっても良さそうなのですが。

この場所から見る主堤体は、貯水池側と違って全面的に人の手が加わっているように見えます。
副ダムに浸る部分が示す通り、下流面は石貼りで保護されています。

基礎部分は天然の堰なので、この副ダムの水はアースダムが築かれる前からの浸透水のような水なのかもしれません。



副ダムの下流はとても複雑な表情をしています。
写真手前に写りこんでいるのが主堤体の余水吐の方流路です。

副ダムの洪水吐は地面に埋め込まれているような形。

低い雑草に囲まれたコンクリートの歩道や階段、所々に顔を出す岩の表情。
絵本の挿絵のような、ちょっと不思議な風情を感じます。



天然の堰止湖を利用した発電用のアースダム。

作られたのは日本が帝国主義を突き進んでいった時代です。
国力を上げる為に利用できるものはなんでも利用する。時代背景からはそんなイメージもありました。

でも、今日の武周湖ダムは、夏の日差しに緑は眩く輝き、湖面は静かに眠っているかのように穏やかな表情で、訪れる人を癒してくれます。

また来年の夏にも来たい。

再訪を約束して武周湖を後にしました。

武周湖
★★★★★

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滝波ダム

堤高30.3m
R/F 1986年 福井県

2010.8.22見学


福井県営の滝波ダムにやって来ました。
ダムの目的は洪水調節です。



左岸の洪水吐です。
貯水池相応のサイズといった感じ。



洪水吐の貯水池側には台地になっていて、水面まで距離があります。
青空が見えているのに、急に雨が降ってきました。



湖畔には点々とへら師。
公園などもあり、遊歩道の吊橋が見えます。



滝波ダムの断面図です、気づいた事が幾つか・・・。

まず、堤体の頂上ですが「ダムてんば」と書かれています。
「天端」という言葉は、元々は石積・石垣の用語だと思うので、メンソリーダム(及びその直系子孫である重力式コンクリートダム)に使われる言葉で、フィルダムの場合は「堤頂部」が正しいのでは?と思っていました。
フィルダムでも「天端」、今後は肝に銘じます。

あと、違和感に思ったのは、滝波ダムはダム便覧によるとロックフィルダムとなっていますが、この図面からするとアースフィルじゃないかと・・・。

堤体の貯水池側のリップラップも、図面では「上流斜面保護リップラップ」と、なっています。
さらに、犬走りのある下流面も「下流斜面保護種子吹付工」と記されています。



石碑にあった緒元です。

「中心しゃ水ゾーン型 フィルダム」

うーん、微妙・・・。



目で見て確かめようと、下流面の様子を伺おうにもこんな感じで全く様子が伺えません。

種子吹付工、効果ありすぎ!





減勢工の周辺などは、爆発的に植物が湧き上がっています。
まさに緑の大瀑布。

何よりもこの雑草の茂り具合が印象的な滝波ダムでした。



滝波ダム
★★



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小倉見ダム

堤高15.3m
E/A 1900年

2010.8.22見学


この日は福井県のダムを巡っていました。
福井県内の未踏物件があと数件となり、この日、密かにコンプリートを狙っていました。

目指す小倉見ダムは、1900年竣工の大変古いアースダムとなっています。
今現在は便覧で位置が確認されていますが、たしかこの時はまだ位置未確認のダムだったと記憶しています。

この2年間で訪問したダムの内、訪れる事が困難なダムはいくつかありましたが、位置未確認の物件は初めてでした。しかも、今回のターゲットは100年以上前に築堤された小規模のアースダムです。

「ひょっとして現存していないかもしれない」
そんな事を思いつつ、現地へ向かいました。

目星を付けた場所の近くに駐車して、山に分け入ります。
便覧では位置未確認となっていましたが、地形図ではそれらしい貯水池が記されていました。

民家の裏で初代レオーネ発見。



レオーネの脇を通って奥に分け入ると、今度はさらに古いブルーバードが出てきました。この裏山はタイムトンネルか?

じゃあ、もっと奥に進めば1900年築堤のアースダムも出てくるかな??



道のような、道じゃないような、そんな感じの斜面を登ります。

猛暑続きの今年の夏、丁度この頃は熱中症が話題となっていました。
山の中は直射日光は届きませんが、それでもドッと汗が噴出してあっと言う間に汗びっしょりです。
直ぐに見つかると思い、飲料水を持って来なかった事を後悔。



息を切らして尾根に辿り着くと、その向うは窪地が広がり、そこだけ高い木がなく草むらのようになっていました。

ひょっとしてこれが小倉見ダム?
やはり100年モノのアースダムは長い歴史の中で消え去ってしまったのか。

こんな道無き山中で熱中症で倒れたら大変なので、調査もそこそこに引き返す事にしました。



山を下って、へろへろになりながら飲み物の自動販売機を求め、市道から県道に出ました。

早速自販機を発見。ああ、ここが日本でよかった。
2台の自販機が白と赤の二人の女神に見えました。

ミネラルウォーターを1本一気飲みしてひと息つくと、背後の瓦屋さんの敷地の奥に何かがあるのに気が付きました。



積上げられた廃瓦の奥、倉庫の裏です。

草に覆われた土手のような・・・!!。

しかし、県道からは距離があり、それが堤体であるかよく解りません。
瓦屋さんの事務所へ行くと留守の様で連絡先の携帯番号が記されていました。

どうしょう・・・。

ちょっとの間途方にくれていると、荷台に廃瓦を満載したダンプで瓦屋さんが戻って来られました。
早速、敷地内への立入をお願いすると快く承諾して下さいました。

なんという幸運!



倉庫の脇から例の土手を目指します、脇には用水路があり水が流れてきます。

ダムの匂いがプンプンするぞっ。

期待に胸が躍ります。



でたあーっ!

間違いありません、アースダムの堤体です。
堤高15.3mという小倉見ダム、目測ですが堤体のサイズもドンピシャ。



天端に上がって貯水池を確認したいのですが、道がありません。

えいやっ!っと、犬走りによじ登って、わしゃわしゃと四つん這いで堤体を踏破します。



堤体を登りきると、斜面と変わらない表情の天端に到着しました。

いい感じの天端です!!



小倉見ダムの貯水池は緑に囲まれひっそりとしていました。



振り返って下流方向です。
下流と言っても河川はありません。

真下の白い建物が瓦屋さんの倉庫。廃瓦の上にユンボ、その向うが県道です。



堤体右端の洪水吐。
小さくて見るからに古いコンクリート製ですが、1900年の竣工時のものであるかは不明です。

1900年といえば日本最初のコンクリートダムである桂貯水池堰堤と同じ歳です。
桂貯水池堰堤の細部と比べると明らかに此方の方が新しく感じます。
1900年ごろの物であれば型を使った整形ではなくレンガや石材を使った造作ではないかと思います。

越流部に開いている丸穴に木ぎれが刺さっていました。
流木が偶然詰まったのか?それとも調整用に差し込んだのか?。



堤体の正面はコンクリートブロック貼りとなっていました。
こちらは明らかに近代の改修でしょう。



堤体中心部分、これって取水口ですよね。

鎖を引っ張って水中にある蓋を開ける事が出来ます。
水位に合わせて池の底に向かって幾つも並んでいました。



天端を左岸に進むと、そこから道が伸びていました。
車道ほどの道幅はありますが、車の往来の痕跡無し。



その道を下ると、なんとなんと!
元の県道に戻って来ました!

奥に見えるのが自販機と瓦屋さんの事務所です。

関係のない山に登る→喉が乾く→自販機を探す→自販機が見つかり、偶然堤体らしきものを見つける→タイミングよく瓦屋さんが戻り敷地に入れた・・・・。

今回、いくつかのラッキーの連鎖で見事に位置未確認のダムに辿り着けましたか、この道程で本当に幸運だったかは微妙であった小倉見ダム訪問でした。



小倉見ダム
★★


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総ヶ谷ダム

堤高31.4m
E/A 1980年 福井県営

2010.8.22見学

総ヶ谷ダムは越前市の西の外れ、あと数キロで若狭湾という場所にあります。
ダム目的はかんがい用水、ダム形式はアースダムとなっています。

ダムは集落の脇道の奥にあるようです。町内の案内看板にもちゃんと描かれていました。
総ヶ谷ダムは立派なランドマークなのでした。



案内看板の手助けもあって無事到着。
堤頂部は舗装され車両通行可。



左岸の余水吐、いたってシンプル。



水没した立ち木の残る湖畔。
ひっそりと静かな貯水池です。



下流側の眺望。
堤体のすぐ真下にまで畑が広がっています。

実にかんがい用のアースダムらしい風景です。



堤頂中ほどから振り返るとこんな感じ。
海が近いので周辺の山も低いです。



右岸の管理所。
建物の裏手は取水設備となっています。



ダムの下流に一旦戻って、堤体の真下に来ました。

害獣除けの電柵が張巡らしてあるので、通行には注意が必要。
気絶するほどではありませんが、結構ビリッと来ますので。

おばちゃんの愛車が駐車中。



農作業中の後ろにグリーンの壁。
全く違和感がありませんね。

総ヶ谷ダムは、地元の暮らしに完全に解け込んでいるようです。



総ヶ谷ダム
★★

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開谷ダム

堤高24.5m
R/F 1977年 福井県営

2010.8.22見学


福井県の開谷ダムにやって来ました。
堤高24.5m、堤頂長50mの小柄のロックフィルで、目的は洪水調節となっています。



天端から貯水池。
きれいで静かな湖面、水位は満水でした。



リップラップは完全に雑草にカバーされています。
知らないで来たら、確実にアースダムと間違えそうです。



天端を渡って左岸の下流から。
堤体を下流面から観たかったのですが、木々が茂って様子を伺う事は出来ませんでした。



左岸にある洪水吐。
ごくオーソドックスな造りです。



左岸湖畔にある管理所。



窓ガラスから中を覗くとスピンドルが2基。
この建物の貯水池側に放流設備があるみたいです。
左側に操作卓も見えます。

反対の右は、和室の当直室やキッチンなど。
普段は無人ですが、有事の際には職員さんが詰める事になるのでしょう。
当直室では仮眠とかも取れるのかと思いますが、隣の部屋がこんな感じだと、なかなか休めないかもしれないですね。ご苦労さまです。



開谷ダム
★★

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二ツ屋分水堰
 堤高24.7m
G/FNAWI 2005年 福井県営

2009.4.30見学

小柄だけど、どっしりしてます。



二つ屋分水堰は、広野ダムの上流にある堤体で、ここで取水された水は導水トンネルを経て、違う谷筋にある桝谷ダムの利水に使われる。

その名の通り川の流れを二つに分ける為のダムなので、ブーメラン形をした貯水池はとても小さい。

自然越流式の洪水吐をもつ堤体は、大型の重力式ダムのクレスト部分を、もぎ獲って据付けた感じで、ダムの規模以上のボリューム感があり、おおらかで優しい表情がある。

常時満水位で越流する設計の模様で、常にさらさら越流をしているようだ。

天端は自由に見学できる。

ダム下の減勢工の付近はパーキングが用意され、広場が整備されているのだが、そこへ向う道が悪く現在は通行止になっているのが惜しいところだ。

二つ屋分水堰





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広野ダム
 堤高63m
G/FNIP 1976年 福井県営

2009.4.30見学

正面からも観てみたい。



広野ダムは、100m級ロックフィルである桝谷ダムの近くだが、別の谷川筋にある。

天端は車両での通行も可能、左岸のクレーン跡が展望台として登る事ができる(写真)。

クレストに非常用のラジアルゲートが間隔をおいて2門。
下に見える四角いコンクリートの塊がコンジットのゲート室だと思われる。

天端から下流を見る、減勢工の副ダムが階段状になっている。
副ダムの下流で、川筋が直角に右に折れるので、副ダムを越える水流を砕く役割りがあるのかも。

ダム下の右岸、発電関連の建物だと思うのだが、形状が変わっていて意味深げである。

んー、ひと通りそろってるのだけど、何故か地味な印象。
正面から拝見できれば、また違った表情でアピールしてくれそうなのですが。

広野ダム


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桝谷ダム
 堤高100.4m
R/FAWI 2005年 福井県営

2009.4.30見学

トンネルを抜けると・・・



桝谷ダムは2005年に完成したばかりの100m級ロックフィルであり、ダムの多い九頭竜水系で、九頭竜、真名川に次ぐ大規模なダムである。
元々かんがい用水が主目的の北陸農政局のダムであったが、洪水調節の機能を追加し、現在は福井県営のダムとなっている。

桝谷ダムの集水範囲では水の確保が充分ではない為、別の流域の二ツ屋分水堰からもダム湖に導水を行っている。

ダムが見えてくる手前にトンネルがある。
車を走らせると、トンネルの出口全体がやたら白く眩しく輝いている。
トンネルの中程でそれが洪水吐を流れ落ちる放流水である事がわかった。吐きのスロープが丁度トンネルの真正面に向いているのだ。

車の中で独りで盛り上がりながら、広く綺麗なパーキングに車を停める。
周辺は、近くの沢からの水で池も作られ公園になっている。

美しい雪解け越流に誘われるようにダム下の減勢工の上からダムを眺める。
なかなかの水量、やっぱり全体が白く見えるこの位の水量が無いとね♪

天端は徒歩で散策が出来る、リップラップは最新のロックフィルらしく整形タイプでした。

しかし、堤体も、吐きも美しいダムですが、広大なパーキング裏の法面法枠もスゴイ。
広いパーキングは建設時の基地の跡地だと思うのですが、原石山だったのかもしれません。

桝谷ダム
★★
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